プラネタリウムのふたご (講談社文庫)

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本棚登録 : 2501
レビュー : 298
  • Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062755252

感想・レビュー・書評

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  • いしいワールド全開でした。
    いしい氏の本のレビューを書くとき、必ず使う言葉。
    「大人のための絵の無い絵本」
    今回もそんな雰囲気でした。
    ことば一つひとつが美しくてきれい。
    だけど残酷。
    昔話のような残酷さです。
    残酷なのにそう感じないのが、いしいワードのマジック。
    難しい表現はないので、すらすら読めます。


    今回もサーカスが出てくるけど、
    いしいさんの本によく使われますね。
    この本での印象に残った言葉は、
    「だまされる才覚」
    ↑これですね^^
    みんな誰でも持っていると思います。
    サーカスや手品は、基本それを楽しむものでしょう。





    この小説で他にも楽しめたのは、
    ところどころ大好きなギリシャ神話や星座の逸話が引用されるところ。
    楽しかったです。

  • 作中でいろいろ起こったので、何が悲しいことなのかわからなくなった。

    突っ込みどころとか、それでいいのかと思うことはたくさんあるが雰囲気が好き。

  • プラネタリウムの隅っこに、彗星のごとく突然現れたテンぺルとタットル。
    彼らの運命はテオ一座が現れてから全く変わってしまった。
    手品師とプラネタリウムの解説。
    二人が歩んだ道は全く違うようでいて、人をだまして現実が追いかけてくるのを一時だけ忘れさせるという役目は全く同じだった。

    童話じみた世界の中の汚れた現実。
    現実の中に垣間見える小さな輝き。
    その二つが入り混じった、素敵なストーリーでした。

  • プラネタリウムで育った双子の一生を描く童話。

    読んでいてほっこりするけど、抑揚がない。。、

  • ふわふわとしながらも惹かれてしまう、不思議な世界、不思議な空気。そんな中で繰り広げられる双子の物語。こんなにやさしいだまし、だまされもあるものだと気づかされます。

  • 図書館で借りて、あまりにも気に入って遂に文庫買ってしまった……。大好きなモチーフが揃い過ぎている小説で、感激を叩きつければきりがないけれど、ほんとうに悲しくてきれいな作品。何気に伏線がじょうずで、ちょっとミステリーみたい。テレビアニメにしてみたい……なんちゃって……。

  • 初いしいしんじ。児童文学の様な素朴さのなかに、はっとするような悲しい出来事や現実を、さわやかに、でもきちんと書いてある。少し懐かしい様な世界観が好き。

  • 世界を飛び回って華やかに生きるペンテルと、小さな村で日々を慎ましく生きるタットル。それぞれの生き方が、いいとか、わるいとかなくて、それぞれに大切な役割があるんだ。平凡な人生にもなにかしら意味はあるのかなって、こころにちいさな明かりがほっと灯るような、そんな物語でした。

  • 好きだけれど、嫌いじゃないのだけれど、これは繰り返し読めない本。でも捨てられない。

  • 物語は、まるで童話のような世界で繰り広げられます。山奥の小さな村、そこにあるたったひとつのプラネタリウム、そこで拾われた双子テンペルとタットル。テンペルは手品師の一座に加わり、タットルは村に残って郵便配達になり、それぞれの世界で成長していく二人。

    やがて物語りは悲劇を生むのですが、それがけして悲しいだけの結末じゃなく、ものごとが、あるべき場所にキチンと納まっていくような、なんともいえないカタルシスがあるのですよね。ファンタジーのようでいて現実的でもあり、フリークスめいた手品師の一座や、迷信の残る山の存在は、ヨーロッパの古い映画と宮沢賢治の世界が混在しているようでもあり、なんとも不思議な世界観と、そしてけして押し付けがましくない優しさに満ちた寓話です。

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著者プロフィール

1966年生まれ。作家。著書に「アムステルダムの犬」(講談社)、「ぶらんこ乗り」(新潮社)、「トリツカレ男」(新潮社)、「悪
声」(文藝春秋)ほか。「麦ふみクーツェ」(新潮社)で坪田譲治文学賞受賞。京都府在住。

「2019年 『靴のおはなし2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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