NO.6♯1 (講談社文庫)

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本棚登録 : 5284
感想 : 458
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062755238

作品紹介・あらすじ

2013年の未来都市"NO.6"。人類の理想を実現した街で、2歳の時から最高ランクのエリートとして育てられた紫苑は、12歳の誕生日の夜、「ネズミ」と名乗る少年に出会ってから運命が急転回。どうしてあの夜、ぼくは窓を開けてしまったんだろう?飢えることも、嘆くことも、戦いも知らずに済んだのに…。

感想・レビュー・書評

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  • 読みやすい。すごくスラスラと読める。
    初めての、あさのあつこさん。最近なかなか小説をスラスラと読めなかった自分も、この小説はとてもスラスラと読めた。

    ディストピアと言うべきか。理想都市と思われたNO.6に、市民である紫苑と、紛れ込んだネズミ。この2人が中心となって描かれる小説。

    シリーズものなのでこれから続いていくんだろうけど、中々先が読めない面白い展開になっているので続きが楽しみ。

  • やや設定が単純過ぎるきらいはあるけど、少年達の掛け合いは面白いし、物語がこれから始まるという高揚感がある

    No6での生活が具体的にあまり書かれていないので、作られた理想郷というのがどういう感じなのかいまいちピンとこないのがちょっと残念
    管理社会という割にネズミには比較的簡単に出入りされてるのとかどうなのかなと思うけど

    いずれにせよこれからの展開が楽しみ

  • 小学6年生の頃に、図書室で読んだ本。再読。
    近未来SF、ディストピア小説。
    分かりやすくドキドキしてしまった。
    温室育ちのお坊ちゃんとスラム育ちの少年って組み合わせ、王道だけどやっぱり好き。
    完結してるみたいなので、一気に読んでしまいたい。
    どこまで読んだかとか、内容とかは一切覚えてないけど、小学生の頃も読んでいてドキドキしていたのは覚えている。

  • 美しく衛生的、そして安全な理想都市No.6が舞台です。
    どういった背景でこの都市がうまれたのかわかりませんが、多くを管理され守られたこの都市は美しくも、汚いものに蓋をするような、邪魔なものを排除するような歪さを抱えていて、正直ちょっと、怖い。
    でも、これは何も架空の都市の話というよりも、今私たちが生きているこの世界を揶揄しているような一面もありつつ、ちょっと考えさせられます。

    都市を発展させる鍵は優秀な人間であり、そのために教育に重点を置く。これはどの国家も行っていることですよね。
    社会主義国家だって、理想を追求した形の1つだったろうし、人間はいつも理想を追求しながら発展してきたはず。
    残念ながら人間はみな強いわけでも善人なわけでもないから、包括的に生きることが望ましいけど、なかなか難しい。

    今はこちらの世界も格差が広がっていますが、一度レールを外れたら這い上がることが難しい社会こそが問題です。幸いにもこのNo.6のように一度外れたらもう救いはないなんていう状況ではないですが、今は過渡期な気もしています。
    きっと人は、ただ何かを享受するだけでは満たされない生きものなんじゃないかな…と思いつつ、多くの犠牲の上に成り立っているであろうNo.6という都市の裏に何が隠されているのか、蠢く闇を見つめていきたいと思います。

  • 謎に包まれたNo.6が不気味に感じる一方で、登場人物達が生き生きと描かれているのが対照的です‼︎もし4年前のあの嵐の日に戻れたとしても、今までの恵まれた生活を捨てて、ネズミを助ける選択をする、と言い切る姿勢が紫苑の優しさをよく表していると思いました‼︎No.6で今何が起ころうとしているのか…その謎を読者も一緒になって追っていける物語です!

  • 序章の一巻という感じ

    回りくどさのない読みやすさ。
    ネズミと紫苑の会話がテンポよくて好きだし、ネズミと紫苑の思考回路がなかなかにハマる。賢い主人公が好きな方はこの2人のこと気に入るのでは?

    「あいかわらず天然だな」
    この一文でニヤッとしてしまったし、共感してくれる人がいたらとても嬉しい。

    偶然が引き寄せた運命の出会い。これから2人がどのような行動にでるのか気になるしNo.6についても気になります。

  • バッテリーと違い難解な小説でした。
    ネズミと紫苑との関係は面白い。

  • こういう世界観がとてもいい
    現実と非現実のハーモニーもちょうどいい

  • 2013年の未来都市《NO.6》。と書かれたあらすじ、同時にあさのあつこ先生の名前にひかれ、読み始めました。
    出だしの最初からのめり込み、虜になりました。ネズミと紫苑の出会いもいいですが、これからの二人の関係性がたまらないです!!

    紫苑の心配をしているネズミの姿が読んでいて想像でき、思わずニヤニヤが止まらない/////

    でもやっぱり、
    「生きてるやつが勝ちさ。生き残ったことに負い目なんか感じるな。そんな暇があるなら、一日でも一分でも生き延びて、たまに死んだやつのことを思い出してやればいいんだ。それで充分さ」
    というセリフに、心を打たれました。
    読み始めた時期が母が亡くなって2ヶ月だったので、このセリフを読んだ瞬間、涙が止まらなかったです。

    好きなセリフに助けられました。
    1巻はそういう面で、思い出の1冊でもあります。



  • ワクワクした!もっと早くこの本に出会いたかった…!

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著者プロフィール

岡山県生まれ。1997年、『バッテリー』(教育画劇)で第35回野間児童文芸賞、2005年、『バッテリー』全6巻で第54回小学館児童出版文化賞を受賞。著書に『テレパシー少女「蘭」事件ノート』シリーズ、『THE MANZAI』シリーズ、『白兎』シリーズなど多数。児童小説から時代劇まで意欲的な執筆活動で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『NO.6〔ナンバーシックス〕(8)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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