十角館の殺人 <新装改訂版> (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
4.06
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本棚登録 : 11129
レビュー : 1252
  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062758574

感想・レビュー・書評

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  • R1.8.29 読了。

     孤島「角島」の十角館で次々起こる殺人事件。犯人の動機はいったい何だったのか?
    犯人が分かって殺人計画から実行までを回想していたあたりもハラハラドキドキでした。とても面白かった。
    さすが名作ですね。

  • 本格派のミステリー、87年に書かれた小説であり、名作と言われる所以を理解した。
    登場人物が互いを海外のミステリー作家で呼び合っているが、僕自身も大学時代に文芸部に所属し、お互いを少し変わったあだ名で呼び合っていただけに特に違和感なく、受け入れてしまっていた。
    それこそがミスディレクションへ繋がるとは。
    加えて、章ごとに本土と島と分かれており、読んでいる最中には舞台である島だけで十分だろうと感じていたが、これも意味があった。
    ただの一言でこの小説の無駄と思われていた部分が全て意味のあるものに変わる、また、最後の引き際も探偵が推理するというある種、テンプレート化されたものじゃなかったことも心地よい。洗練され、完成されたストーリー。

  • 日本ミステリー界で名高い本格派推理小説。孤島で起こる連続殺人事件。
    小説ならではの叙述トリック。どんでん返し。
    まんまとだまされた!いやぁ面白い!!
    「そして誰もいなくなった」の読者ほどだまされるかもしれない。
    続きが気になって一気に読んでしまった。
    結末に近づいてきて現れた例の1行。
    その1行が目に入ってきた瞬間驚き、戸惑い、悲しみ ありとあらゆる感情が押し寄せてきた。
    たった1行で文字通り世界が変わった。
    戻って何度も読み直して確認したくなった。
    これが著者のデビュー作とは改めて驚かされるほどの完成度。
    他の館シリーズも読みたくなった。

  • 辻村深月さんが、この本を好きという記事を見てからずっと気になってて、やっと読めました。
    私も綾辻ワールドに1歩足を踏み入れてしまった~という感じ。
    凄く面白かったです。ページの使い方うまい!まさかの犯人。
    思わず又前からざっと見直しちゃった。

    何人も死んでしまったりとミステリーは怖いんだけど、読書というかたちでは面白い。
    綾辻さんの小説、いろいろ読んでみよう。

  • 約30年以上前の著作ゆえ既にミステリーの古典的名作といってもよいだろう。であるのになにゆえ一切映像化されていないのかと不思議に思った。読み終わってなるほどそういうことかと分かった。本作は極めて優れた「ミステリー小説」だったというわけだ。

    ★4つか5つかで迷ったが人間描写にやや弱さがあり★4つ。しかし構成は素晴らしくミステリーとしては間違いなく5つだ。たまたまミステリーは読む機会が少なかったがこうした良質な作品と出会うと他のミステリーの名作も読みたくなってくる。旧装版と新装版があるが、あの衝撃の一行がページ見開き後にくるよう計算されているので、絶対に新装版で読んでいただきたい。

  • 友達の勧めで読みました。

    ミステリー自体初めてでしたが、探偵も主人公も金田一もコナンも居ないこの作品は全員に等しく犯人の可能性がある。

    初心者なりに全員を疑ってかかりましたが足元にも及ばず、あの一言は衝撃でページを前後に行っては戻りしてしまいました。ミステリー玄人の方でもラストには驚愕してしまうのではないでしょうか。

    キャラクターひとりひとりミステリー作家の名前があててあるで、覚えるのに苦労しました。最初100pはかじりついて読みました。

  • 話し言葉も地の文も、読みやすい。ミステリーで、しかも刊行してから30年も経つのに、全然堅苦しくない。舞台が1980年代だということを忘れるほど。

    最初、一日一人死んでいくんだと思っていたけど、何十ページも読んでいるのに殺人が起きず、しかも本土の江南達の推理も進んでいるんだかいないんだか、どうなるんだ・・・と思っていたら途中からバタバタ死んでいって、でも本土の推理は全く解決しそうにない。
    そうしている内に、犯人は計画を完遂し終えて十角館は全焼。私はなんの根拠もなく複数人か、一人(エラリイ)ぐらいは生き残ると考えていたので、全員死亡に愕然とし、そしてあの一言を読んで更に愕然とし、混乱した。

    読んでいる最中引っかかったことは、
    ・江南達は推理するばかりで島へ向かわなかった
    ・守須のあだ名は(モーリスルブランだと明言しない)
    ・守須が突然詮索するのを反対しだした
    ・守須が今絵を描きに行く必然性があまり感じられない
    ・七人のうちヴァンだけあまり特徴がない
    ・犯人が中村青司でも紅次郎でも、全く意外ではない

    本土の誰かが島に通っているかもとは思っていたけど、まさか7人の内の一人だとは。

    そして読み終えても気になることは、
    ・千織が死んだ時の状況
    ・優秀なエラリイが後半になるとまるで不用心で間抜けなミスをしだす
    ・警察はどこまで掴んでいたのか
    ・島田はいつ守須に目を付けたのか
    ・後日談がほしい

    寝られなくなるほど怖かったけど、面白かった。楽しめた。
    著者のあとがきを読んで、なんと小野主上がメイントリックを考えたと書いてありとても嬉しかった。
    舞台も小野不由美の出身地だから大分にしたのかな。この夫婦大好き。

    20171230

  • 現代日本ミステリーもので、かなり評判が良かったので期待を持って読んだ。
    確かに…これは引き込まれる。
    過去の海外ミステリーに対するオマージュと、この作品自体が後続のミステリーに与えた影響を感じ取ることができた。

    あまりに集中し過ぎて、2日経たずに読破してしまったが、オチがやや弱いかな…という気もする。歴史に残りそうな一行も、無駄に神経を張って読み過ぎていたために、10ページくらい進んでから、その一文の示す重要度と破壊力の大きさに気付いたため、まともに読んでそのインパクトを味わいたかった…。

  • 人の心情が丁寧にかかれており、登場人物に気持ちを考えながら読むことができた。ストーリーも魅力的で最後まで読み切ることができた。
    ただ、よくかけているが故か最後は楽しかったというよりも疑問の方が残った。

    犯人はなぜ殺意をもちつづけることができたのか?これほど強烈な感情をもち続けることは通常、できない。

    いまいち、ルルウと呼ばれる人物が何を思い出したのか不明だった。縄のこと?

    いくらなんでも殺意の動機としては弱過ぎる気がする。そもそも、殺されたのかどうかかなり疑わしい。

    口紅に青酸カリは無理あるんじゃないか?
    匂いで気付くやろー。

  • あの一行を読んでから、何度ページを遡ったことか!
    有名な分だけ、昔の作品だからこそ、たくさんの方のレビューを目にしてきたので、全身で疑ってかかりました(笑)
    深読みしすぎたり、肩透かしを食らったり、盲点だったり、色んな角度から読めました。

    • けいたんさん
      こんばんは(^-^)/

      全身で疑って読むっていうのわかるわ〜(*≧艸≦)
      素直に騙されたいけどやっぱり色々考えて読んでしまうよね。...
      こんばんは(^-^)/

      全身で疑って読むっていうのわかるわ〜(*≧艸≦)
      素直に騙されたいけどやっぱり色々考えて読んでしまうよね。
      この本の世界観が好きで、エラリイが好きで、すごく楽しめた作品でした。
      このような作品にまた出会いたいけどなかなかないです。
      ガッツリした本格が好きだわ。
      2016/10/08

著者プロフィール

綾辻 行人(あやつじ ゆきと)
1960年京都市生まれ。京都大学教育学部在学中、京大推理小説研究会に所属。研究会同期に、後に結婚する小野不由美がいる。1982年、同大学大学院教育学研究科に進学。1987年、大学院在学中に『十角館の殺人』で作家デビュー。講談社ノベルス編集部が「新本格ミステリー」と名付け、その肩書きが広まった。1992年大学院を卒業後、専業作家に。
1990年『霧越邸殺人事件』で「週刊文春ミステリーベスト10」1位。1992年『時計館の殺人』で日本推理作家協会賞長編部門を受賞。2011年『Another』で「ミステリが読みたい!」1位。2018年第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。
主な代表作として、デビュー作『十角館の殺人』以来続刊されている、長編推理小説「館シリーズ」。

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