源氏物語 巻三 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 289
レビュー : 23
  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062756754

作品紹介・あらすじ

帝の寵姫・朧月夜の君との逢瀬がもとで謀反の咎めを受け、須磨へと都落ちする光源氏。わびしい流謫の地で生まれて初めて挫折を味わうが、やがて明石の君と出会い…。帰郷後は、藤壷の中宮との不義の子・冷泉帝が即位。栄華の絶頂へと上り詰めて行く。文化勲章受章記念、名訳を文庫化、毎月刊行。美しい現代語ですらすら読める、華麗なる王朝絵巻。

感想・レビュー・書評

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  • 光源氏は、帝の愛する人との密通現場を押さえられ、官位を剥奪され、流罪になる前に自ら都を出てから戻るまでの話。最後にある「源氏のしおり」で復習すると、物語がまた一層わかる。

  • 2007/05

  • 途中で「多崎つくる」を読んだため明石で中断していた。印象に残るのは須磨での嵐。「細雪」に出てきた嵐はさらに印象的だった。それは芦屋あたりだったか。谷崎はなんらか「源氏」を意識して書いたのだろうか。ここで、夢の存在が大きく影響する。「多崎つくる」は夢の中でシロと交わっていた。シロはつくるにレイプされたと言って、それでつくるは仲間から外された。「伊勢物語」には、「あなたが夢に現れないのは、あなたが私を思う気持ちが強くないからだ」ということばがあると聞いた。私の夢にパートナーが現れることはまずない。というか、身近な人間がほとんど登場しない。出てくるのは間遠になっている実家だったりする。最近は少ないが、自分が高校生くらいにもどって、授業を受けている夢を見ることも多かった。夢は考えるとおもしろい。明恵も漱石も読まないといけない。さて、明石の君に産ませた子どもを、紫の上が育てるというのが次の巻の話だけれども、二人の女性の思いというのはいかがなものなのだろう。明石の君の都での住まいは嵐山のあたり。もっとも、その辺は京の都には入れてもらえないと井上章一さんが言っていたから、源氏からすると、そう易々と会いに行ける場所ではなかったのかもしれない。それでも月に1回とか、お泊りで出かけていくダンナ様を見送る妻の気持ちはどんなだろう。一夫多妻というのは女性たちにとってはどんな思いがするものなのか。というか、それって男性は余っているということ?即興で歌が読めない男子はつらかったろうなあ。

  • おもしろくない

  • 不倫や不道徳の域をはるかに超越していて厄介過ぎる。さて、今後はどうやら光源氏はさることながら、藤壺の宮との間に生まれた二世・冷泉帝が父の遺伝子をしっかりと継承してご活躍のことと聞く。未だ全十巻中のうち三巻。いかにも先は長い。

  • 源氏が帝の怒りを買い明石に行くお話です。
    でもここでも気になる女性を見つけてモノにするって^^;

  • 光源氏も随分失意の晩年の雰囲気になります。しかし、これが27歳の時の日々であるというのは驚きです。須磨、明石と、神戸周辺が寂しい処と表現されるのは誠に複雑な心境ですが、平家物語でもそのような地域ですから、やむを得ないのでしょう。藤壺、朧月夜、空蝉などのかつてのヒロインたちが再度登場しますが、特に藤壺の冷めた眼は歳月を感じます。朱雀帝から冷泉帝へと源氏の実子・幼帝の時代へと移り、光源氏が後見役へ!藤原道長を思い出させる地位への出世。これからドラマはどのように展開していくのか、佳境に入ります。

  • 異母兄・朱雀帝の寵姫である朧月夜の君との逢瀬を契機に凋落していった源氏は、須磨への都落ちを決める。
     身はかくてさすらへぬとも君があたり
     去らぬ鏡の影は離れじ

     別れても影だにとまるものならば
     鏡を見てもなぐさめてまし
    という源氏と紫の上のやりとりがとても美しい。

    邸を須磨から明石へと移した源氏は、そこで明石の君という女性と結ばれ、子を産ませる。
    後にこの明石の姫君を紫の上に引き取らせて育てさせるのだが、正妻であるにも関わらず子供ができない彼女の心中は穏やかではないだろう。

    藤壷との罪の子・冷泉帝の即位、六条の御息所の死など大きな出来事が起こる3巻、および先の2巻は、『源氏物語』全体のなかでももっともおもしろい帖が多く収められていると思う。

    「須磨」「明石」「澪標」「蓬生」「関屋」「絵合」「松風」の7帖を収録

  • 巻一に記載

  • やっぱり巻末の寂聴さんの解説が面白い!
    朱雀帝の不憫さや、源氏の立ち回りのうまさがはっきり分かる巻。
    明石の君にも紫の上にも良い顔をして調和をとろうとするあたりや、御息所の娘である齋院を利用して政略結婚を企てるあたり、この男のしたたかさがうかがえる…

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著者プロフィール

1922年、徳島県生まれ。東京女子大学国語専攻部卒業。60年『田村俊子』で、田村俊子賞受賞、63年『夏の終り』で女流文学賞受賞。73年、中尊寺にて得度。92年『花に問え』で谷崎潤一郎賞、95年『白道』で芸術選奨文部大臣賞、2001年『場所』で野間文芸賞、2011年『風景』で泉鏡花文学賞を受賞。2006年に文化勲章受章。『現代語訳源氏物語』『奇縁まんだら』など著書多数。徳島県立文学書道館館長、宇治市源氏物語ミュージアム名誉館長。

「2020年 『ひとりでも生きられる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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