彼女の部屋 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062755412

感想・レビュー・書評

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  • 先日読んだ角田さんの本で紹介されていて、面白そうと思い買ってみた。藤野さんの本を読むのは初めて。
    ごくごく普通の日常の一コマを描いた短篇集。1作以外は誰の身にも起こりそうな本当に普通の出来事が書いてあり、特に事件もオチもない。すごく些細な事なんだけど、ちょっとこんな事があったら(こんな人と出会ったら)嫌かも…と思うような話だった。でも、読み終わった時になんかまた読みたいな~という気分にさせられる。これは、他にも藤野さんの本を是非読んでみたい!

  • 津村記久子に続く女性作家を探す活動の一環。特にイヤな感じのキャラクター造形とか、異次元的ストーリーとかに共通するものを感じる。
    「ハローウィーン」や「父の帰宅」における、微妙にズラした結末が物悲しくて、とても良かった。
    東京っぽい繊細さがあるのかな。3.6

  • 嫌な人のことばや行動の描写、ホントに嫌になるのよね。ツボでも押さえてるかの如く。読んでて嫌になるんだけど癖になりそうな笑

  • 部屋を中心とした何でもない日常を描いた6編。‬

    ‪共通しているのは、さっぱりとあっさりと日常を過ごす彼女たちの姿。熱が冷めていくときの冷静さみたいなものを感じ、それが日々の暮らしのリアルさだと思う。‬
    ‪他人の生活や心を覗き見たような気分になった。‬

  • 短編集なんですが、だいぶ前に読み終えたので内容がまとめられない…(汗)。

    それでも、今でも印象に残ってるのは、【父の帰宅】。
    死人が生き返るという非日常に対する現実的な対応の生々しさ、その後の日常に戻るスマートさが、淡々と描かれているのに、やけに強烈だったなァ。

  • ラストがはっきりしないタイプのお話。

    たぶんそこが味なんだけど、
    私はこういう本があんまり得意じゃない。

    想像力が足りない、
    と気づかせてくれる本でした。

  • 肩肘はらずに女子の日常を描いて、ほんとうまい。この人の小説を読むたびに思うけど、きっとすごく性格が良いんだと思うな、藤野千夜って。

  • ○6つの作品が収められた短編集。登場人物たちのはっきりとした
     目的や意味のない日常の一場面を描いている。

    ●なんだかこう、もどかしい感じ。登場人物にはあまり感情移入
     できないんだけど、それってどうゆうこと?、と口出ししたく
     なってしまった。

    ☆きっかけは『主婦と恋愛』が面白かったから


    読了日;2010/06/18

  • 解説に「クールな文体」と「絶妙なユーモア」が魅力であるとありますが、正にその通りだと。
    深く入り込まない、一歩手前から見守っている姿勢が、却って人物を浮きただせています

  • どうしてか印象の薄い感じ。共感しやすそうなんだけれど。


    2006/11/09読了

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著者プロフィール

1962年福岡県生まれ。千葉大学教育学部卒。95年「午後の時間割」で第14回海燕新人文学賞、98年『おしゃべり怪談』で第20回野間文芸新人賞、2000年『夏の約束』で第122回芥川賞を受賞。その他の著書に『ルート225』『中等部超能力戦争』『D菩薩峠漫研夏合宿』『編集ども集まれ!』などがある。家族をテーマにした直近刊『じい散歩』は各所で話題になった。

「2022年 『団地のふたり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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