ST警視庁科学特捜班 緑の調査ファイル (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.54
  • (42)
  • (161)
  • (191)
  • (19)
  • (1)
本棚登録 : 1485
感想 : 106
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062756457

作品紹介・あらすじ

1億円の名器ストラディバリウスが盗難。人気バイオリニストがコンサートのリハーサルの際にすり替えられたのだ。出動したST翠の異常な聴覚に、オーケストラの指揮者・辛島は興味を示す。捜査が難航するなか、コンサートマスターが密室殺人の被害者となる…。翠の苦悩が胸を打つ「色」シリーズ第4弾。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 今回は、耳がとてもよい翠(みどり)が主人公。舞台から、名器のバイオリンがなくなった。さて、どうやって解決するのか?なんでこんな事件が起きたのか?
    誰が犯人?どうしてこうなった?ワクワクしながら読み進められました。

  • 色シリーズ第四弾。本作は翠が主役。とはいえ、色シリーズ全般にいえることですが、やはり青山の推理なしでは事件の真相にはいきつかないですね。ST5人の中では唯一、青山だけが心理学の専門=生身の人間を相手にする分野を手掛けていることが影響しているのでしょう。

    本作でもバイオリンや密室に隠されたトリックを見抜くのに青山の推理は欠かせませんでしたね。一方の翠はというと、持ち前の聴力をいかして事件の真相に迫ろうとします。事件の関係者として登場する指揮者・辛島は翠と同じ能力の持ち主であり、特殊な能力をもった二人の対峙は見どころの一つかなと思います。

    また菊川警部補と青山がクラシックを通じて意気投合するシーンもおもしろかったです。よもやこんな展開があろうとは、これまでのシリーズの流れからは想像もできませんでした。

  • 今野敏さんといい中山七里さんといい、クラッシックの楽曲を言葉で表現する天才ぶりに感動する。この本につられて改めてメンデルスゾーンとチャイコフスキーのバイオリン協奏曲を聴いた。やっぱりいい!

  • トリックと謎解きみたいなのは置いとくとして、スピード感とストーリー展開は面白い。

  • 面白かった。
    でも菊川刑事がクラシックファンって 全くイメージじゃないんですけど…笑。ほんとイメージ狂った。
    菊川ファンとしては なんだかなぁ。
    翠と辛島 同じ世界に住むふたり。
    気が休まらない世界だろうなぁ。
    同じ世界で 何か生まれるのかと思ったら 違ったね。
    特別な能力が無い方が 人は生きやすいのかもしれないな。

  • ストラディバリウス盗難事件。コンサートホールで偽物にすり替えられたのだ。出動したSTの一人、翠の傑出した聴覚に指揮者・辛島はなぜか興味を示す。捜査が難航する中、遂に密室殺人で犠牲者が出てしまう。翠、そしてSTは、真相を探りあてられるのか!?最強チーム警察小説「色」シリーズ第4弾。

  • 消えたヴァイオリンの謎。青山と菊川がクラッシック好きで意気投合するとは思わなかった。プラチナチケットのコンサートチケットを手に入れられる百合根のお父さんは結局何者だったのか?後半のコンサート場面はメンデルスゾーンとチャイコフスキーの曲解説のようでこの二曲を聴きながら読みたかった。

  • 【あらすじ】
     あるコンサートの目玉であった高価なストラディバリウスが盗まれ、その操作にST班が駆り出されることになった。
     チームの紅一点、結城翠の様子がいつもと違うことが気になる百合根だったが、捜査に進展が見られないまま、殺人事件が起こってしまい———。
    【感想】
     STシリーズ、久々だったのでタイトルにある色の意味も忘れていました(^^;;
     チームのメンバーの名前に色の文字が入っているんですね。
     殺人事件から始まらないのも新鮮、楽器が題材というのも新鮮でした。
     が、今野敏さんの文章は、軽くなく、かといって重すぎもせず、やはり読みやすいので、あっという間にその世界に入り込めます。
     しばらくミステリ系以外の本を中心に読んでいたので、久々のミステリとして読むのにも、ちょうど良い厚さとストーリーでした。
     今野敏さんの作品をこれから読むという方の入門編としてもこのシリーズはいいと思います。

  • ST翠が活躍する。
    聴覚が優れすぎている翠が、同じような境遇のオーケストラ指揮者と心を通わせる。
    いつもと違う展開になるかと思いきや、そうではなかった。
    事件は心理学者の青山が解く。

  • 今回は、結城翠がメインのお話です。クラシック演奏かあり、タクトを振るのは日本が生んだ天才指揮者辛島秋仁、ソリストは柚月優子だ。その柚月のバイオリンが盗難にあったのだ。ファンである菊川、珍しく青山も今回の協力には乗り気だった。厳重な警備の中どうやって盗まれたのか?辛島は翠になぜ興味があるのか?盗難も難航していたのにオケの仲間である小松が密室で殺された。今回翠の聴覚がこの事件を解決に導く。事件は、金にめがくらんだ婚約者アントニオだったのだ。しかし、全てを公にし無事コンサートは成功した。辛島が翠と同じ聴覚仲間だったのは驚きです。

全106件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1955年北海道生まれ。上智大学在学中の78年に『怪物が街にやってくる』で問題小説新人賞を受賞。2006年、『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞を、08年『果断 隠蔽捜査2』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を受賞。

「2023年 『脈動』 で使われていた紹介文から引用しています。」

今野敏の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×