文庫版 陰摩羅鬼の瑕 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 3062
レビュー : 244
  • Amazon.co.jp ・本 (1226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062754996

感想・レビュー・書評

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  • 『絡新婦の理』まではいくつかの並行する事件がやがて絡み合うという性質上、その長さ・分厚さにも必然性か感じられたが、どうも本書はいたずらに厚いというだけな気がする。
    無駄な語りが多いわりにたいした事件も起きず、存在や死に対するいくらか哲学的な対話はあまりに露骨に結末を暗示している。
    『魍魎の匣』を読んだときの衝撃をもう一度味わいたいなぁ、などと思う。

  • 百鬼夜行シリーズで、今のところ一番影が薄い作品。

    ここまでシリーズを読んできた人なら、塗仏で出てきた気になる人物や、もっと不思議な事件を期待していたはず・・・

    塗仏とは違い、限定された場所の殺人、容疑者も絞り込めるといった、よくあるミステリーになっている。

    とにもかくにも、謎が解けやすいのが残念。
    榎木津のぶっ飛んだ発言を読み返したり、冒頭に戻ったりと、読了後の余韻も少ない。

    ただ、林羅山が行った儒教の解体と再構築、また、横溝正史本人が登場するあたり、飽きることはない。

  • 京極堂シリーズの第8弾。
    長野県の白樺湖畔にある由良「伯爵」邸では、当主に嫁いだ美人のお嫁さんたちが婚姻した翌日の朝に殺されるという事態がずっと続いているらしい。

    それでも結婚する世間知らずの「伯爵」さん。
    もう50歳で「おじいちゃん」って年頃なのにね。
    次の奥さんも若い美人さんらしい。

    お家は鳥ちゃんの剥製だらけで、豪華な洋館は「鳥の城」と呼ばれているらしい。
    この剥製は幼い頃にお母さんと死に別れた「伯爵」さんの「家族」なんだって。

    そして、5度目とは言え「新郎」である「伯爵」さんは「生きて居ること」がどういうことなのか、大人なのによくわからないもよう。

    案の定、京極堂さんは江戸時代に朱子学を大成した儒家の林羅山さんについて長々と講釈をたれるあたりから登場し、ラストまで顔を出さない。

    京極さんのお話は、物語に絡むのか絡まないのかわからない、おそらく作者さんの研究成果発表の場が長いのが難点だよなぁ…。

    まぁ、連続殺人事件は予想どおりの内容でございました。
    この内容をこの長さで読みたいかってあたりで、評価が大きく分かれそう…。

    でも、動機の観点からして司法は殺人として訴追できるか、公判が維持できるかで困るわけだけれども、誰が殺したかについてはシンプルだから最初から逮捕できたんじゃないかな?

    時代が戦時中&戦後すぐって設定だから、今ほど鑑識とかレベルが高くないだろうし、沢口靖子さんもいなかった時代だからムリかな?

    いずれにしても、過去も未来も「今」があってこそ。
    今だけは自分の意思で選べる。
    今を大切に生きなくちゃね。

  • 独特な世界観に引き込まれます。

  • 京極堂シリーズの中では一番先の展開が読めてしまったので辛口評価。「鳥の館」と呼ばれる白樺湖の湖辺に佇む巨大な屋敷。主人である伯爵の元に嫁いだ花嫁達のいずれもが、新婚初夜の明ける頃には何者かに殺されていた。5人目となる花嫁の婚礼が迫る中、謎の解決のため屋敷に招待されたのはあの榎木津礼次郎と関口巽。果たして犯人はだれなのか。そして黒鳥の妖、陰摩羅鬼の祟りは解けるのか。冗長な部分を削れば半分くらいの長さに出来たのではないか。でも募るものはあったのか、最後は少し泣けた。

  • 本屋大賞、2004年度9位。珍しく、このミスベスト10には入ってないだけあって、途中で大体、結末が見えてくるし、探偵の榎木津もなんだか邪魔な感じ。ミステリー的にはいまいち。いつものうんちくをベースとした、難解なやりとりも、あんまり興味持てない。関口が真相を認識するあたりで、議論についていけてれば楽しいかとも思うけど自分には無理。いつもながら製本技術には感心するほど、分厚くって電車で読むのとかも苦労するけど、ブクログとか見ると上下分冊版より分厚いやつの方が人気あるのね。確かにミステリーだと、何度か、途中で振り返りたいときがあるので1冊の方ば便利とも言えましょう。

  • 最後の結末が途中で予想できてしまった。。。

  • もう京極堂はいいかな。

  • 京極堂シリーズの中で唯一再読してないもの。

    初回読んでる途中で全部分かってしまったので興ざめした為。
    他は何度も読み返してますが、これだけは手が伸びません。

  • エノさんと関くん。

著者プロフィール

京極 夏彦(きょうごく なつひこ)
1963年、北海道小樽市生まれ。小説家としてだけでなく、世界妖怪協会・世界妖怪会議評議員(肝煎)など妖怪研究家であり、他にも装幀家、アートディレクター、俳優など様々な顔を持つ。
広告代理店を経てデザイン会社を設立。1994年、そこで暇つぶしに書いた『姑獲鳥の夏』を講談社に送ったところ極めて評価を受け、同年、即出版・デビューに至る。瞬く間に執筆依頼が殺到する人気作家に上り詰めた。
1996年に『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、1997年『嗤う伊右衛門』で第25回泉鏡花文学賞、2002年『覘き小平次』で第16回山本周五郎賞、2004年『後巷説百物語』で第130回直木三十五賞、2011年『西巷説百物語』で第24回柴田錬三郎賞など、数多くの受賞歴がある。
代表作に「百鬼夜行シリーズ」「巷説百物語シリーズ」「豆腐小僧シリーズ」など。

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