- Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062759724
感想・レビュー・書評
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結婚式当日、婚約者の事故連絡を受け、病院へウェディングドレスのまま駆けつける花嫁。
そろそろ、本格ミステリーは卒業しようかなとメフィストの中でも違ったものを選んだつもりだったのに 叙述トリックと呼ばれるスタイル。
読み終えれば、なるほどなあとは思う。
各トラブルの時間のズレの扱いは、面白いなと。
ただ、混乱させるための、似たような名前とか、顔が似ているとか、双子とか、多少読むのが面倒だと思ってしまった。
母の形見のウェディングドレスの秘密が最終的な目的地。その秘密と隠し場所は素敵。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
一本道だったはずが、途中で分岐する。どちらがホントなのか。どちらも真実なのか…。あらゆる可能性を探るのが楽しくて、最後まで飽きる事がなかった。「まだこんな手があったのかっ!!」と驚いた。
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2021.6.8
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内容紹介
「謎と論理がぐるぐる回るこの一発芸には目眩した」――東野圭吾
結婚式当日、何者かに襲われた祥子。婚約者のユウ君と手分けをしながら、祥子は真犯人を目指した。鍵となったのは、あるビデオに関わる猟奇殺人と、母が遺したウェディング・ドレス。そしてユウ君と再会したとき、不可解なジグソーパズルは完成する。全編に謎と伏線が鏤(ちりば)められた第16回メフィスト賞受賞作 -
気持ち悪いです。話がすれ違っている感覚も気持ち悪いし、話の内容も気持ち悪いです。
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2016年55冊目。
読み終えてみれば大好きな叙述トリックモノだったのに、何故ここまで読むのに時間かかったのか。扱ってるネタがあまり気持ちいいものではないのと、祥子のキャラクターが好きではないからかも。
途中で、ある程度は気づいたけど、やっぱり細かいところまでよく出来てるなーと。
うーん、でもやっぱりあんまり好きじゃないかなー、この作品^^; -
もうちょっと読み込まないとちゃんと理解できない…僕ってほんたうに頭が悪いですね!
ヽ(・ω・)/ズコー
何かミステリ物を読んで驚きたいナー、といった気分でしたので手に取ってみたんですけれどもまあ…面白…かった、かな? 少々自信がないのですけれども、ミスリードの仕方はうまいと思いますし、僕も夢中でページを繰りましたとも…!
ラストはなんかアレでしたが…てか、ミステリってどれもこれも読後感、こんな感じなんでしょうか? 一般文芸に比べればやはり人物描写などは劣るし…まあ、そこを求めても仕方がない、とミステリマニアの人たちはおっしゃるかもしれませんが…
ヽ(・ω・)/ズコー
しかも題材が題材ですよ! 女性の皆様なら心底嫌悪感を感ずるに違いありません…。まあ、僕は男ですからまあね…楽しめましたが(!)
ヽ(・ω・)/ズコー
そんなわけで著者の作品を読むのはこれが初めてですけれども、割かし良かったかと思います! 文章も端的に言って読みやすかったですし…ブッ○オフに別の作品が置いてあれば手に取りたいと思います(!)。
さようなら…。
ヽ(・ω・)/ズコー -
とにかく滅茶苦茶だった。あからさますぎる「ユウ君」呼びと先の読めない展開にワクワクするというより疲れてしまった。本当に最後ちゃんと収まるんだろうかと不安になりながら読んだが、収まっているといえば収まっているが、滅茶苦茶だった。顔似てる奴どんだけいるんだっていう。そして悪魔の館のトリックはひどすぎる。
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2015年10月24日読了。
2015年175冊目。 -
ユウ君との結婚が決まり、幸せの絶頂だったはずの祥子。しかし、その結婚式の当日、祥子はウェディングドレス姿のまま何者かに拉致され凌辱されてしまう。さらに、ユウ君は事故で亡くなったことを知る。
一方、遅れて教会に到着したユウ君は、ズタズタに引き裂かれたウェディングドレスを見つける。それ以降、祥子は失踪してしまう。
以後、祥子視点のパートとユウ君視点のパートが交互に展開し、複数の事件が絡み合う真相が明らかになる。
メフィスト賞には当たり外れがあるからとあまり期待せずに読み始めたのだが、実に面白かった。時制と人物錯誤のトリック、というところまでは途中で気づくのだが、それ以上のこと、二重三重の人物誤認トリックと肝心の黒幕の正体、動機などにはなかなか気づけないだろう。
細かいところにツッコミを入れれば色々とあり得ないことはあるのだが(心理描写とか、藍田麻美殺害の方法とか…でも、これもこれで面白かったけれど)、それを差し引いてもよくできていると思う。 -
ちょっと現実味の薄いお話だと感じてしまって、もうひとつお話に入りこめなかった。
途中は結構面白かったんだけど、読後感はイマイチ。
個人的にこういう叙述トリックは好きじゃないからかも。 -
???
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ズレて戻る感じがいい
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2010/11/17
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途中から読者が感じていくであろうズレ。それが最後に解明されるのですが…。なかなか巧いやり方だと思いました。読者に与えるズレの感覚は面白かったです。爽快感がありました。
ただ、密室トリック、殺人動機、祥子以外の人物描写の希薄さ等、納得いかない点も多かったです。 -
おっなんだ面白い。読みやすい。
しかし盛りだくさんだな。
なぜこんなことになったのかを見失いかけるほど盛りだくさん。
でも上手い。 -
時間軸を起用し視点を変える・・まぁ良くあるトリックでは
ありますが、怒涛(?)のクライマックスまでは面白く読めますね。
ただ、少し雑な感じがして伏線回収の快感がイマイチってのがマイナスかな。 -
クライマックスで、ピンチに陥った主人公を助けたアイテムが素敵でした。
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何でしょうか…
ズレ漫才を見ているかの様な展開。
トロサーモンを何故か思い出してしまった。
要するに楽しんだって事だ。
こういのは好きな部類。
後半にバタバタと繋がる感じはね。 -
普通に良かった。
ぶっとんだトリックがあるからそこに批判があるのだろう。
わかりやすい仕掛けには目をつむろう。 -
結婚式当日、祥子は、婚約者のユウ君が
踏切を横断しようとして事故にあったという報せを受け、
病院へと急ぐ途中、二人組の男に拉致され、暴行される。
しかも、自分を拉致するためのでっち上げだと思われた
事故の話も事実で、ユウ君は帰らぬ人となってしまった――。
一方、ユウ君は、結婚式当日の教会で、
祭壇の上に引き裂かれたウェディング・ドレスを見つける。
その日から、婚約者の祥子とは連絡がとれなくなってしまう。
途方に暮れる彼は、偶然街で出会った、自分に似た男とともに
奇妙な猟奇殺人事件の目撃者となるのだが――。
祥子とユウ君の体験の奇妙な食い違い。
二人はパラレルワールドに迷い込んでしまったのか。
再び二人が出会うとき、不可解なジグソーパズルは完成する。
鍵となるのは、とあるアダルトビデオと、
祥子の母が遺したウェディング・ドレス。
各方面で活躍する、黒田研二のデビュー作。
第16回メフィスト賞受賞作品。
文庫化があまり進まないメフィスト賞受賞作品だが、
本作も、ノベルス版の発売から8年ほど経っての文庫化。
この機を逃したら一生手に取ることはないと思ったので、
発売直後に衝動買いしてから寝かせておいた一冊。
比較的キワモノの多いメフィスト賞の中では
逆に異彩を放ってしまうほどにまともな作品だった。
ただ、オーソドックスなミステリとは言えない。
殺人事件が起こり、その犯人を探す、
というようなパターンの作品ではない。
祥子パートとユウ君パート、どちらにおいても、
そちらに書かれていることだけを読めば、
これといって不思議なことは起こっていない。
作品中に登場する唯一のミステリ的なトリックは
藍田麻美という女性の殺害に関するものだけで、
それ以外には、特に不可思議な状況はないのである。
だが、二つのパートを交互に読むことで
読者だけが体感できる不思議さがある。
「二つのパートの奇妙な食い違い」がそれだ。
結婚式当日のそれぞれの体験が異なることに始まり、
その後もいくつもの「?」が登場してくるのだが、
最後にはそのすべてに納得のいく解答が用意されている。
ほとんどの読者は、仕掛けのおおよその“形”に
うすうす気づきながら読み進めることだろうが、
完全に真相を看破できる人はまずいないだろう。
そういった意味で、ミステリとしては及第点だと思う。
が、全体としてはそこまで絶賛する気にはならない作品である。
まず、
「あるときまで同じ体験を共有してきたはずの二人が
ある日を境に別々の世界に迷い込んだかのようになる」
という設定をもっと活かし、
不気味さをもっと強く打ち出すべきだと思った。
せっかく「パラレルワールド」という言葉まで登場させたのに
そのような演出をしないのはもったいないのではないか。
これが綾辻行人なら、二つのパートにもっと共通性を持たせ
それでありながらどこかが奇妙に違う、という書き方で
読者に強い眩暈感を覚えさせるようなつくりにするはずだ。
また、キャラクター造形も全然うまくない。
別に現実味がないと言いたいわけではない。
ハードボイルド小説の登場人物や、
伊坂幸太郎の小説に登場するキャラクターだって
現実味なんてこれっぽっちも感じさせないが、
でもそれらのキャラクターは作品の世界にハマっているし、
逆にそのキャラクターが作品世界を作り上げてもいるわけで
違和感のようなものはまったく感じさせない。
だが、本作では、キャラクターの不自然さが気になる。
高田崇史の小説を読んでいても同じように感じるのだが、
何がどう変に感じるのかは、まだ分析できていない。
あと、何もかもが結末に関連してくる構造はいいのだが、
祥子の出生の秘密や、作家の勝田の存在までもを
事件に絡めていくのは少々やりすぎではないかと思った。
その部分を削ぎ落として、もっとシンプルにしても良かったはず。
メフィスト賞は当たり外れが大きい賞であるが、
この作品は決して外れではない。
だが、当たりかと言われれば、森博嗣や殊能将之、
西尾維新、舞城王太郎などと比較したときに
どうしても見劣りがしてしまうというのも事実。
ミステリ好きは読んでみても損はしない。
だが、ほとんどの人にとっては、読まなくてもいい小説。 -
いやぁ、なかなか面白かったですね。途中早い段階で気付いて
しまったけれど、『葉桜の季節に君を想うということ』と
『イニシエーション・ラブ』を合わせたようなトリック。
映像化はできない作品ですね。間違いなく。
物語は彼氏と彼女の視点で交互に語られていきます。
ま、これが味噌なわけですよ。
あー、でも、「きっとこうなんだろうな。」って思ってた、
ある程度正解してた結論の一部に至っても彼女の側の行動に
謎が残ってしまって最後に、「あー、なるほど。」ってかんじ
だったな。7割くらいは当たってたのに・・・ちょっと残念。
帯に書いてあること、あながち外れていません。
次々に謎が浮かんでは、論理的に解消されてはまた謎が。
そんな繰り返しなので、頁をめくる手が止められませんでした。
事件のトリックそのものよりも、語り方によって騙してくれる
文系なミステリが好きな方にはオススメですよ☆