「理系」という生き方 理系白書2 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062759267

作品紹介・あらすじ

日本では、理系と文系の選択を高校でしなければならない。これは受験に有利だからだ。その結果、大人の科学知識は欠如し、日本企業の技術力は低下している。給与、待遇が有利だと文系職種を選んだ理系卒業者は、文系カルチャーの企業社会のなかで、どう生きるのか。科学の意味を問う。

感想・レビュー・書評

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  • いかにも新聞記者が書いたような、当たり障りのない主張を稚拙な論理でまとめた悪書。
    理系:論理的、文系:直観的というステレオタイプの元、
    1.理系の社会進出
    2.文理の垣根の撤廃
    という主張を都合の良いデータ、インタビューを用いて展開する。
    学問の現場にいる私の印象では、文理ともに論理的な人は論理的。使っている言語と対象が異なっているだけ。
    そもそもこういった話をする前には文系、理系の定義を最初に明確にすべきであるが、特に述べられていない。
    理系離れの解決には教育が大事ということだけは同意する。

  • 理系出身者が文系社会でけっこううまくやっているという話が印象的だった。

  • 日本では、理系と文系の選択を高校でしなければならない。これは受験に有利だからだ。その結果、大人の科学知識は欠如し、日本企業の技術力は低下している。給与、待遇が有利だと文系職種を選んだ理系卒業者は、文系カルチャーの企業社会のなかで、どう生きるのか。科学の意味を問う。

    研究室お先輩が置いていった本。これは高校教育に対する警笛という印象が強い。母校では文理分けられるのが三年生の頃で一年二年の間に現代社会・地理・日本史・世界史、生物・化学・物理、数学Cを全部やった。当時は受験に使わないし……と適当に済ませてた部分が多分にあったのだが、なんやかんや受験に使わない勉強も大事だと気付いたのは大学入ってから。受験一辺倒ではない教育にするのも大事だけれども、何故幅広い知識が大事なのかという教育が(記憶が正しければ)行われなかったので、それも中高で教えるべきだと思った。

  • まず文系理系という現在の区分への疑問を呈した後に、理系を専攻した人々の就職について、あるいは日本における理系軽視の風潮からの脱却が多く取り上げられています。

    博士号が報われない日本の現状や、たとえ文系就職しても馴染めずに研究室に戻ってしまうなど、”理系側”に問題があるのも確か。
    そのような社会のミスマッチをなくすべく、教育制度はどう変わって行こうとしているのか。日本の未来がかかってますね。
    我々自身も身近な問題として考えなくてはならないです。受け身じゃこの本に描かれている失敗例になること間違いないでしょう。

  • 大学受験、就活、企業などの様々な場面での理系、文系の区別が生む問題点を非常に広い角度から捉え、問題提起している一冊。
    大学に問題もあるけれど、中学、高校での教育制度にはやはり改善の余地があると思います。
    理系であれ、文系であれ、知識の偏りは社会に歪みを生むことは間違いない。

  • ↓貸出状況確認はこちら↓
    https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00146400

  • 世界史問題等の未履修問題で自分の高校を振り返ってみると、理科総合の読み替えをやっていました。正直にいうと教科書見る限り、中学時代に知っていたり他の科目のコピペがほとんどのつまらない内容だったので別に高校に文句はないのですが。あんな内容の教科書を作るような教育をなんとかしてくれることを期待します。

  • 2011年3月28日 読了86(79)

  • 理系白書の第二弾。
    主に中高での理科教育や、博士課程・ポスドク問題について。

    今作は「学生でも買いやすいように文庫で出した」そうだが、文庫で出したせいで図書館に無くて買う羽目になったのですよ。。。

    理系な人はこのシリーズは必読ですな。

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