黄昏の百合の骨 (講談社文庫)

  • 講談社 (2007年4月13日発売)
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感想 : 541
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  • 本 ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062756945

作品紹介・あらすじ

 

感想・レビュー・書評

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  • 理瀬の心や風景、全て綺麗な色で描写されていて最高の作品です。
    自分や身近な大切な人に、似ている心情に心を痛めながらも頑張るしかないと感じました。
    大切な一冊になりました。

    • きたごやたろうさん
      またまた私の本棚に「いいね」をありがとうございます。

      恩田陸さんシリーズですね。
      この本もいいですよねぇ。
      またまた私の本棚に「いいね」をありがとうございます。

      恩田陸さんシリーズですね。
      この本もいいですよねぇ。
      2025/01/02
    • まめたカチカチパスタさん
      きたごやたろうさん、何時もコメント
      ありがとうございます!
      恩田陸さんの理瀬シリーズは 私の尊敬する人に
      教えてもらった 大切な物語です。
      ...
      きたごやたろうさん、何時もコメント
      ありがとうございます!
      恩田陸さんの理瀬シリーズは 私の尊敬する人に
      教えてもらった 大切な物語です。
      なので 少しだけひいきめになってるかも?
      ですが、それぬきにしても 言葉の色彩が綺麗で
      恩田陸さんの世界観に一瞬で入っていきますよね!
      大好きな 大切な 物語です!
      2025/01/02
    • きたごやたろうさん
      またまた私の本棚の本たちに「いいね」をたくさんありがとうございます。

      そうかぁ。
      それだけ思い入れのある作家さんなんだね、恩田陸さん...
      またまた私の本棚の本たちに「いいね」をたくさんありがとうございます。

      そうかぁ。
      それだけ思い入れのある作家さんなんだね、恩田陸さん。
      私も大好きな作家さんの一人ですよ!
      2025/01/02
  • 「魔女の家」と呼ばれる謎めいた洋館、白百合荘。
    そこに住むのは、理瀬と血の繋がりのない義理のおばさん、梨南子と梨耶子。
    一年前に祖母が転落死し、奇妙な遺言に導かれてこの家にやって来た高校生の理瀬。
    理瀬の従兄弟の稔と亘。
    毒殺や失踪などの不吉な事件が起こり、近隣に住む理瀬の友人朋子や、弟の慎二、朋子の幼馴染の雅雪にも目が離せない。

    悪は全ての源なのだ――善などしょせん悪の上澄みの一部に過ぎない
    という言葉が心に突き刺さる。
    この物語の中では、誰もが演技をし、誰もが噓をついているようで、まるでお芝居をみているかのようだった。
    これぞミステリーの醍醐味。面白くて、あっという間に読み終えてしまった。

    人間の魅力というのは、一筋縄ではいかないものだ。
    ということは、悪もその人の魅力のひとつになるということなのだろうか。

    ミステリアスで魅力的な人物が登場する理瀬シリーズ、まだまだ読んでいきたい気がします。

  • 理瀬シリーズの一冊。

    百合の匂いに包まれた洋館は魔女の家?この洋館で転落死した祖母の遺言の謎、噂、毒殺や失踪など、高校生の理瀬を取り巻く百合の強烈な香りと不穏な空気。
    このどこか幻想的な現実と非現実が溶け合うような世界観に今回も魅了された。

    良いなぁ、このグレーのヴェールがかかったようなすっきり霧が晴れないような世界観。

    存分に味わいながら導かれた終盤は驚愕の秘密を抱えた洋館の正体といいラストのラストまで目が離せない展開だった。

    理瀬が急に大人の階段を登り始めた気もしたな。今回はちょっと淋しさも感じつつ読了。

    • yyさん
      くるたんさん
      レビューを読ませていただいて、この作品を読んだ時の "毒” に酔った感じを思い出しました。むせかえるような百合の香りのする、...
      くるたんさん
      レビューを読ませていただいて、この作品を読んだ時の "毒” に酔った感じを思い出しました。むせかえるような百合の香りのする、怖い感じ。『麦の海に沈む果実』はお読みになりましたか? 私は続けて読んだので、ぞくぞくしました。
      2021/04/19
    • くるたんさん
      yyさん♪コメントありがとうございます♪
      毒!たしかに毒を感じる不穏な世界でしたよね。女の怖さも。
      麦はだいぶ前に読了していますが、また再読...
      yyさん♪コメントありがとうございます♪
      毒!たしかに毒を感じる不穏な世界でしたよね。女の怖さも。
      麦はだいぶ前に読了していますが、また再読したくなりました♫
      このシリーズは不思議な魅力がありますね、
      来月の新刊も楽しみです♡
      2021/04/19
  • 終始不穏な空気が続いて気になって一気読み。
    おもしろいしめちゃくちゃ読みやすい。
    しかし、状況がよくわからなくて疑問が多い中、最終的に伏線回収されたのは8割くらいで終わってしまった。
    突然名前が出てきて一切登場しないあれは誰だったの?あの人はどうしてそもそも知ってたの?
    と、色々謎なまま解説を読んで本書がこれまであった3作の続編にあたると知った。
    とはいえ、解説者が言うには恩田作品は何かがわかりそうでわからないまま宙吊りにされている感覚になって腑に落ちないからこそ次の作品に手を伸ばしたくなるらしい。
    では私も他の3作を読んでみなくては。
    読んだところで不可解さは残るとも書かれているけど(笑)

    • かなさん
      ありママさん、こんばんは!
      恩田陸さんの理瀬シリーズ、
      私も読んでて、結構好きだったりします。
      是非他の作品も読んでみてくださいね(*...
      ありママさん、こんばんは!
      恩田陸さんの理瀬シリーズ、
      私も読んでて、結構好きだったりします。
      是非他の作品も読んでみてくださいね(*´∀`)
      でも、この解説者さん、上手いですね♪
      まさに、その通りで、
      読んでも不可解さは残るけど
      独特な世界観に浸れますよ!
      2024/12/17
  • 主人公、理瀬。
    一人という覚悟からなのか、前作より強さを感じられた。
    他の登場人物も相変わらずクセモノ揃いで
    物語的にも最後にどんでん返し続きで面白い内容だった。

    残念なのが私の体調が万全でない為に読書に集中出来なかった。
    いい読書をするには健康第一だと痛感した。

  • 「三月は深き紅の淵を」の次に「麦の海に沈む果実」を読みました。これは逆でも良いと思います。でもこの「黄昏の百合の骨」は「麦の」の後に読まないと、「麦の」の前半が台無しになってしまいます。

    なんと言ってもこの作品は一にも二にも理瀬だと思います。「麦の」で主人公・理瀬に感情移入していた人はそもそも「麦の」の最後に放り出され、そしてこの作品でトドメを刺されます。
    「しょせん、あたしは善人にはなれないのだ。」
    こっちの世界とそっちの世界。理瀬という女の子にダークなどこまでもダークなヒロインの片鱗をそこかしこに感じさせながら物語はゆっくりと進んでいきます。でもそんな理瀬の周りで蠢く人間模様はさらに複雑です。一体誰が味方で誰が敵なのか。誰がこっち側で誰がそっち側の人間なのか。血生臭い闇がずっと見え隠れするなんとも言えない世界観。書名の「骨」の一文字が物語に隠された闇を暗示し続けます。

    最後の最後までどんでん返しに継ぐどんでん返し、あまりに予想外の展開続きに自分の感覚まで信じられなくなっていきます。まさか、まさかの連続。そして、最後に新たな物語が胎動し始めるかのような予感を残しながら幕を下ろします。

    「麦の」のようなファンタジーっぽい雰囲気もなく、これはミステリーです!という感じの作品でしたが、それを恩田さんも意識されたのか、この作品では、いつもの如く散々に散りばめられた伏線が、最後にはかなり綺麗に回収されてモヤモヤ感をあまり残さないで結末を迎えました。

    こうなるとなんだかモヤモヤできないことにモヤモヤしてしまうような不思議な心持ち。でも間違いなくこれも恩田さんだなぁと感じました。

    「麦の」と必ずセットで読みたい、そんな作品でした。

    • mayutochibu9さん
      このころの作品は陰湿な感じがします。
      暗い影を引き摺った時代でしょうか?
      作品は色あせず、楽しめました。
      このころの作品は陰湿な感じがします。
      暗い影を引き摺った時代でしょうか?
      作品は色あせず、楽しめました。
      2019/12/18
    • さてさてさん
      しっかりと染み込んだ暗さなのだと思います。なので色あせにくく、逆に擦れた感じが時を経て不気味さを増すような気もします。
      しっかりと染み込んだ暗さなのだと思います。なので色あせにくく、逆に擦れた感じが時を経て不気味さを増すような気もします。
      2019/12/18
  • 幻想的で優雅な世界観が理瀬シリーズの魅力。
    その中でたくさん湧き出る謎や事件、ワクワクするしゾクゾクする。
    少女ではなくなった今後の理瀬の物語も期待します。

  • 理瀬シリーズの第3弾。長崎の古い洋館を舞台としたゴシックミステリ。第1弾の『麦の海に沈む果実』の後の理瀬が描かれていて、引き込まれて読めた。「解説」も良かった。
    シリーズ序章の『三月は深き紅の淵を』では戸惑い、『麦の海に沈む果実』では結末にビックリし、本作でシリーズにのめり込んだ感じです。

  • すごく面白くて一気に読んでしまいました。
    やっぱり理瀬が主人公だと緊張感が違います。

    高校生になった理瀬が魔女の館と呼ばれる丘の上の家で2人の叔母と暮らすことになります。

    舞台は長崎なのかな?
    毒殺や失踪、犯人が判明したと思ったらどんでん返しが……などなど理瀬の活動範囲は狭いのに緊張感がすごいのでまったく飽きませんでした。

    理瀬と男性陣のやり取りが艶めいててドキドキしちゃって……
    これから更に魅力的になっていくんでしょうね理瀬は。
    ヨハンまた出てくるのかなぁ。
    あと理瀬のお父さん、麦の海に沈む果実の校長先生がまた出てきてテンション上がりました!

    次は薔薇のなかの蛇だ〜!

  • 淡々と、だけれど確実に引き込まれていく1冊だった。祖母の遺言ときょうだい達のそれぞれの目的。
    別冊のシリーズ内の別の登場人物の面影も物語に深みを与えてくれる。
    探偵がいないミステリーがお好きな方に。

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著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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