プラネタリウム (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 41
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062759779

感想・レビュー・書評

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  • ちょっとぶっ飛びすぎかなぁ

  • リアルとファンタジーが混ざった世界観が絶妙。
    リアル世界のことだと思っていたら非現実な現象がおき、登場人物はそれをままあることのように思っているので、どうして? なんて思っても説明されることはなし。

    それでいて登場人物たちの感性は本当に中学三年生なので、時たまジャンルを忘れ、非現実にえ? ああ、そうか。と動揺します。

  • 不思議な少年少女とプラネタリウムのおはなし。
    読んでいる間とっても不思議な空間にいるような気持ちになりました。

  • 思いの外によかった。
    タイトルでジャケ買い的なところがあったが、
    読後感が穏やかで、いい空気を吸ったような気持ち。
    決してきれいな世界が描かれているわけではないのに不思議。

  • 切なくて、ちょっと歪んだ世界がいい感じ。私も月に帰りたい...

  • 何年経っても、空を見上げるたびに、「空のフレーク」ってどんな味なんだろうか、と考えてしまう。
    印象深い短編集

  • 再読。大好きな物語。児童書にしてはもったいない。

  • これは思春期の童話なのかもしれない。小学生には刺激が強すぎる、大人は忘れてしまっている、そんな境目の人たちに贈られる少し不思議な物語。

    短編4作の主人公達は皆中学3年生。全ての物語にはマクガフィン的にプラネタリウムが登場する。‬中高生の頃の自分の不安定さは、後になって振り返るほどに胸を締め付ける。恋、自尊心、将来、家族、そういった物に対する複雑な心理を、厨二的ともいえるマジックリアリズムにして表現しているのが面白い。

    プラネタリウムの「作られた星空」に自らを重ね合わせ、彼/彼女らの向かう先に思いを馳せる。‬

  • 今までで1番、強烈に覚えてる短編集

  • 好きという気持ちで空を割ってしまう少女、選択を迫られた時に踏切の警告音のなり出す少女、背中に羽根の生えた少年、足下15センチ浮いている少年、月に帰りたい少女と森になりたい少女。
    少し不思議な現象が起こりつつ、そこに描かれているのは恋心。そして彼女ら彼らにはどうしようもない家庭の事情。
    このふたつは中学生にとって心の多くを占めるものでしょう。そこに焦点を当て真っ直ぐ描きながら、不思議な現象を用いることで「物語」として受け取りやすくしている。そんな印象がありました。

    登場人物らが背負うものは様々なものです。そこには自分の中にあるものと、自分の外にあるものがあります。
    恋がわからないと思う心があれば、自意識の高さ故に空回りする恋もあり、相手のいる人を好きになってしまうどうしようもない恋もあれば、自分と似た相手と同化したいと願う恋もある。
    両親の離婚、離れて暮らしていた父親とのぎこちない生活、働かず部屋でアニメを見続けるお隣の30過ぎの女性、家族と隔絶する姉、潔癖性の父親から受ける虐待。自分のことだけでも持て余すのに、外からも様々な要因に迫られる。
    中学生の心は定まらず、感情は身体に納まり切れない。そんな彼女ら彼らを少し不思議な現象を交えて描く連作短編集でした。

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著者プロフィール

栃木県小山市生まれ。児童文学作家、YA作家。
法政大学兼任講師。
1998年、『でりばりぃAge』で第39回講談社児童文学新人賞受賞し、翌年、単行本デビュー。
2004年、『ピアニッシシモ』で第33回児童文芸新人賞受賞。『ココロ屋』が2012年全国読書感想文コンクール課題図書に選ばれる。その他、『プラネタリウム』『わらうきいろオニ』(講談社)『スノウ・ティアーズ』、『きみの存在を意識する』(ポプラ社)など著書多数。

「2020年 『エリーゼさんをさがして』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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