十角館の殺人 <新装改訂版> (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062758574

感想・レビュー・書評

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  • 確かに凄かったが、ブランド名に踊らされた感が否めない。細かい所をグジグジするのはご法度だろう。しかしなぜこの作品は死角ナシ扱いをされるのだろうか。

    とは言え否定したい訳ではなく、例の一行にはしっかりとそのインパクトと不意打ちに驚愕したし、座っていたソファからは余裕でずっこけた。
    あだ名という人物像を掴みにくいキャラクター達を各々しっかりと認識出来る個性や、「恐怖」「焦り」等の心理的描写は流石としか言い様がなく
    世界観にどっぷりと浸っていた。夜寝る前に窓の施錠を確認してしまったほどだもの。

    怒涛のクライマックスを経て、犯人のみぞ知る犯行の全貌は闇に紛れるのかと思いきや、しっかり下される審判。点と点が線で繋がれていくトリックの数々に溺れそうだ。面白かったです。

  • これが王道のミステリーか!
    単純に楽しめたけど、予備知識があればもっと面白く読めただろうなと思った。
    海外のミステリー作品の知識があれば細かい描写やミスリードにも唸ることができるみたい。
    私は何の予備知識もなかったので後からいろんな方の解説や感想を見て復習しました。
    名前のミスリードに引っかかって、もっと驚きたかったなー。

  • いやー、「謎」が残りました。エピローグが、あ、あれっ、という感じでまだ整理がつきませぬ。

    人が殺されるリアル感は薄く、推理ゲームに参加しているようなひとときでした。

    お初の綾辻ミステリーでしたが、これがデビュー作とは。凄いですね。人気があるのがよーくわかりました。

  • 確かに1行で「えっ!?」ってなるな。

    この本を読むにあたって、あの1行の…という情報なしで読み始めるわけにはいかず、それがどこなのかという邪推とも言える読み方をしてしまったかもしれない。

    でも冒頭の感想が一番。

    最初は登場人物の名前が分かりづらくて読みにくさもあったが、事が起こり始めると先が気になってあっという間に終わった。

    ミステリはエンジンかかると止まらなくなる。

  • YouTubeの本のレビューでこの作品を何度も見かけ、
    ミステリー初心者におすすめ!とされているにもかかわらず、読んでないじゃないか、わたし!と手に取った一冊。

    孤島の不思議な建物に集まった大学生たちが次々と殺されていく、というオーソドックスな本格ミステリー。
    難解な京極堂シリーズを読んだあとということもあってか、読みやすくてあっと言う間に読了。
    一番怪しげなあの人が犯人だ!(当たってた)と
    ごく始めの段階でピンと来たものの、その結末は一筋縄ではいかなかった。
    “名前”と言うひとつの試みが
    この物語を複雑に、そして結末を鮮やか逆転させた。そこが良かった。

    本を読みながら気になった点をメモしているんだけど、
    そのメモの中で、「ほぼ全員がタバコを吸う」というのは
    実際には謎の部分には全く関係なく、当時の時代的なものだったのには苦笑い。
    絶対何かある!と思い込んでた。。

    • bmakiさん
      こんばんは(*^▽^*)
      私もこの作品が大好きです。

      いいところ突いていると思いますよ。
      例えば、タバコの銘柄とか(^_^)
      こんばんは(*^▽^*)
      私もこの作品が大好きです。

      いいところ突いていると思いますよ。
      例えば、タバコの銘柄とか(^_^)
      2023/12/10
    • ちぃさん
      おはようございます。
      タバコ、無関係ではなかったですか?それを聞いてうれしくて、もう一度見返してしまいました。ありがとうございます。
      おはようございます。
      タバコ、無関係ではなかったですか?それを聞いてうれしくて、もう一度見返してしまいました。ありがとうございます。
      2023/12/11
  • 綾辻行人、初読み。
    評判が高すぎて、ちょっと期待しすぎたかも…

    K大のミステリー研究会の7人が、九州の孤島・角島を訪れた。
    角島では半年前に『十角館』を建てた建築家・中村青司とその妻、使用人2人が焼死し、庭師が行方不明になっているのだった…

    十角館で起こる殺人事件、次々にミステリー研究会のメンバーが…

    事件の裏には、ミステリー研究会内で起こった、過去の死亡事故が…

    最初はエラリイ、ヴァン、アガサ、カー、とミステリー作家に因んだあだ名で呼ぶのになれず。
    これも仕掛けのひとつだったのか…

    最初からヴァンが怪しい、と思っていたが…
    まさか、そういうことだったとは…

    中村青司が生きている…と、思わせて…

    中村千織が飲み会で亡くなったことが、今回の殺人事件の動機であるが、それだけの理由で…
    ここまでの殺人を…

    守須はどうなるんだろう…
    解決したのか、この事件⁇
    犯人はわかったけど…
    江南はなぜミステリー研究会を辞めたんだろう…
    次作以降で明らかになるんだろうか…





  • 前評判がすごかったので期待しすぎたかもしれません‥ 普通に面白くはあったのですが、それぞれのキャラが把握できず、誰が誰なのかよくわからないまま半分以上過ぎてしまいました。女性は二人ですが、それ以外の男性が全然頭に入ってこない。これを読んだ方は皆さんちゃんと理解しながら読めていたのかと思うと、自分の理解力がない事に若干落ち込みました(笑)
    最後の一文も意味がわからず‥これはもう一度読むと面白さがわかる本なのかなと思いました。

    • mii-ko さん
      コメントありがとうございます!!

      キャラ少なめ設定わかりやすくどんでん返しあり!!
      まさに私の求めてる物語ですっ‧˚₊*̥(⁰͈꒨⁰͈∗︎...
      コメントありがとうございます!!

      キャラ少なめ設定わかりやすくどんでん返しあり!!
      まさに私の求めてる物語ですっ‧˚₊*̥(⁰͈꒨⁰͈∗︎*)‧˚

      絶対にその本読んでみます♪♪めちゃめちゃ楽しみできましたo(。>ᴗ<。)o︎
      2023/12/28
    • マメムさん
      mii-koさん、お返事ありがとうございます。
      ハードル高くなっちゃったかもですが、感想を楽しみに待ってます^_^
      mii-koさん、お返事ありがとうございます。
      ハードル高くなっちゃったかもですが、感想を楽しみに待ってます^_^
      2023/12/28
    • mii-ko さん
      とんでもないです!! 自分だと選ぶ選択肢が狭くなっちゃうので、とても有り難いです(ㅅ´˘`)♪♪

      はい!読み終わったら感想お伝え致しま...
      とんでもないです!! 自分だと選ぶ選択肢が狭くなっちゃうので、とても有り難いです(ㅅ´˘`)♪♪

      はい!読み終わったら感想お伝え致します(っ ॑꒳ ॑c)ワクワク
      2023/12/28
  • 新本格ミステリ初心者の私でも読みやすかったです。
    はじめは登場人物の名前さえ慣れませんでしたが、読み進める内にそれぞれの個性、魅力が見えてきて面白い。

    ラストは良かったです。やはりそうなるべきだよねという結末でスッキリしました。

    アガサ・クリスティやエラリイ・クイーンのミステリも読んでみたいです。

  •  秋の夜にミステリーは似合いますね。

     面白かったです。

    面白かったんですが、期待大で読み始めたんで、ちょっと物足りなさが。
     期待に胸膨らませ過ぎたのかな。

  • 大学のミステリ研究会に所属する7人が、孤島の角島に建つ十角館を訪れた。
    その島は、半年前に凄惨な殺人事件が起きた場所だった。
    そして学生達の目の前で連続殺人が起こる。
    学生達の他には誰もいないはずなのに。
    犯人は誰なのか…


    登場人物たちが色々と推理をするが、それには違和感を持つものの、犯人は全くわからなかった。

    『ミステリー史上最大級の、驚愕の結末』
    たった一文で、物語がひっくり返った。
    そのページには、その一文のみ。
    『驚愕』
    その一言につきる。
    これが本格ミステリーというやつなのだな。

    • マメムさん
      初コメです。
      『驚愕』を知ってしまいましたのね。本格ミステリの世界へようこそ。(←誰やねん!!)
      初コメです。
      『驚愕』を知ってしまいましたのね。本格ミステリの世界へようこそ。(←誰やねん!!)
      2023/03/12
    • LULUさん
      マメムさん
      コメントありがとうございます。
      今まで本格ミステリの世界に足を踏み入れるのを躊躇していましたが、いきなり『最大級の驚愕』にしてや...
      マメムさん
      コメントありがとうございます。
      今まで本格ミステリの世界に足を踏み入れるのを躊躇していましたが、いきなり『最大級の驚愕』にしてやられてしまいました。
      2023/03/13
    • マメムさん
      LULUさん、お返事ありがとうございます。私はまだまだ新米読書家ですけど、色々な作品でドキドキしていきましょう♪
      LULUさん、お返事ありがとうございます。私はまだまだ新米読書家ですけど、色々な作品でドキドキしていきましょう♪
      2023/03/13
  • 評判の良いので気にはなりながら…
    〝Another〟で肩透かしをくらったので見送りにしてきたけど、やっぱり気になるので読了。
    結果〝Another〟と同じく読後感はイマイチ。
    つまるところラノベなんだね…
    大人はいろいろと考えすぎていけねぇ^^;
    素直に設定や展開やミステリーを楽しめば良いのだ。
    大学のミステリーサークルの仲間が孤島で一週間のキャンプ。ひとり、ふたりと仲間が死んで行く。犯人は内部に?部外者が?
    お名前ミステリーはなかなかうなるところ!なるほど!
    大分市出身なので土地勘のおかげで移動はスムーズでした笑
    今年の27冊目
    2020.9.13

  • こちらも約20年ぶりの再読。
    古典的名作、的なものをたまーに読みたくなります。

    内容についてはネタバレしちゃう気しかしないので割愛するとして、気になる点が2点あったのでつらつらと。

    まずは、こちらはアガサ・クリスティーの超有名作「そして誰もいなくなった」のオマージュ作品ということは知っていましたが、わりと当作品の重大なネタバレ描写があります。
    「そして〜」の方も近々読むつもりだったのでちょいと残念…どちらも読むつもりの方は順番が逆の方が確実によきですね。

    それならニヤリとできる共通点があったりして楽しめるのかなー?

    そして2点目。
    この作品は初版が1987年に刊行されたらしいんですが、いま読むと当時の性別役割分担への違和感がすごくてある意味新鮮。

    ある男性登場人物が女性キャラクターに「コーヒーが飲みたいな。淹れてくれよ」と当然のようにお願いするシーンがあるんですが、女性側も「わかったわ。みんなも飲むでしょ?」的にあっさり受け入れるんですよね。

    当然、全員分の食事も女性が作って当たり前的な風潮で。

    何より驚いたのが、何人か殺されたあとキッチンにこの女性ともう一人男性がいる、という描写があったんですが、「そーよね!一人でみんなの食事の準備なんて絶対大変やからこの男性が手伝ってるんやな」と思ったら、まさかのこの男性は女性が食事に毒を入れたりしないための見張りで。
    見張りってなにさ…

    この女性はそのグループ内では姫的立ち位置として描かれるんですが、こんなん全然姫ちゃうやん召使いやん…。

    約20年前に読んだときの感想は覚えてないけれど、たぶん今ほどは違和感なく受け入れてたんじゃないかなー?
    そう考えたら時代は動いてるね!

    なーんて思ってたら、2007年に刊行された新装改訂版あとがきで作者の綾辻さんも同じことに触れられていました。
    15年前でも違和感のある描写だったのね…それなら令和の今なんて違和感てんこもりなはずだわ。

    内容としては、ミステリというエンタメ作品としてはさすが!という感じで、十分に楽しめました。
    ただ、読後に面白かった!以外の感想がこれと言って出てこないのが少し物足りないような気も…?

    もちろん名作と言われるだけの作品ではあるので、このへんは完全に好みの問題なんだと思います。

  • アガサ・クリスティの
    『そして、誰もいなくなった』
    と似たような感じではあるものの

    工夫が凝らされていた一作だったとおもう。

    たとえば、
    本土と島の同時並行で話が進んでいく


    犯人がまさか!

    という仕掛けで読み応えがありました。

    いやはやミステリーとは
    奥が深いですな笑

  • 高校生の頃に読んだ記憶があったが内容を忘れてしまっているという事で再読、

    結論、「しっかりだまされた!!」
    1行で世界が変わる、確かにって思いました。

  • アガサクリスティのそして誰もいなくなったより個人的に凄く面白かった。最後がよかった。いくら大切な人の復讐だとしても心病まない人なんていないと思うから。自分の意思ではなく瓶に。。自然に全てを委ねたんだなって。
    中村千織の死んだ時の状況を突き詰めるのかと思ったから。。その部分がなくて残念だった。。急性アルコール中毒ってだけでなく何があったのか知りたかった。

  • まず、海外のミステリー作家にちなんだニックネームで登場人物が呼ばれることに、とても読みにくさを感じました。で、最後まで読んだけど、いまいち分からず、再読。やっと理解できました(笑)再読すると、なかなか面白く、11角あるコーヒーカップを見てみたいし、収納庫の穴に差し込んでみたいと思いました(………そこ?)
    ミステリーとしては、とても面白かったのですが、歳をとったからか、最近ミステリーに感情移入しすぎて、なんだかとても辛くなる。今回も、6人もの前途有望な学生さんが次々に無残な殺人方法で殺されていくのは、読んでいてしんどかったです。最後、わたしが1番好きだったエラリーだけでも生き残ってくれたら…と思いました。そんな中での、島田さんの飄々とした感じは癒されました。次は、ちょっとミステリーではないものを読もうかな、と思います。

  • ホームズ、ポアロ、エラリー・クイーンを読んできた自分にはどんぴしゃ。再読だったけど内容は全く覚えていなくて…謎が明かされていく過程は新鮮な気持ちで読んだ。古典的なこんな話が基本的にはやっぱり好きだなぁ、と思った。

  • 余りにも有名なミステリですが初でした!
    そして誰もいなくなった、に通ずるクローズドサークルもの。
    これが噂の一行か!と確かに衝撃。
    文章に時代は感じますが面白かったです。

    最近だと方舟や十戒などクローズドサークルはもはや時代を越えますね

  • あまりミステリーは好きではないのだが、これは名作ということで、図書館になかったのでリクエストして購入してもらってまでして読んだ。
    時代が随分昔の感じがした。

  • デビュー作。ずっと読みたかった一冊。

    エラリィとかアガサなど、登場人物のニックネームがミステリ作家なのがいい。
    一人、また一人と殺されていく。誰が犯人か、最後までぐいぐいっと読ませて頂きました。

著者プロフィール

1960年京都市生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年、大学院在学中に『十角館の殺人』でデビュー、新本格ミステリ・ムーヴメントの契機となる。92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。2009年発表の『Another』は本格ミステリとホラーを融合した傑作として絶賛を浴び、TVアニメーション、実写映画のW映像化も好評を博した。他に『Another エピソードS』『霧越邸殺人事件』『深泥丘奇談』など著書多数。18年度、第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2023年 『Another 2001(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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