負け犬の遠吠え (講談社文庫)

  • 講談社 (2006年10月13日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784062755306

作品紹介・あらすじ

嫁がず、産まず、この齢に。負け犬、今なお増殖中! 日本を揺るがしたベストセラーが文庫に! どんなに美人で仕事ができても、30代以上・未婚・子ナシは「女の負け犬」なのです! 鋭い分析と、ユーモア溢れる文章で、同世代の本音を描き出した超ベストセラー。国内外で話題騒然、大論争にも発展した、講談社エッセイ賞、婦人公論文芸賞受賞作。〈文庫版特典「オス負け犬たち4人との座談会」を収録〉(講談社文庫)


嫁がず、産まず、この齢に。負け犬、今なお増殖中!
日本を揺るがしたベストセラーが文庫に!

どんなに美人で仕事ができても、30代以上・未婚・子ナシは「女の負け犬」なのです! 鋭い分析と、ユーモア溢れる文章で、同世代の本音を描き出した超ベストセラー。国内外で話題騒然、大論争にも発展した、講談社エッセイ賞、婦人公論文芸賞受賞作。〈文庫版特典「オス負け犬たち4人との座談会」を収録〉

ブームで終わらない「現実」がそこに――。
「私は断言してもいいのであるが、あと50年後100年後、2000年代の日本の女性について調べる際の第一級の資料になることは間違いない。」――林真理子<解説より>

みんなの感想まとめ

未婚・子ナシ・30代以上の女性を「負け犬」と捉え、その社会的な意味や影響を鋭く分析したエッセイです。著者は、心に刺さるユーモアを交えながら、現代女性の生き方や価値観を辛辣に描写しています。読者は、自己...

感想・レビュー・書評

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  • 「下に見る人」に続いて、2冊目の酒井順子さんの本。
    いやーな気持ちにさせられる本・何とも言えない嫌悪感と、その嫌悪感さえ一種の心地よさのようなものを感じさせられる。それは、人の悪いうわさ話につい耳をそばだててしまう気持ちに似ている。

    「未婚・子ナシ・三十代以上の女性」を「負け組」と定義して、鋭く分析をしていく。

    ・・・たとえどれほど美人で頭がよくてセンスが良くてお金持ちで仕事ができても、こう言われたら言い返すことができないであろうそのフレーズとは「あなたは、女として幸せではない」というもの。・・・

    自分自身は、独身である人に対してそのような
    このような感情を抱いていないつもりでいた。だからこそ、このような考え方にただならぬ嫌悪感に苛まれていると思っていた。しかし、この本を読み進めるうちに、実は自分の知らないところでこの社会の「常識」が根深く自分の中に刷り込まれていて、だからこその嫌悪感なのではないかと思い始めた。自分では気が付きたくなかった感情を言い当てられたような、パンドラの箱を開けられたようなそんな気分なのかもしれない。

  • 「負け犬」=未婚・子供なし・30代女性
    と定義し、自虐をしながら女性の生き方について辛辣な分析をしたエッセイ。
    負け犬を独居負け犬、パラサイト負け犬と分類したり、
    負け犬の特徴(住まい、住居、思考、外見他)や、処世術などを筆者ならではの観点でまとめ上げている。
    最後に、負け犬にならないための10カ条、なってしまってからの10カ条をまとめているが、25手前の私はすでにならないための10カ条のほとんどを破ってしまっている。非常に心に刺さる(辛い)1冊であった。

    特に共感した場所
    ・その直前まで楽しいデートをしていたとしても、自分で鍵を開けてシーンとした部屋に入った瞬間、「ああ、やっと一人になれた!」と快哉を叫ぶのです。
    ・旅行のために生きている、という旅行アディクションの人も、負け犬には少なくありません。
    ・ひとり旅に慣れた者がまた誰かとともに旅をするのは至難の業。

    負け犬にならないための10カ条
    1不倫をしない
    2「・・・っすよ」と言わない
    3腕をくっまない
    4女性誌を読む
    5ナチュラルストッキングを愛用する
    6ひとり旅はしない
    7同性に嫌われることを恐れない
    8名字で呼ばれないようにする
    9「大丈夫」って言わない
    10長期的視野のもとで物事を考える

  • 令和初読了。伝説の名著をものすごく今さら読んでみた。正直発売されたときはまだ二十代前半でピンとこず、むしろ「独身だから負け犬なんて失礼な」と反発を覚えたものだ。しかし時を経て私もアラフォー。カドがとれて丸くなったのか、成長したのか退化したのか、おもしろく読むことができた。ユーモアのあるちょっぴりイジワルな文体で独身アラサーアラフォーに深く斬り込んでいきます。個人的に心に刺さったのは「ナチュラルストッキングをはく」と「女性誌は読みすぎてもバカになるが、読まなさすぎてもブスになる」だ。今は負け犬どころじゃないほど独身男女であふれているが、この頃より自由になったと言えるだろうか?

  • どんなに仕事が有能でも、美人でモテモテでも、30代で独身、子無しの女性は負け犬。シングル女性にとってはなんとも屈辱的な定義なのですが、自身も負け犬を自認する著者の、なんともユーモアな語り口についつい笑わされてしまう。
    もちろんただの惨めな自虐に終わっておらず、後輩世代への「負け犬にならないための十か条」そして、同世代以上の「負け犬になってしまったからの十か条」によって、女性陣ひいてはオス負け犬こと男性にも、温かなエールを送るところに愛を感じてしまう。エッセイストとしては独特のおかしみがあり、逸品だと思う。
    ただし、ここでいう負け犬も勝ち犬も、きわめて限られた上流層のなかでの勝ち負けであることをお忘れなく。

  • 負け犬=未婚、子ナシ、三十代以上の女性のことを指す
    2004年の流行語大賞トップテン入りし、ドラマ化もされたらしい。
    著者酒井順子さんの「家族終了」が面白かったので、タイトルでチョイスした本書でしたが、まあよくぞ「負け犬」というワンテーマでここまで書ききったなと感心するばかりです。もう20年前の本なので、当時の時代感と現在では少し違うのかも知れませんが、より未婚化が進んでいる現在の方が先鋭化されている状況と言えるかも知れません。
    40代既婚オジサンからすると、真ん中辺にあったコラム・オスの負け犬で、30代半ば以降の未婚男性にはこういう問題がある5類型が面白かったです。自分も結婚してなかったらこうなってただろうなと思います。まあ、男の場合は未婚でも負け犬みたいな呼ばれ方はされないので、そういう人生もありなのかなとは思いますが。

  • 作者で言うところの私は負け犬。
    最初はゲラゲラ笑いながら読めてたが
    半分過ぎた頃から笑えないほどの言われっぷりで、悲しくなってきてしてしまった。

    でも後半2/3あたりで、これ勝ち犬(既婚、子持ち)のことも相当ディスってるなとジワジワ気がついてくる。

    名前にこそ、”勝ち” “負け”を使っているが
    どちら側の女性も(そもそも勝ち負けを使っている時点で)作者からしたらくだらん対象なのかもしれない。

    先日美容室で盛り上がったことがある
    「結局気にしない人が最強」

    結論はそれだ。

  • 女性を既婚かどうかで分断しても、社会的に何のプラスにもならないと思う。この本の発売当時そう思って読まなかった。もうだいぶ大人になったので、そろそろ広い心で読めるかと思ったが、やはりダメだった。著書の分析は鋭い。なぜその能力をもっと前向きに使えないのだろう。

  • 負け犬負け犬負け犬、こんなに繰り返されると、笑っちゃうね!
    でも、ほんと、そうそう!と思えることが多々ありました。
    負け犬から脱した友達に読んだ方がいいといわれ読んでみたけど、結婚願望が昔からあった私には、これを読んで生まれる焦燥感とかはありませんでした。だって、全部気づいてましたもの。
    とにかく、突き抜ける!それしかないっす。

  • エッセイストの著者が、30代、独身、子なしの女性を負け犬と定義して、なぜ彼女達は負けてしまったのか説いている一冊。
    賛否両論あると思うが、負け犬達は、好奇心旺盛で純粋であることが特徴というのは激しく同意する。

    36歳まで負け犬だった私も、とにかく好奇心旺盛。20代の頃はもっと沢山の経験を積みたかったため、結婚なんて人生の墓場だと思ってきた。
    そして、純粋という部分は、好きな人とじゃないと結婚しないと決めて、婚期を逃すパターンだと思う。
    20代後半で結婚していく勝ち犬達は、好きとか恋愛は置いておいて条件だけで結婚していく人もいる。
    負け犬にとって、それは許しがたい行為。

    どんなに美人で仕事ができる女性でも、未婚なら負け犬と定義してしまうこの本は、乱暴な印象を与えるが、読んでみるとそんなことはない。
    著者自身が負け犬なので、負け犬達への愛を感じる。

    林真理子さんが指摘するとおり、著者が想定している負け犬とは、都会でバリバリ働く美しい女性のこと。
    そして、勝ち犬とは都内で暮らすシロガネーゼ的な金持ち美人専業主婦マダムである。
    残念ながら、ママチャリで髪を振り乱している、生活にいっぱいいっぱいの主婦は、勝ち犬とは言わないのである。

  • どこで、紹介されていたのかは不明ですが、最近の時世を考える系の本として紹介されていたような気がします。

    面白かったです。
    30代以上の独身女性を「負け犬」、既婚女性を「勝ち犬」として書かれたエッセイ。

    私、既婚子持ち女性ですが、
    内館牧子さんや有働由美子さんなど、独身女性の書くエッセイが昔から好きです。
    なんでだろう?
    潔い爽快感があるからかな?

    巻末の林真理子さんの解説を読むと…
    この本、出版された当時、かなり話題だったんですね。
    私、林真理子さんも好きです。

  • 結婚して子供もいるので怒られるかもしれないが、内容を読み進めと、自分は限りなく「負け犬」の体質に近いなぁと感じる。

  • 食わず嫌いであったが、手に取った。カテゴライズすること、命名することには長けているのだが、依存症をアディクション(=嗜癖)として扱っていることに違和感がある...。文章は平易で読みやすいが、少々冗長で飽きてしまう。著者が定義付けている「負け犬」当事者には響くものがあるのでしょうか?

  • てっきり自分も負け犬だと思って読んでたんだけど、いまいちぴんとこないと思ったら、解説読んでわかった。
    負け犬も勝ち犬もいいとこのお嬢さんたちの世界の話だったんだね。

  • 独身、結婚、出産育児。
    女性の関係が今までと変わっていくことの描写がぐっときた。

    「同じ日本語を話すので相手の話の意味は理解できるけれど、その話に対して心の底から共感し、分かち合うことがどうしてもできないのです。これは、かなり寂しい感覚です。」

    友人と話していても前ほど楽しくないなって思っていたモヤモヤを
    言葉にしてもらったように思った。

    わかるわかる、それはちょっと違わない?と
    作者とお酒を飲む気分で読んだらすごく楽しいと思う。

  • タラレバ娘よりも、ジェーン・スーよりも先に、酒井順子がいた!2003年の発刊、30代以上・未婚・子ナシという「負け犬」の存在を顕在化させた本。

    歌舞伎や一人旅なんかの趣味にハマる負け犬から滴る「イヤ汁」…とはヒドイ言い方だなぁと思いつつ、もちろん自分にも当てはまるので苦笑。イヤ汁が垂れ流されてることを自覚しつつ、できるだけ人様にご迷惑お掛けしないように「私負け犬ですよ〜」とふてぶてしくユーモラスに生きていけば、このまま楽しく一生過ごせてしまいそうだなぁというのが見えてきてしまったな(笑)

    2016年の今、負け犬はどんどん数を増やしていると思うけれど、勝ち犬と負け犬は相変わらず平行線のままのように思う。さらに勝ち犬も負け犬も、メスもオスも、なんとなくみんな生き辛そうにしてる気がする。なんだかなぁ。

  • 36p
    鈍感な勝ち犬の友達。負け犬に面と向かって、可哀想。嫉妬しないでえらい と。
    暴力的な素直さ!
    負け犬は社会での人間関係にもまれて敏感盛り。対して子育て中は鈍感になる

    子あり、子なしの間に、気づかないうちにできたガラスの壁。寂しい。

    p60
    世の中の意識として「結婚や出産は女の仕事」というのがある
    晩婚化、少子化は女のせい!?
    →働く女性が増え、女の生き方は多様化したものの、それに対して合わせられる&それに見合う男が増えてこないんだから、お互い様なんじゃないのか、と私は思うけど。

    p68、関連して。
    国として子供を増やしたいのなら、生身の男性がいなくとも出産が可能になるシステムがあってもいいかも。

    p205
    子育て教→子どもはいあよ、産んだらよろし、と布教
    かわすためには、抗うより、受けろと。布教意欲を掻き立てないように。
    負け犬が布教をされてもうれしくない。子どもの素晴らしさはわかっているからほっといて、と。

    p209
    子どもをもっていても布教しないひとも(今わたしはこれに近いかも)。負け犬の前で子どもの話はしない(私は、友だちにはするけれど)

    あとがきに、勝ち犬だって大変なんだ、とある。
    ほんとにそう。だから、お互い認めあえたらいいよね

  • これも再読本。
    このカバーデザインは、佐藤可士和さんです。

    昔読んで名著!と感激して、どこかの
    ビジネス読書会でお勧めしてしまった記憶あるのですが
    改めて読んでもやはり名著。

    本書で頻繁に出てくるキーワード、「いや汁」とか
    「腐臭」など。
    例えば、三十路過ぎた女性が親と同居している、と
    語ったとき。
    20代の女性のちゃんとした感とは違って、その
    ちゃんとした部分から、そろそろ腐臭を発してきて
    いる、という表現などはお見事。

    改めて、酒井さんのうまさ、絶妙さは駄目を
    掘り下げるときの微妙なさじ加減。
    これ以上茶化したら不快になるという、ギリギリの
    ラインでとどめているセンスが素晴らしいです。

    本書の刊行は2003年でした
    あれから10年。
    負け犬はいずこへ、と考えたけど
    いまでは”おひとり様”というくくりなのかな。
    いずれにしても彼女たち
    負け犬はどう進化(退化?)していっているのか。
    今こそ、
    本書の続編を期待してしまいます。

    最後に、単行本ではなかった、男性を交えた対談、
    そして林真理子のうまい解説もあるので
    文庫版を読むことをお勧めします。

  • 同い年の男は、今は貧乏でも将来性があるし、話なんかつまらないくらいの方が、将来こちらの意のままに扱うことができて結局は得なのだp23
    孤独という状態は、実はストレスの少ない状態なのです。孤独で落ち込むことはあっても、それはストレスではない。p257

  • 「30代・未婚・子ナシの女性のことを、自分たちの腹を見せるという意味で負け犬と呼んでみる」

    負け犬ってすごい楽しそうなんだよ
    自分で一生懸命仕事してお金を稼いで自分の好きなことのために使う。楽しいと思う方向に素直に向かってしまう。
    でも、世間の目とか出産のタイムリミットとかを考えると孤独感に襲われる。
    対する勝ち犬たちだって、無理をして手に入れたい程魅力的には映らない。「子育て教」「貧乏プレイ」だもんなぁ

    どっちを選んでもそれぞれに苦悩。
    あぁ、女という生き方って たいへんなんだなぁ

  • 30代以上で結婚していない女=「負け犬」の生態を記録した本。

    もちろん、結婚してない女性を誰かが「負け犬」だなんて呼んでバカにしたら差別表現になるわけなのだけど、他ならぬ著者自身が「負け犬」なので、なんだかゆるされてしまう(それに、「あえて」そういう表現をしている含意を読み取らないで批判しても意味が無い)。

    この本の面白いところは(多々あるのだけど)、負け犬なんて言葉を使っておきながら、必ずしもそれを否定するのでもない、というか一見否定的に「勝ち犬になるにはどうすればよかったのか」なんてことを書きながら、結局のところ「勝ち犬」的な価値観にもかなり懐疑的であるというところ。

    もっというと、腹を見せて服従するような姿勢を取りながら、決して自分の立場に悲観的ではなく、むしろ「勝ち犬」的な価値観に対して批判的であるように見える。

    かといって、自分の立場を100%肯定しているほど開き直っているわけでもない、という辺りのモヤモヤがリアルな気がする。

    ちょっと、引用すると以下のような感じ。

    --
    結局、負け犬達は、
    「ええ、私は結婚しない道を選びましたがそれが何か?」
    と、さっぱり割りきって毎日を過ごしているのではないのです。私達は、
    「えーっと私は結婚できないんじゃなくてしないだけで、それでも私は毎日楽しいから十分幸せなんで、勝ち犬から同情なんかされると心外だし、むしろ私は勝ち犬の方が可哀想って思えるくらいなんで、今さら結婚しろって言われても一人の生活が快適だから無理だと思う……んだけど歳を取ったら寂しいかもしれないし、でもそれに気付いた頃にはもう恋愛相手なんか現れないかもしれないし、っていうことは結婚って保険みたいなものだから、『はいれます終身保険』に今のうち入っておいたほうがいいのかなっていう気もするけれど、でも保険にしがみつくっていう選択も何か貧乏臭いような……」
    と、もやもや考えながら生きている(pp275-276)
    --


    「オスの負け犬」への批判も興味深い。

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著者プロフィール

エッセイスト

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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