猫の名前 (講談社文庫)

著者 :
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062757843

感想・レビュー・書評

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  • 先生から頼まれて、自分に会いたいという不登校の子のお見舞いに行ったら「復讐したい」と言われるお話

    人は無自覚に誰かを傷つけているんだよなぁ というのがよくわかる
    自分の居場所を確保する行為は、誰かをはじき出すという事にも繋がるわけで……

    その反面、知らず知らずのうちに誰かの助けになっている事もあるよねぇ

    いや、ホントに人間関係って面倒くさいよねぇ


    友情を確かめるような行為って往々にしてある
    この人だから許してくれると思うようなこと
    でも、逆にこの人なら止めてくれるってこともあるよね


    タイトルの「猫の名前」はぬいぐるみの猫なんだけど
    片方にとっては信頼の証なんだけど、もう一方は重要性に無自覚というか知らないというかの一方通行なところが切ない

    ってか、主人公の佳苗は忘れてること多すぎないか?

  • 初読の著者。前回の本が猫視点の話だったので、タイトルが猫だったこれをなんとなく本棚からチョイス。
    児童文学を主に書いてるらしく、文章は読みやすくサクサク読める。
    ただ猫はあんまり関係ない(笑
    女子中学生を主人公に、その友人関係の話。
    軽い感じかと思って読み始めたけど結構重いかな。読後感は良い。

  • ******引用******

     ふと思った。ヒトは好きな人のために何かしてあげたいと思う生き物だ。だから「求められているから、会いに行く」も「彼女のために付き合ってあげる」も決して間違ってはいない感情で愛情のはずなのに、こう文字にしてみるとそれがいかに恩着せがましく、本人の感情がそこにないかがあからさまになってしまうのだ。
      (中略)
     この物語の主人公、佳苗には「自分がない」のだ。あるのは「誰かに愛されたい」という淡い思いと、その餓えを凌ぐ為に必要なヒトたち。でも彼女はそれに気づいていない。なぜなら彼女にとって、一緒に過ごすヒトは親友であり、自分を必要とするヒトが親友になるからだ。


    ―― 『猫の名前 解説』(伊藤さとり) p.204,205

  • 隣の家のお姉さんとお姉さんに勉強を教わっている主人公とのお話。
    後から段々二人の秘密が明かされていきます。

    最後に衝撃の事実がありました。
    読んでいてとても楽しかったです。

  • あなたに、味方は、いる?

    「私が死ぬのはあなたのせい」といわれたら――。
    中三の佳苗は先生から不登校の春名に会いにいってほしいと頼まれる。春名は佳苗に復讐したいと言う。理由がわからない佳苗はとまどうばかりなのだが……。

  • 気がついたら購入。
    あれ??って感じでした。
    あらすじ読んで、
    「あー・・・」だったのですが・・。

    うーん・・ラストの運びはあれでいいのか?
    さらには内容は薄めでしたね。

    猫の名前は何につながるのか?
    深みはこの話ではみつかりにくいだろなー

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著者プロフィール

1970年神奈川県生まれ。実践女子短期大学卒業。99年『透き通った糸をのばして』(講談社)で第40回講談社児童文学新人賞、01年児童文芸新人賞を受賞。07年『ハーフ』(ポプラ社)で日本児童文学者協会賞を受賞。

「2016年 『Q→A』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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