四季 夏 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062755696

感想・レビュー・書評

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  • 夏が終わった。

    四季が両親を殺した理由が明らかになった。
    それは天才ゆえの理屈だった。
    S&Mシリーズの補完シリーズとして存在するのが四季シリーズなんだな。

  • 何度目かの再読。四季シリーズ第二弾。今作では「すべてがFになる」に至るための過程が語られる。真賀田四季という存在がもう少しだけ馬鹿であればこんな悲劇は起きなかっただろうし、逆にこんなにも天才だからこそこういう結論に至ることは必然だったのだろうと思う。四季による紅子さんの観測結果がなかなかに面白い。

  • 「もう十三年も生きた 」

    四季シリーズ、真賀田四季の13歳
    S&MシリーズとVシリーズのリンクを明らかにする1冊です
    妃真加島最初の事件の真相が語られ
    Vシリーズから主要メンバーが多数出てきます
    今回は四季の内面に触れるお話
    限界を感じ、望んだとおりに実行し
    それが「すべてがFになる」にたどり着くのだなと思いました
    本当に短い一瞬の出来事は、まさに夏
    花火のようにぱっと終わる季節です

  • 四季シリーズ第二弾。四季の青春時代の物語。これまでの中で一番人間らしい四季の話。


  • S&MとVをつなげる集大成的な感じ。四季が13歳頃の話であり、両親殺害の話。医師であり叔父の新藤清二との恋らしきものもある。林の性が犀川でありへっくんと犀川のつながりが明らかに。中高生くらいの頃の喜多と犀川も出てくる。保呂草、各務、祖父江なども出てきてキャラ的な面でつながりが分かって面白い。四季の人間っぽい感情の部分も新藤を通して垣間見えるよう。精神と肉体の隷属関係。まあまあ面白い。

  • 真賀田四季の思春期を描いた作品。
    自身の恋愛感情を理解できず年頃の少女らしい疑問を抱えつつ冷酷な天才として完成していく四季の姿が描かれている。また、「すべてがFになる」で語られていた四季が起こした過去の事件までが明らかになる。

    思春期といえど四季らしさが損なわれることなく、凡人らしい悩みを天才としての価値観で解決しようとする様に多少の恐怖を感じる面白さはそのまま。
    恋愛感情という感覚に鈍い人は多少の共感と一つの解答か示されるのでそういう意味でも楽しめるかと。

  • すべてがFになるを思い返しながら。

  • vシリーズは1と5巻しか読んでないのですが、
    「犀川先生」が出てきて繋がりを読むことができました。

    ここから『すべてがFになる』が始まるのですね。

  • 春の続き
    すべてがFになるに続く話
    衝撃的なエピソードにいたるまでのお話

    よかった点
    ・春よりも、四季の思考が見える
    ・天才も、所詮人間。愛することを知ってからの行動は理解しがたいけど。
    ・あらゆることに緊迫感がないが、たぶんそれは四季の感覚で世界を見ているから。時間のゆっくり流れる感じがおもしろい

    イマイチな点
    ・登場人物はそれぞれキャラが立っていて必要不可欠な感じがあるけど、メイン以外の出来事がとても瑣末なエピソードな印象。このくだりいる?って感じるときが多い。

  • 5年振りに再読。
    当時は新卒で入った職場を辞めた頃。

    社会の枠がわからない私には難解な一冊だった


    そして5年。
    スイカの中心を食べるには、周囲の味を知る必要がある
    私は周囲を知らなかった。
    今さらそれを気付かせてくれる一冊。


    「お約束します。いつか、必ず」

  • 2018/07/08

    四季初の殺人に迫る。

  • SMシリーズを別の時間軸で捉える。この作者の頭の中はほんとうにすごい。

  • 20151003

  • 四季シリーズ2冊目。正直、森博嗣の世界にどっぷりつかれていない自分にはますますよくわからなくなった。。という一冊だったかも。天才ゆえの考えの飛躍ってあるんでしょうね。親だったり保育士さんだったりが、その子を大切に思うがゆえかもしれませんが「転ばぬ先の杖」を見渡す限り置かれてしまうことってよくある話ですね。でも試してみたい子どもの方からするとそれを窮屈に感じてしまうことはあるんだろうなと思いました。好奇心をどこまで許容するか、みたいなところを考えさせられた一冊だったかなと。

  • 春よりは面白い。知っている名前が出てくるとワクワクするが、やはり四季に興味がないときつい。我慢の度合いが大きい。あと半分が率直な感想。

  • とりあえず、「すべてがFになる」を読んでないとどうにもならない。

  • 林さんがこんな場所で苗字言ってたとか、各務さん出てきたり他のシリーズのキャラでてきて楽しかった。
    いろんな話にリンクしてて面白い

  • 彼女にとっては、この経験は大学でマスタ取るのと同じ延長戦のようなものなんでしょう。この歳で人間のあり方や周りの事がわかってしまうというのが想像つかないですが、これから現在まで彼女の未経験部分を潰す作業は繰り返されそうです。全く凡人には先の読めないお話です。

  • サイドストーリーが。。。

    へっ君って、、、もしかして。。

  • 天才って凡人には理解できないから天才なのかしら。

    以下、ネタばれですが、





















    四季が3人を集めてから殺人に至るまでの過程はなんか読めてしまって冷めました。

    あ、言っちゃういっちゃう?
    あー、言っちゃったかー。

    お、殺っちゃうやっちゃう?
    おー、殺っちゃったかーー。

    みたいな。
    (いや、ここまで軽くはないですが。)


    いろんな点がちょっとづつ繋がりかけているようで早く読み進めたいですね。

    なんか四季の行動を見ていると、妊娠も殺人もすべてが予測の範囲内で、生きていて詰まらないんじゃなかろうかと思いました。
    トレースしようとしたけれど、彼女はぎりぎり凡人で貴女は天才だったのね。


    遊園地のシーンは可愛かった。

  • 『春』の人間離れしたようすと比較すれば、女の子らしい一面を見せる四季に驚いた。たとえそれが表面上のことであっても。いや、表面だけか、本心か。ますます分からない。

  • あの事件の全貌が・・・
    一瞬見ただけでは、頭がおかしいようにしか見えない。
    しかし、それはこちら側の問題。

  • すべてがFになるへの布石が整う夏。

  • やっぱりここで描かれた部分が、
    真賀田四季について読みたい
    一番大きなとこだった。

    その他にも過去作品の登場人物達との
    交流やニアミスがあったりして
    ファンとしてとても楽しめた。

  • 「春」を読んだときに感じた四季の人間臭さが爆発。もうホント花火そのもの。
    四季が自分に苛立ち、周囲との乖離に悩み、自己を確立していく過程が描かれていて、でもそれって普通の子供が成長していく過程となんら変わりはないよな〜って思った。あとは程度の問題。

    脳内でのシミュレーションに不確定要因を織り込める紅子の方が四季よりも天才じゃないか、と認識を改めた。

  • 私の思う青春とはあまりにかけ離れた
    四季の青春
    子供から大人になるために、
    ふわふわした心というモノをヴァージョンアップするために
    十三歳の四季が取った行動とは。

    まぁ、でもそういう意味では四季も女だってことよね。
    女はグレーゾーンが嫌いだって言うものね。
    でもミツヤユウジは女性にも人気がありそうだ。
    いや、あれは最早グレーじゃないということか。

    残念だったのは、私が「すべてがFになる」をあまり覚えていないことだ。

  • 紅子さんが好き。紅子さん紅子さん。

  • 「すべてがFになる」の設定が明らかになる。

  • 綺麗な文章。理系の書く文章が凄く好き。

  • 四季、夏。14歳。天才が発揮される。

著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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