文庫版 陰摩羅鬼の瑕 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 3059
レビュー : 244
  • Amazon.co.jp ・本 (1226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062754996

感想・レビュー・書評

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  • 大好きなシリーズであるが、さすがにネタ切れを心配させるほど、今回はクオリティが落ちていた。『このミス』でもやはり評価はさほど高くないようである。もちろん、中禅寺秋彦や榎木津礼二郎など、お馴染のキャラクターが登場し、いつもどおり「憑物落とし」のシーンなどもあるため、そういった点で楽しさはあった。しかし、肝腎のミステリイとしての要素がどうにもいただけない。真犯人をあのような「特殊」な人物に設定してしまえば、それこそ「警察相手にウソを吐いてはいけないと知らなかった」とか「じつは日本語がよく理解できなかったので適当に頷いておいた」とか、そういった真相でも許されてしまう。そもそも、真犯人が容疑者から外されていた根拠じたい、「とうていウソを吐いているようには見えない」という、感情論に基くひじょうに薄弱なモノで、論理性の欠片もない。そんな貧弱なロジックが破られたところで、なんの驚きもなかった。それ以外の周りを固める小さなナゾにかんしても、由良公滋が覗き行為をしていたことは簡単に推測できるし、由良昂允がじつは屍姦しているのではないか――コレは真相とは異なるけど、まったく的外れでもない――のようなことも、想像の範囲内である。わざわざありえない世界観を築き上げた挙句、わりと妥当な線でまとめて来るのであるから、さすがにコレでは高く評価できないであろう。それでいて、いつもどおりの作品の長さ。このシリーズにかんしては、ペダンティックな部分も含めて評価すべきであろうから、たんに長いことだけを取り上げてことさら批判するつもりもないけれど、それにしてもやはりこの長さでこの結末では納得がゆくものではない。せっかくココまで辿り着いたので、今後もシリーズは読みつづけるとは思うが、それだけに余計にこの内容は残念に感じる。

  • 2015年9月20日読了。
    2015年142冊目。

  • 陰摩羅鬼。
    おんもらき、で変換出てびっくり!(笑)
    難しいよー!読み仮名。(笑)

    相変わらず、面白かった。
    いっきに読みました。
    中盤の榎木津や、木場のかけあいが面白い。

  • 長すぎて遅すぎて無理でした。

  • 長いみすてりー小説。

    以下は読み返して作った整理のためのメモ。登場人物と名詞が多いので。
    【目次兼メモ】 [章--頁数--視点-]
    プロローグ 0012頁  関口
    01章 0036頁  康允
    02章 0096頁  関口
    03章 0218頁  伊庭
    ・0326 『獨弔(どくてう)』
    04章 0338頁  関口
    05章 0422頁  伊庭
    06章 0540頁  関口
    07章 0628頁  康允
    08章 0688頁  関口
    09章 0808頁  伊庭
    10章 0940頁  関口
    11章 0992頁  康允
    12章 1022頁  関口
    13章 1188頁  伊庭

  • 本屋大賞、2004年度9位。珍しく、このミスベスト10には入ってないだけあって、途中で大体、結末が見えてくるし、探偵の榎木津もなんだか邪魔な感じ。ミステリー的にはいまいち。いつものうんちくをベースとした、難解なやりとりも、あんまり興味持てない。関口が真相を認識するあたりで、議論についていけてれば楽しいかとも思うけど自分には無理。いつもながら製本技術には感心するほど、分厚くって電車で読むのとかも苦労するけど、ブクログとか見ると上下分冊版より分厚いやつの方が人気あるのね。確かにミステリーだと、何度か、途中で振り返りたいときがあるので1冊の方ば便利とも言えましょう。

  • 儒教と仏教と死生観が至る所で論じられている。
    色々と目からうろこ。
    実は読むのは2回目だけども、ただ驚かされた1回目とは違う視点でじっくり読めて面白かった。

  • 長すぎる。挫折した。。
    やはり持ち歩けないのが痛すぎる。
    そして、話の展開が遅すぎる。

  • シリーズにしては珍しく先が読めてしまったことが印象的。
    比較的わかりやすく、するするっと読める作品だとおもう。
    おもしろいです。

  • 時間と、命。
    生きることと、生きて居ることと、なくなること。

    白樺湖畔に佇む「鳥の城」では、主が婚礼をした翌日に必ず花嫁が殺される。23年前、19年前、15年前、8年前――。そして今日、5回めの婚礼が行われる。花嫁を守るために呼ばれた榎木津と関口を巻き込んで……。

    榎木津さんが体調不良で目が見えなかったり、関口くんがどんどん悪化していたりする感じの第八弾。前回死にかけてた関口くんが心配で読み始めたのに、やっぱり関口くんの独白は陰鬱すぎて、読んでるとこっちまでどんどん陰鬱になっていく‥。鬱だ。でも、今回は花嫁のために奔走したり、榎木津を叱ったりと精一杯頑張ってて良かったよ。

    いつもの面子ももちろん好きだったのですが、退職警官の伊庭さんがとてもかっこよかったです。

    今回は、かなり早い段階から、事件の全容が見えてしまったので、謎解きのビックリは弱め。その分、「こんなに悲しい結末をどう決着つけるのか」が重点だったように思う。

    儒者・儒教の考え方は丸山天寿の琅邪シリーズを思い出したので比較的さっくり読めた。

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著者プロフィール

京極 夏彦(きょうごく なつひこ)
1963年、北海道小樽市生まれ。小説家としてだけでなく、世界妖怪協会・世界妖怪会議評議員(肝煎)など妖怪研究家であり、他にも装幀家、アートディレクター、俳優など様々な顔を持つ。
広告代理店を経てデザイン会社を設立。1994年、そこで暇つぶしに書いた『姑獲鳥の夏』を講談社に送ったところ極めて評価を受け、同年、即出版・デビューに至る。瞬く間に執筆依頼が殺到する人気作家に上り詰めた。
1996年に『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、1997年『嗤う伊右衛門』で第25回泉鏡花文学賞、2002年『覘き小平次』で第16回山本周五郎賞、2004年『後巷説百物語』で第130回直木三十五賞、2011年『西巷説百物語』で第24回柴田錬三郎賞など、数多くの受賞歴がある。
代表作に「百鬼夜行シリーズ」「巷説百物語シリーズ」「豆腐小僧シリーズ」など。

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