グランド・フィナーレ (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 694
レビュー : 85
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062757751

感想・レビュー・書評

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  • 私は佳作だと思います。
    設定から奇を衒う内容を思わせます。しかし本作品では普通に、大人から見た子供、大人になったが故遠く感じてしまう子供、その純粋なものに触れたい気持ちを抑えられない不純な大人が描かれているのです。
    設定のマニアックさのバイアスがあるので酷評されている感がありますが、普通の純文学と見ていいのではないでしょうか?

  • シンセミアほどの衝撃はないが、ありそうにない話でいながら、リアリティのある、筆者の真骨頂が発揮された作品であると思う。救われない内容でありながら、何か心温まるものが感じられて、とても味のある作品ではないかと思う。

  • なんか不思議な小説でした。
    収録されている中では、やはり「グランド・フィナーレ」が一番好きでした。さいていな主人公なんだろうけど、物語としてすごく惹きつけられました。
    結局、麻弥と亜美はどうなったのか?主人公はこれがきっかけで社会復帰するのかなど想像してしまいます。

  • 久々に意味の分からない本。ロリコン男の自分勝手な再生の物語かと思いきや、何で!こんな中途半端な終わり方。胸くそ悪い変な小説。

  • なんかひとつの物事に対して比喩が多い、森見的な文章→ってかまじでいちいち理屈臭い男だな→と思ったらお前ロリコンかよ!キモイ→あー、でもまぁ、ロリコンも突き詰めて言えば性癖=個性だしなぁ。言い分はわからなくもない→ってIさん、そうですよね-!こいつの満足のために、傷ついている人々は大勢いますよね!

    って、流れ。第一章は。

    そんでもって第二章で、なんか今までの聳え立つプライドと取り囲む鉄壁の理論が完全に崩れて、まるで宗教か牢獄の洗礼を受けた元犯罪者のような恥と反省と抑制力の塊のようになってるじゃないの。驚き。
    ま、児童館に集まったガキの中から人目で可愛い女の子たちを見つけて、プラス覚えちゃってるところあたりは昔取った杵柄ですが、それにしてもこの豹変っぷりは、やっぱりIの説教なんでしょうか?
    そんでもってその可愛い子たちが自殺を考えてるっぽくて、なんの因果か小奴がそれを止めようと頑張るところで話終わりー。

    もー、何なんだよー!この本を通してのメッセージは何なのよー。ってヤキモキする。
    男を上げ落とし上げ落とし上げ上げどーんと落とし、落としーーー-の最後上げっ!・・・でっ!?って振り回された。

    にしても私、今こうやってレビュー読むと、男の善悪の立ち位置がコロコロ変わってる(笑)中身のない子(笑)

    ちなみに全4話短篇集の中、グランドフィナーレともう一個読んで、放置中。

    『死にゆく者から託された願いは、それを受け止めた者に対して絶対的な命令の如き強制力を及ぼしてしまう。』・・・だよね。遺言は、自己完結の楽しいものにしましょう。

  • とりあえずシンセミア読んでくる。

  • 「グランド・フィナーレ」「馬小屋の乙女」「新宿ヨドバシカメラ」「20世紀」の4本からなる短編集。
    この本を読んで最も印象に残ったのは阿部和重の「時間」というものに対する感覚。ロリコン犯罪者の、子供にとっての「時間」と大人にとっての「時間」はまるで別のものだという認識。ある年齢まで、ビデオカメラによって生活を詳細に記憶された女性の「時間」に対する感覚の歪み、すごく面白かった。思えばわたしは時間の経過による思い出の美化、風化といった、「時の欺瞞」とも呼べる何かに対して、ずっと疑問を抱いて来た。こういった時間に対する感性に出会えてとても興味深かったです。

  • 『シンセミア』や『ニッポニアニッポン』に関する内容もちょろっと出てきますが、そんなの知らなくても全然読めます。読んでない人はどこに出てきたのかも気付かないじゃないかと。
    で、肝心の内容自体は前述の2つの方が全然おもしろい。

    簡単に言うとロリコンの男の話なんだけど、イマイチ人間の心理の奥の部分を避けてるっちゅうか変態性が足りないっちゅうか…。
    『シンセミア』のような押し寄せてくる圧倒的な文圧みたいなものは感じられないですね。

  • え?これで終わり⁇というのが正直な感想…
    あとに三編控えてるのを忘れて読んでたことも大きいけど。
    最初は面白かったのに、これから物語が展開してくかも、ってところで終わった感じがして物足りなかった。
    川上未映子さんの旦那さんてことで読んでみた作品でした。

  • 多彩で奇抜な文章は、読みすぎるとお腹をこわしそう。ロリコンとかドラッグとかテロとか、読む人によっては気味悪い小説だろうけど、奇妙な魅力がある。
    ニッポニア・ニッポン、シンセミアと並ぶ阿部和重「神町サーガ」のひとつ。

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著者プロフィール

1968年生まれ。『アメリカの夜』で第37回群像新人賞を受賞し作家デビュー。’99年『無情の世界』で第21回野間文芸新人賞、2004年に『シンセミア』で第15回伊藤整文学賞・第58回毎日出版文化賞、’05年『グランド・フィナーレ』で第132回芥川賞、’10年本作で第46回谷崎潤一郎賞をそれぞれ受賞。他の著書『クエーサーと13番目の柱』『IP/NN 阿部和重傑作集』『ミステリアスセッティング』ABC 阿部和重初期作品集』対談集『和子の部屋』他多数。

「2013年 『ピストルズ 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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