- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062755450
作品紹介・あらすじ
偶然に翻弄される推理作家が、彷徨する不可思議な世界
「偶然」が連鎖する世界を描破した異形の書!
「骰子一擲(とうしいってき)いかで偶然を廃棄すべき」では、偶然は起こりうるということか。恋人・シルフィーの失踪と背後に見え隠れする宗教団体「奇偶」。2つを追ううち事態は究極の密室殺人、ついには易経による見立て殺人の様相を呈し始める……。偶然と必然という命題に、フィクションの限りを尽くして挑んだ著者畢生(ひっせい)の大作!
感想・レビュー・書評
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ズブズブと思考実験の奥底に沈むばかり。趣味嗜好に合わなかったのは残念。
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このミスベスト10、2003年版3位。うーん、これは意味わからん。っていうか、あかんと思う。なんでこれが3位なの?「ウロボロスの偽書」思い出した。ウロボロスの方は期待しちゃだめですよって何度も途中で警告が出たのでそれなりに楽しめたけど、こっちは、最後まできちんとした結末があるのかと期待してしまった。哲学とか心理学とかの知の書っぽいけどイミフメで勉強にもならない。苦労してうんちく読むなら京極さんの方が賢くなると思う。
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奇偶。
タイトル通りの奇偶尽くしの上下刊は圧巻。
奇偶なのは読んだタイミングと、オープニングの原発事故?!
読まされた感のある一冊です。 -
ミステリーの顔をしたホラーだと思う。
正直、あまり楽しめなかった。
純粋にミステリーとして評価してしまうと、解決はご都合主義。
解決にいたるまでの前置きは、ご都合主義になることの言い訳に過ぎない。
ホラーとして見るならありな展開だと思う。 -
(上)に同じく。そう言えば、この本は【日本の推理小説における「四大奇書」とは、元々「三大奇書」(小栗虫太郎著『黒死館殺人事件』、夢野久作著『ドグラ・マグラ』、塔晶夫(中井英夫)著『虚無への供物』)と称される三作品に、更に竹本健治著『匣の中の失楽』を加えたもののことを指す。】の次、五大奇書の候補作品でもあるみたいですね。確かに、奇書ではありますが。
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『ドグラ・マグラ』『黒死館殺人事件』『虚無への供物』『匣の中の失楽』に連なる第五の奇書。四大奇書を読解していれば、本書がそれらとテーマを同じくした傑作であることは理解できるはず。
奇書には各々個性があるが本書は「偶然」を主軸に、徹底的に論じている。同時に偶然はミステリのタブー、アンチミステリとしても奇書の系譜に連なる。作中作も奇書の遺伝子だ。
易学に、シュレーディンガーの猫や不確定性原理の量子力学、ユングのシンクロニシティ、確率論。衒学的部分も説明がうまく比較的容易に理解できる。奇書に真っ向から挑んだ傑作。
これを読んでいる間、偶然という現象に過敏になっていたのかちょっとした偶然がたくさんあった気がしてならない。読了寸前で自分が最近書いた小説の内容が出てきたときはなぜこのタイミングで、と思ってしまった。ひょっとすると、今まさに骰子が振られ、世界が壊れてしまってもおかしくはないのかもしれない。
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20170409
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2006/12/06