子宮の記憶 <ここにあなたがいる> (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (664ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062755962

作品紹介・あらすじ

かつて僕を誘拐した女と過ごす夏。
それは、新たな愛と事件の始まりだった。

会いに行こう、かつて僕を誘拐した女に! 生後3日で新生児室から連れ去られた過去を持つ17歳の島本真人は、実母の愛を充分に受けずに育った。父が経営する歯科医院の機材を壊して、現金を持ち出した真人は、神奈川県の真鶴を目指す。そこには「誘拐犯」、黒江愛子が住んでいるのだ。(『キッドナップ』改題)

感想・レビュー・書評

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  • タイトルと合っているような合っていないようなストーリー。明らかに嫌なヤツもいるが、主人公自身や彼が慕う人たちもそんなに良いヤツではないのが良い。読んでいて飽きなかったし、結構オススメ。

  • 小学生の頃から本好きで、それは両親が本好きだったから。良くある話だとは思うけど、家の本棚には本が溢れるほどありました。そして毎週日曜日の移動図書館という小さなバスも楽しみにしていました。

    そんな本好きだった私でも夏休みの読書感想文の宿題は、苦手。宿題にする様な本を選ぶのが嫌。
    中学時代はわざと童話みたいのを読んで書いていました。要するにサボってました。

    さて、もうすっかり大人になり、宿題はないけど
    書評なんてそれに近いものを遊びで書くなんて・・・
    だから〜〜苦手だって言ったでしょっ!と言いたくなる本に当たってしまった。

    子宮の記憶。産まれたての頃に誘拐された過去をもつ鬱屈した少年が誘拐した女性に会いにいくというストーリー。勿論、なんじゃかんじゃあるけど、共感する部分少なし!こりゃ大人の読書感想文の宿題にされたらたまらん内容。

    読んでる時は先へ先へ読みたくなるけど、どの部分も未消化。あれ?あれ?という間に終わる。
    どこの部分に感情移入すれば良いのかわからない。

    あとがきをパクッて”よいこ的な”感想を書けばよい本でもないのに、みなさん上手に書評を書いてますね。まとめようと思わずに素直に書けばよいのですかね?
    映画にもなっているくらいなので多分私の理解力がたりないのかな。と、

    またまた逃げた読書感想文を、書いちまった。
    (汗)

  • こどもにとって母親とはどういう存在なのか。どのように接していたとしても母親は母親であって、かけがえのない寄るべき存在なのか?そうじゃないケースもきっとある、そのケースを赤ちゃんを誘拐して母親になろうとした当時の犯人に会いに行き、もしかしたらその犯人のこどもとして育っていったなら、もっと違った母親との関係になったんじゃないか?というストーリー展開で本書は進んでいく。
    その犯人の女は、再婚して相手の連れ子との関係が最悪だったり、田舎町のよくわる閉鎖的な環境に身を置くなど複雑な関係があったり、主人公も家の金をもちだして家出するなど破天荒な背景設定であるが、紗に構えつつ、本気になれない青年の困った気持ちがあちこちに散りばめられており、飽きさせない展開であった。しかし自分の周囲にはこういう展開はないな...

  • 面白かったよー。
    赤ちゃんのころ自分を誘拐した女に会いにいくはなし。

  • いやぁなんていうか。
    本のタイトルからすると異様にかけ離れた内容でしたね~~
    っていうか、このタイトルちょっと意味不明。
    もともとはキッドナップというタイトルだったそうで、読み終えてみるとなるほどそっちのほうがしっくりきます。
    なんで替えちゃったのかな~~~??


    おハナシは、裕福な高校生が、家庭に嫌気がさし家出し、過去に自分を誘拐した女に会いに行き、そこで生活を始めてしまうというもの。

    ばれないようにウソをつきうまく住み込みのバイトに紛れ込んで、周りの人たちともうまく交流し、最後にはその周りのいやな人とのいざこざに巻き込まれてしまうんですが・・・。
    その、ヒミツがばれるばれないあたりの部分がやはりおもしろかったです。



    設定が主人公(映画では松雪泰子演じる女が主人公になってるみたいですけど)が高校生にしては、まあ下ネタのオンパレードで、いったい何の話なのか時々わからなくなりつつ読んでましたヽ(;´Д`)ノ
    ことあるごとにそのシーンの描写がでてくるんですよね~~

    それが、今どきの高校生ってものを描いてるのか(ありえない理由での女子高生の自殺とかでてくるし・・・)、単に主人公を表現しているのか、わからないんですが、それにしても多すぎました。もういいやんって思うほど。。。
    しかも、子宮の記憶というからには、期待するじゃないですか!!








    最後まで、そのどんでん返しはありませんでした・・・ ガ━━(゚Д゚;)━━━ン!!!!!
    それもちょっと尻切れトンボのような終わり方。
    続編でもあるといいんですが。


    それにしても、誘拐した女に松雪泰子はまったくイメージではありません。
    どちらかというと、その友達のほうだったらまだありえるかな。。。

    原作ではもっと普通の中年のおばちゃんっぽい感じで描かれてます。
    映画の公式サイトを見る限り、そのスナックのママである友達とか、連れ子の美佳がでてこないのかな??っと思われるんですが、このママとか美佳とのかけあいがストーリーの中でけっこうおもしろかったりします。

    でもまあ下ネタ多すぎるし、厳密に忠実には映画化しにくいちゃあしにくいストーリーかも。
    きっと(まだ見てないので)幻想的な感じに仕上がってるのかな~~って思いました。
    ロケ地も沖縄だし。
    (実際は房総半島あたりだったかな)
    いやでも、けっしてよくなかったわけではなく、けっこうおもしろかったですよ。

  • かなりページ数がありましたが、内容が簡単でサクサク読めました。

  • ミステリーかと思って読みましたが、そういった謎解きではありませんでした。

    生後3日で新生児室から連れ去られた過去を持つ17歳の主人公、真人が、その誘拐した女、愛子に会いに行く話し。
    実の親とうまくいかず家を飛び出し、誘拐した女を探し出して、嘘をついて一緒に暮らす。そして、その地でいろんな人と知り合っていく。そんなストーリです。

    とくに、ぐっと泣かせるシーンもなく、あれよあれよと読み進めることが出来ました。いつ、嘘がばれるのか。ばれたときの愛子と真人はどうなるのか?といったところが気になって読み進めていく感じです。

    真人にも愛子にもどちらにも感情移入できず、読後感もスッキリしない作品となりました。

    この手の作品は苦手かも(笑)

  • 映画をさきに見てから原作読みました。記憶にないはずのことにずっとこだわる主人公。愛子の複雑な生き方など、深いなと。親子は血ではないんだな。

  • 借本。
    著者の本はこれが初めて。
    真人の目線で読むと、面白い。
    途中で出てくる真人と対なす女の子が苦手だったけど、
    後々でなるほどと唸ってしまった。
    ただ、親目線で読むと、微妙な気分になるかもしれない。

  • 自分が赤ん坊の頃、一時、誘拐されていた主人公。
    今の生活、家庭、自分に不満を覚え、「自分を誘拐した女に会ってみようか」と なんとなく、本当になんとなく 探し訪ねる。と まぁ そんな話。
    ストーリー的には大した事ないと思うんですが、主人公の感情の描写がいいですねぇ。それでどんどん引き込まれちゃう。「女」の容姿、暮らし様などの設定も面白いし、主人公の友達らも なかなかいい味を出してる。
    明るい内容じゃないのに重苦しさはない。
    全体的にテンポがいいですね(^-^)

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著者プロフィール

1950年福井県生まれ。早稲田大学文学部中退。パリ滞在中エール・フランスに勤務。76年『野望のラビリンス』で小説デビュー。95年『鋼鉄の騎士』で第48回日本推理作家協会賞長編部門、第13回日本冒険小説協会大賞特別賞をダブル受賞。その後恋愛小説へも作品の幅を拡げ、99年『求愛』で第6回島清恋愛文学賞、2001年『愛の領分』で第125回直木賞受賞。17年には『大雪物語』で第51回吉川英治文学賞を受賞した。その他『タフガイ』『わかって下さい』『彼女の恐喝』など著書多数。2020年逝去。

「2021年 『ブルーブラッド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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