灰色の北壁 (講談社文庫)

著者 : 真保裕一
  • 講談社 (2008年1月16日発売)
3.47
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  • レビュー :72
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062759557

灰色の北壁 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 表題作が一番良かった。
    最後の結末は???

  • 「黒部の羆」
    山岳救助隊を引退したばかりの山小屋の主人が遭難した二人の若者を助けに行く。二人の若者の確執と主人の過去がミステリー風味でなかなかの良作だった。

    「灰色の北壁」
    表題作。一番ミステリしてる。世界で初めて北壁を制覇した日本人の疑惑を書いたルポライターとその真相の話。なるほどと納得するラスト。

    「雪の慰霊碑」
    ミステリ要素皆無。やすっぽい感じがして好みに合わなかった。おじさんのロマン。

  • 流石です。おすすめです。

  • 真実の頂を目指して
     山岳部のライバル2人が遭難し、元警備隊が救助に向かう「黒部の羆」。山岳ミステリの王道といっていい内容かもしれませんが、臨場感溢れる描写に目が離せません。
     表題作の「灰色の北壁」。単独登頂という孤独な戦いに挑む男たちの矜持。同じ山に、同じ女性に魅せられた2人のクライマーが、徐々にアングルを変えながら映し出されていきます。これが山に生きる男の生き様。目に焼き付けましょう。
     「雪の慰霊碑」は、かつて息子が事故死した山に父親が登頂する話。この結末は予想できなかったので驚きでした。

  • 表題ははまらず。
    息子の足跡をたどるラストが一番よかった。

  • 大衆小説にはおじさんの夢が詰まってるね!当然私もおじさんなので楽しく読んだ。

  • ミステリー要素を兼ね備えた山岳中編小説3作。

    「黒部の羆」
    舞台は、剣岳源次郎尾根。
    矢上と瀬戸口の2人組パーティー間のわだかまりによって、事故が起こる。救助に向かう元山岳警備隊員で、山小屋の管理人の樋沼。
    最後の方まで読み進めていくと、「あれ?」と思い、ミステリー的な仕掛けがあることに気づく。

    「灰色の北壁」
    舞台は、架空の8000m足らずのヒマラヤの高峰カスール・ベーラ。
    その山に初登頂した御田村と、御田村の妻を奪い、カスール・ベーラの難ルート「ホワイトタワー」を初登頂した刈谷と、御田村の息子との間の確執。刈谷の初登頂に向けられる疑惑。
    ミステリー要素は、密告したのは誰か、刈谷が隠そうとしたものは何か、といったことだが、意外性のある真相で、その理由も人間性に根差した納得のいくもの。

    「雪の慰霊碑」
    舞台は、2435mの北笠山(架空の山と推定される)。
    息子が遭難した冬の北笠山に単身入山した坂入、死ぬつもりではないかと心配する息子の元婚約者の多映子、多映子に想いを寄せながら、叔父の捜索に向かった雅司。
    雅司が叔父に伝えたかったことは何か。
    坂入が入山した理由は何だったのか。
    予想外の理由が明らかになる。

  • 羆は二つの話が同時進行してるみたいに見せてそうじゃなくてって手法が好きだったな。やっぱ夢破れた男がその後どう生きていくかって話も好きで。
    灰色の北壁はこれもまた凄い話。どっちも男らしいな。
    最後の息子を失った父の話ね。生きるってことをまた考えさせる話でした。
    実際にそんな山登ったことないらしい著者だけどそこはやっぱ取材がしっかりしてんですかね、何が楽しくてと思ってた登山にちょっと興味を持ちました。

  • 山岳青春小説でありながらも、ミステリアスな展開やドロドロとした心理戦、ラストの落とし方など、多彩な要素を含んでおり面白い。

  • 三編から成る山岳ミステリー。表題作は、現代の主流であるアルパインスタイルのソロ登攀で、登山家が果たして本当に山頂を征服したのかを巡る物語。読んでいて山の寒さが伝わるような力のある描写。山岳物はこうじゃないと。

    登攀を巡る謎を描いた山岳小説では、夢枕獏の『神々の山嶺』が非常に面白かったが、この『灰色の北壁』も中編ながら、力強さを感じる。夢枕獏と同じテーマを扱ったジェフリー・アーチャーの『遥かなる未踏峰』は、物足りなかった。

    日本の山岳小説は、新田次郎の『孤高の人』『八甲田山死の彷徨』など昔から傑作が多い。真保裕一の『ホワイトアウト』も山岳冒険小説の傑作だろう。

    最近読んだところでは、ノンフィクションであるが、沢木耕太郎の『凍』が非常に良かった。他に樋口明雄の『狼は瞑らない』『男たちの十字架』『光の山脈』、笹本稜平の『天空の回廊』なども記憶に残る。

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