猫にかまけて (講談社文庫)

  • 講談社 (2010年4月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784062758956

作品紹介・あらすじ

 

みんなの感想まとめ

猫との生活を通じて、愛情や別れの重みをユーモラスに描いた作品です。著者は、個性豊かな4匹の猫たちとの日常を、独特の口調で軽快に綴りながら、時には彼らの理不尽な要求に頭を下げる姿を見せます。猫を飼い始め...

感想・レビュー・書評

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  • 写真がたくさんあってかわいい
    ココア、ゲンゾー、ナナ、ヘッケ、みんな個性的
    しかも猫たち、めちゃくちゃ偉そう。
    「気分がすぐれぬから雨をやませろ」とか
    「何がかしこいじゃぼけ」とか理不尽すぎる笑
    でも町田康がすいませんって猫に素直に謝ってるのが可愛いおもしろい
    「猫好き&最近町田康ファン」のわたしとしてはあの町田さんの強そうなイメージと違う面が垣間見れて嬉しかった

  • 昨年末から猫を飼い始めまして。
    猫を飼うのはなにぶん初めてのことなので、まず猫とどう接すればいいか先人達の見知を参考にすべく、河出文庫の『猫と』というエッセイ集を読んだのですがその中でひときわ異彩を放っていたのが町田康さんの文章でした。笑った笑った。
    その後、ブクログのブックリストのお題が偶然にも「猫好きにおすすめの本」で、どなたかのリストにこの『猫にかまけて』が挙げられていてこれは是非読まねばならぬと思っていました。
    本書には、町田夫妻と同居する4頭の猫たちとの生活、それぞれの性格の違い、彼らとのユーモラスなおしゃべり、そして出会いと別れが例の河内弁を交えた独特の口調で描かれていて、気になる動物×好きな作家の組み合わせなので面白くないわけがない。
    気ままに生きる猫たちに平身低頭するマチダサン。猫と一緒に暮らすと、そうなっちゃうんですね。衰弱した猫を必死に看病し、いつもの河内弁口調も忘れてただただ悲しみにくれるマチダサン。我が家の猫と重ねて、胸の詰まる思いになりました。
    主に看病時の後悔から彼らと接する中で作者が考え至った「今できることは最大限やっておこう」という境地は、猫と接する際に限らず、普段の生活や親しい人たちとの関わり合う上でもとても大切な真理だと思いました。
    さて、家帰ったら猫にかまけよっと。

  • 町田康さんの猫エッセイ第1弾。
    冒頭から登場するのは気位が高く冷徹な眼差しを持つココア。
    そしてやんちゃで犬のように無邪気なゲンゾー。
    性格がまさにうちのコたちとそっくりで共感の嵐だった。
    何年も一緒にいると言葉が通じなくても考えていることややりたいことがお互いにわかってくる。
    血が繋がっていなくても家族同然の固い絆で結ばれているのが、文面からとても伝わってきた。

    なぜか強く印象に残っているのは、ドアに付ける猫専用の小窓のお話。
    ゲンゾーは小窓を出入りして得意気。
    はしゃぐ町田さんとゲンゾーを傍観していたココアは「ばか」と一言残し遠くへ去っていった…。
    この場面にそれぞれのたまらなく良いところが滲み出ている気がした。
    つい何度も読み返してしまう。

    別れの場面が丁寧に書かれていて、何度も胸がぎゅっとなった。 
    亡くなったあとで、もっとしてあげられることがあったんじゃないか、と後悔するのは誰にでもあること。
    でも生きて一緒にいられる間はなかなかそれに気づけない。
    今当たり前にある幸せを強く意識させられた。

  • 著者と4匹の猫との暮らし。
    そのうち2匹は看取るところまで書いてあって、自分の猫の将来を思い、たまらない気持ちにもなった。
    要求の多いうちの猫にも、今出来る限り応えようと思った。

  • 猫との出会い、一緒に過ごした泣き笑いの日々。「気の抜けない仕事をしてて、その他にも様々な問題があちこちで起きており、へとへとであったがそんなことは別にどうでもよいことだと思った。」これに尽きると思います。
    自身も同じく、たくさんの喜びと悲しみ、命の尊さ、気持ちに寄り添ってくれた人、全て猫が教えてくれた大切なこと。

  • 私自身も、ずっと「猫にかまけて」いる人生なので、(現在も3"頭"と暮らしている)読んでいて猫たちの気持ち、表情、行動、また著者と猫との会話も「わかる!!わかる!!」と親近感を持ちながら読みました。

    ヘッケちゃんの所は大泣きしました。
    見たくなかった「白血病」という文字。発症したら数ヶ月で亡くなってしまう事は理解してましたから...。しかし、それでもヘッケちゃんの生きたいという強い生命力と、ご夫婦の懸命な看病で、わかってはいながらも、期待して読んでました。でも辛かった。

    ココアちゃんの最期も、最近まで同じく22歳まで生きていた愛猫がいたので気持ちがとても分かりました。
    猫との別れはとても辛いけれど、この先も敢えて自ら「猫にかまけて」いくんだろうな、、としみじみ思いながら読み終えました。

  • 最初は取っ付き難い文章に思えるけど、町田康節がどんどんクセになってくる。「ちょらちょらと歩く」等の独特な言い回しが大好き。

    猫たちに翻弄される町田さんの泣き笑いの日々に、思わず「はは、おもろ」と笑ってしまう。
    間に挟まれている写真がまた、良いなぁ。猫達がとても幸せそう。
    ヘッケの章は、一緒に暮らしていた先代猫の事を思い出し、悲しくなった。
    町田さんはそうは思わないと言うけれど、たとえ少しの期間だとしても、ヘッケは町田さんと奥さんの元で過ごし、愛情を浴びることが出来て幸せだったんじゃないかと思う。
    町田さんの猫愛に暖かい気持ちになる一冊。
    猫様との時間をもっと大事にしたくなった。

  • もうこんなこと言うのいい加減厭なんだが(とは言えまだ2回め)
    解説が糞。
    文庫本はたまにこういう要らんおまけがついてくるから困る。

    単行本持ってるから買うか悩んだけど、
    写真がちょっと増えてるので、
    解説を破り捨てる心意気のある方はこっちを買えばお得だと思います。

    内容に全く触れてないけど、
    とにかく町田康はいいって、それだけですよ。
    あんまり動物がどうとか生命がどうとか言うのは、
    わたしは好きじゃないんでマチダ先生に任せます。

  • 号泣

  • 実家の近所には猫屋敷って呼ばれてる家があった。背の高い雑草が鬱蒼と生いしげるボロい家の周りに、野良猫が何十匹もたむろしてた。うちの婆ちゃんは汚いって言ってそこに行かせようとしないけど、友だちが猫屋敷に遊びに行こう行こうって言う。でも私はやっぱり不気味で。その頃に、猫は怖くて汚いっていうイメージを持ったんだと思う。
    しかしたまたま家にあったこの本を読んで猫に対する価値観が変わって、エンパシーのようなものが芽生えた気がする。猫のことはもう怖いとも汚いとも思わないけど、猫屋敷は今どうなってるのだろうか

  • 町田康のユーモラスな文体で綴る猫愛がたまらない。
    自分も猫好きなので、ずっとニコニコして読めた。

  • 猫を知る者は必読の書である。
    猫を飼ってる人なら誰でも分かるが、猫にも一人一人の個性や性格がある。そして不思議なことに、猫と長く寄り添うとその猫がいま何を話しているのかが分かるようになるのだ。実家にも猫が2人(マルとユズ)いるのだが、マルはココアで、ユズはゲンゾーに似ていた。

  • 猫好きのお手本のような人。感動したのは、かわい〜ばかりではない、お世話やお別れのこともしっかり書いてあること。寂しいに決まってるし、もっとできたんじゃないかと後悔するに決まってる。でも、一生懸命愛して、目いっぱい愛を伝えている姿が、とってもいい。自分もそうでありたいと思う。

  • ヘッケのくだりでボロッボロに号泣した日のことは忘れない

  • 〔!〕猫には人間が大事にしているものや意識を集中している物を瞬間的に察知する機能があるように思えてならない。(p.208)
    〔内容〕猫の仕事は寝ることと、狩猟/猫はニンゲンのように見栄や虚栄心や煩悩にとらわれることはない/猫はニンゲンよりたぶん上位の存在。
    〔感想〕この著者には前から興味はあったのだけど読むに至らずとりあえず猫エッセイからと日和ってみました/猫の下僕であることを楽しんではるようです。まあ、猫好きはみんなそうか/動物ものに必ずあるのがその喪失で、この本にもやはりあるのだけど、客観視できなくなるからか、そのときだけはごく普通の文章になっていて、やっぱりぼくらとおんなじなんやなぁと、ただひたすら生きてもらおうと。昔の猫は勝手におれへんなってひとりでひっそり死んでたようやけど今の家猫は人の目の前で死ななアカンから…

    ■簡単なメモ

    【ゲンゾー】横着。立場は著者と対等。食べるときには卑屈な態度になるがそれ以外では非常に強欲でなんでも自分のものにしようとする。いろいろやんちゃをしたが今では一人前?
    【ココア】それなりに勤勉。女性のようだ。姉御肌。ものごとに対する執着は薄く、思い切りがいい。著者より上位存在。
    【ナナ】最年少の家族。女性ながら非常に乱暴で神仏を破壊しまくりゲンゾーと日々抗争を繰り広げている。ヘッケにそっくりなのでたぶん生まれ変わりだろう。手でものを拾って口に持っていくことができる。後に奈奈と改名、ますますパワーアップする。
    【ヘッケ】衰弱していた子猫だったのを連れ帰って一年ほどともに暮らし死んだ。

  • 途中。

    ココアとゲンゾーの人間っぽさ、ヘッケの章にある悲しさと寂しさ、ナナの躍動感、すべて作者の視点でありながら作者自身が少し離れているような不思議な距離感で描かれていて。読んでいる間ずっとネコたちのことをもっと知りたくてめくる手が止まらなかった。おそらくココアとゲンゾーはもうこのよにいないんだろうけど文字として残してくれたことが本当によかった。

  • 猫派か犬派かと聞かれると「鳥派」と答えていた私が、実家の庭に来た野鳥が野良猫に食べられたトラウマを抱えながらも、町田康作品ならばと読んでみたら一気に猫の愛らしさに心を奪われた、そんな本です。

  • 他人の家の猫の話を聞いても…という思いがありながら、町田康はこういう場合どんな文章を書くんだろうという好奇心とちょっとの期待のもと読み進めていったらめちゃくちゃ良くてびっくりした。

    悪口が全然書かれていない!人間が頭を垂れている!
    文章の小気味の良さは変わらずあって読みやすいのもあるんだけれど、ずっと猫たちに対しての愛しさが滲み出ててちょっと笑っちゃったり切なくなったりほくほくしたりした。
    挿入されてる写真もありがたい…

  • 涙が止まらなかった、猫との日々をもっともっと大事にしたいって思えた

    写真も素敵で文章と合わせてみていても感情を揺さぶられるとても素敵な作品

  • ともに暮らすこと。ともに生きること。

    愛にあふれてる。


    ココアがいなくなってもココアがいたときと同じように毎日が続いていく。



    人間というものは猫に比べると不便な生き物である。

    ただ寒さをしのぐだけであれば腹に座布団をくくりつけ腰に毛布を巻いて荒縄で縛って歩けばよいし、逆に暑いときは裸で出歩けばよい。

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著者プロフィール

町田 康(まちだ・こう)
一九六二年大阪府生まれ。作家。九六年、初小説「くっすん大黒」でドゥマゴ文学賞・野間文芸新人賞を受賞。二〇〇〇年「きれぎれ」で芥川賞、〇五年『告白』で谷崎潤一郎賞など受賞多数。

「2022年 『男の愛 たびだちの詩』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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