盗作(下) (講談社文庫)

  • 講談社
3.83
  • (13)
  • (22)
  • (16)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 125
感想 : 19
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062759687

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • そこまで期待してなかったんだけど、面白くて一気読みw

    アナンが出てくるのにもビックリで、サプライズ的な嬉しさ♪

    なかなか壮大な物語でした〜!!

  • (上巻)

    田舎町に暮らす平凡な女子高生の彩子は、

    ある晩不思議な夢を見る。

    何かに突き動かされるように夢の光景をキャンバスに描きあげた彼女。

    見る者すべてを魅了してしまうその絵は、

    やがて日本中に知れ渡る。

    しかし、全く同じ作品がすでに存在していたことが明らかになり、

    彼女は盗作というバッシングの非難に遭う――――。



    (下巻)

    自分が描いた絵の盗作問題で心に深い傷を負った彩子は、

    高校を卒業すると故郷を離れ東京で働き始める。

    平凡に暮らしたいと願って生きる彼女に、

    またあの夢が訪れた。

    深い陶酔感に心が溶けるような夢の中に現れたのは、

    今度は絵ではなく一曲の旋律だった――――。







    2冊合わせても612ページなんだから、

    別に分冊しなくても良かったのにと思ったけど、

    そこは商売上の事あるんでしょうね。



    平凡な女子高生が、特に絵の才能も無いのに、

    有名なコンクールでいきなり特選を撮ってしまうという、

    およそ考えられない物語である。

    絵心もない素人が、絵筆の使い方も色の使い方も分からないのに、

    いきなり傑作が描けるわけがない、と思ってしまったが、

    それはそれ、あくまでもフィクションの小説ですからね。





    おおきなイメージの世界がすべての人とつがっていて、

    受け手の器によってその芸術のイメージを受け取るため、

    ごくまれに同じイメージを持つ人がいるというのは、

    何となく分かるような気もする。



    私自身、音楽をやっていた頃は自分で曲を作っていたし、

    それは何かを受け取るみたいに自然にメロディーが出てきた。

    そのインスピレーションはイメージの世界からの電波を受信したからのかも知れない。

    同じようなイメージを受け取ってしまう人も世界のどこかに居るかも知れない。

    そんなことを考えてしまった。

  • 160513図

  • 数年前に「アナン、」を読んでたけど、ブクログに登録するまでそれすら忘れてた。
    その続きがあると聞いてたことを思い出して、図書館で借りて読んだけど…
    面白かった!!
    アナン、も読み返したくなった!!
    今まで盗作騒ぎが起きるたびにすごく軽蔑してたけど、もしかしたら中にはこういうこともあるのかな?って思ってしまったり。
    数年前の作品だけど、今読んでも面白い。
    これは友達にもオススメしよう。

  • 作者2人が好きで購入。
    上下巻だけど、ストーリーがしっかりしてるから読みやすい。映像化してほしい作品。

  • アカシックレコード

  • 上巻はワクワクして読み終わったが、下巻途中で息切れしてきた。
    やはり上巻のエネルギーに満ちた若い時代、主人公を取り巻く家族・友人たちの存在感が良かったのだと思う。

  • 『ミステリ』だと思って読み始めたので
    なんだか「あらら」でシタ。
    こういうスピリチュアルめいたものは
    正直、敬遠したいデス。
    (↑須藤元気さんのファンだけど。w)

    それでも
    読みやすかったのと
    ラストの後味が悪くなかったので
    評価は星3つでシタ。

  • 20100622
    1日

  • 上・下巻。
    感想は同じものを掲載。

    なんでわたしなんかにあの絵が描けたのだろう?
    でも、あの時は本物だった。
    わたしだけにあの創作の嵐はやってきた。
    まぎれもなくわたしの手が動き、細胞の全部が反応したのだ。
    一枚の絵に向かって。

    自他ともに認める“平凡”な少女、彩子はある日、不思議な夢を見、起きてすぐに衝動に駆られて一枚の絵を描き上げてしまう。
    見る人見る人がとんでもない感動を覚えてしまう絵を。
    本人はただその絵が大切なだけだったけれど、周囲のひとが放ってはおかず、どんどん大事になる。
    でも、実はその絵は過去に世に出た作品であった…あまりにもそっくりな作品であったため、疑惑ではなく、ほぼ確定という“盗作”の烙印を押されてしまう彩子の絵。
    ただ、頭に浮かんだものを描いただけであったのに-。
    一気に寄ってきていた人々は同じくらい急激に離れていく…勿論、離れずに彼女を支える人々の姿もそこにはあった。
    幼なじみの友太郎、少年らしい少年、いいヤツ。
    彩子を見守る読者としては根拠はなくとも彩子を信じる彼の姿に、救われた。
    しかし、一転して、どん底に落ちてしまった彩子は誰も自分と絵のことを知るひとがいない都会へと移るが、そこでもまた“あの夢”がやってきて…。

    アイディアが浮かぶ瞬間って、こういう感じなのだろうか。
    創作に縁がない私にはイメージすることしかできないけれど。
    “創造”とは、“芸術”とは何であるのか-?
    すごく、不思議な感覚を味わえる小説。
    そして、上記のことを含んだ上で、喜怒哀楽ある物語。
    上下巻通して紡がれる彩子の一生を、見届けてほしい。

全19件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

飯田 譲治(いいだ じょうじ)
1959年長野県生まれ。1986年、16ミリ作品「キクロプス」で監督デビュー。1992~1993年、フジテレビ深夜連続ドラマ「NIGHT HEAD」で原作、脚本、監督を担当。このドラマの大ヒットによって制作された劇場版の原作、脚本、監督を務めた。
脚本作品には、1995年「沙粧妙子 最後の事件」(CX)、1997年「ギフト」(CX)、飯田譲治映画作品には、1998年「らせん」、2000年「アナザヘヴン」、2003年「ドラゴンヘッド」、テレビ作品には、「幻想ミッドナイト」(テレビ朝日)、「アナザヘヴンエクリプス」(テレビ朝日)など。
著作(梓河人との共著)に、「アナザヘヴン」「アナザヘヴン2」「アナン、」「盗作」他。

「2021年 『NIGHT HEAD 2041(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

飯田譲治の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×