- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062758437
感想・レビュー・書評
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現代版東京版ゲーム業界版『プリティ・ウーマン』。でも主人公にリチャード・ギアみたいな脳天気な明るさがないから…ストーリーも湿っぽくてなんか今ひとつ。
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いまいち。石田衣良さんの本らしいみずみずしくてきゅんとするかんじがあんまりなくて、ものたりなかった。
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久しぶりにこの手の小説を読んだ気がする。
City感覚でLightな小説。
これだけではよくわからないだろうが、私の中ではこの言葉まさににぴったりである。
昔はまった片岡義男の小説を思い出し、頭の中では南義孝が「Wont you~」と叫んでいる。
Master of Game(MG)と呼ばれる、スレンダーで知的な彼女を持つ、高収入でちょっとニヒルな男が、新しいゲームを創作するために雇った背中に刺青を持つ、これまたスリムで知的で、しかもどこか野生的なこれまたスレンダーな女の子と恋に落ちる。
メガヒットゲームを出し続けるゲーム製作者(数年前なら、絶対にお宅と呼ばれていた人々)が、なんとなく作った会社を舞台に、巨大資本が若者の小さな会社を食い物にしようと触手を伸ばしてくる。
野生的で、どこか神秘的なモデルの少女が、その神秘の予知能力で、大手電機メーカーから若者たちの会社を救う。
片岡義男の作品が、おしゃれにそして洗練されるとこんな感じになっていくのだろうか。
再び南佳孝が「Wont you~」と頭の中で叫んでいる。 -
あらすじを読め。と言われればそれまでだけど、
イメージしていた小説と大分かけ離れてた。
”東京DOLL”と言うタイトル、
レインボーブリッジ下の交差する高速道路の写真、
「この街では、恋だってとがってる。」、帯の文言。
詰まれた本を見たとき直感一発で購入した。
東京と言う冷たい街でバリバリ仕事をする社会人の男女。
そこそこ恋愛もし尽くして、何をどうしたらどう持っていけるか
なんて言ういつもの感じはもう飽きた。今回もそのはず。
お互いに探りを入れて上手に付き合えばそれでOK。
なのに、なぜかうまくいかないのは。
…みたいな都会に住み飽きた男女の小説を期待してた。
期待に沿ってくれたのは、MGの周辺環境だけだ。
天才クリエイターとか呼ばれて、でも自分の心はどこか冷めてる。
MGの心内、とその周りだけは非常に求めていたそれだった。
ただ。
まず根本としてMG(エムジー、でいいんだろうか)と
言うあだ名に慣れ親しめない。
こればっかりは感性なのでどうしようもない。
どうしても DJ KAWASAKI とか、
それこそ舞台の一つにもなった六本木で
ヒップホップでもやっているようなイメージ。
つぎにMGの精神的な部分はとても繊細に描かれているのに、
外見的な部分はブランドもの一色でしかない。
しかもMG自身それを気に入って買っている訳じゃあないし。
正直この本の登場人物は、私にとって全て想像しにくい。
廣永が一番想像しやすいくらいだ。
ヨリ、ヨシトシがまあそこそこに。
裕香に至っては編集者でブランド物を身につけるお洒落さん。
押切もえちゃんみたいな人を想像したが、
意外にも眼鏡着用だったりとか。
MGに至っては結局これっぽっちの外見も空想することができなかった。
ラストの会議部分は圧巻。
スピード感溢れてて、後半の盛り上がりがすごかった。
ヨリの一言も、これはやられた、という感じがする。
引用は個人的な好み。
こういう序盤の内容を意図を変えて使い回す手法が、
非常に好きだ。最終ページに相応しい内容だったと思う。 -
MGとヨリちゃんの話。
リアルでキラキラした情景描写は好きですが、盛り上がってきたかなというところで終わった印象でした・・・ -
今回は、久しぶりに石田衣良さんの作品を読みました。
人間関係を描きながらも、文章がきれいだなーという相変わらずの印象。
BOOKOFFで特に中を見ることもせずに買った本でしたが、個人的には当たりに入る作品でした。 -
タイトル*東京DOLL
作者*石田 衣良
出版社*講談社
マスター・オブ・ゲーム=MGと呼ばれる天才ゲームソフト制作者・相良は、新作のモデルに翼のタトゥを背負った少女・ヨリを選ぶ。映像モデルとして完璧な「人形」ぶりを発揮するヨリに、MGの孤独は癒されていく。だが、彼女には愛する男の不幸が見えるという異能があった。東京の今を描いた長編恋愛小説。 -
@人形なのはヨリだけじゃなかったような気がする。MGも心を亡くした人間みたいで。閉塞感のある冷たさと、東京の風景描写がぴったり。MGがヨリによって心を取り戻す過程が好き。奔放さって大事ですね。