人生ベストテン (講談社文庫)

  • 講談社 (2008年3月14日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (280ページ) / ISBN・EAN: 9784062759946

作品紹介・あらすじ

40歳を目前にして、人生のイベントベストテンを自虐的に並べてみれば、我が身には25年間、なにも起きてはいないのだ。年相応の達成感も充実感もない日々に愕然としながら、私は岸田有作に会いに行く。13歳の夏に恋をした相手に――どこにでもある出会いが生み出す、おかしくいとしいドラマ、全6篇。


「登場人物たちと同じ行く当てのなさを僕自身も抱え込んでいる。」――<イッセー尾形「解説より」>

40歳を目前にして、人生のイベントベストテンを自虐的に並べてみれば、我が身には25年間、なにも起きてはいないのだ。年相応の達成感も充実感もない日々に愕然としながら、私は岸田有作に会いに行く。13歳の夏に恋をした相手に――どこにでもある出会いが生み出す、おかしくいとしいドラマ、全6篇。

みんなの感想まとめ

人生のささやかな瞬間を描いた全6篇の短編集は、日常の中に潜む悩みや不安をリアルに表現しています。40歳を目前にした主人公が、自身の人生を振り返りながら出会いを求める姿は、多くの人が共感できるものです。...

感想・レビュー・書評

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  • 後書きでイッセイ尾形さんが書いている通り"行くあてのなさ"という表現がピッタリの、パッとしない日々を過ごす人たちを描いた短編集。

    表題と同じタイトルの"人生ベストテン"は、自分の人生を振り返り、10大イベントを考えてみる女性の話。ベストテンというより、本人にとってのインパクトの大きさ順ではあるが、自分はそんな視点で過去の経験を振り返ったことがなかったので、ある意味斬新だと感じた。
    ただ、全編通して、前向きな気持ちになれる話はなかったのが残念。

  • ----------------------------------
    会いに行こう、と決意した。
    ささやかで重大な一瞬を照らす六つの短編。

    二十代では大恋愛、
    三十代では家庭を持って、
    四十代では立派に母をやってると思ってた。

    人生の分岐に震える夜に光を与える六つの短編。
    ----------------------------------
    表紙が二重カバーになっていて、
    いつも行く書店の新刊・特集コーナーに陳列されてました。

    昔勤めてた会社の社長が、
    「ハレの日は一年に何日あるか、
     結婚式、入学式など一年でほんの数日。
     それ以外はケの日、日常です。
     一年の大半は日常です。
     我々はその日常を豊かで楽しいものにしたい」
    と言った話をしていました。

    この作品で描かれているのは、
    そんなケの日、圧倒的な日常です。

    しかもそんな日に限ってうまく行かなかったり、
    他の日常が積み重なったり、
    修復不可能な何かを抱えてしまっていたり。

    大人だって悩むし不安になるし悲しいし辛い。
    けど、それを感情に任せて出すことはできない。

    クサクサするよ、
    仕事はうまくいかないし、
    恋愛だってしてない。
    お金だって不安だし、
    周りの人たちが自分より
    ちゃんとしてるように見える。

    本作は決して派手な事件も起きないし、
    前向きかと言われるとそうとも言えないし、
    非日常のエンターテイメントでもないけど、
    なんかわかる…という部分を描いてくれています。

    40代…だんだん老いも感じてきて…
    とか書き始めましたが、
    本作、健康診断の待ち時間で読んだからかもしれないです。笑

    6作中、2作が好きでした!

  • 自分の「人生ベストテン」を考えてみても結婚、出産以外にとくに何も浮かばない。大きな決断や行動を避けてただただ怠慢に過ごして今があるような…
    こんなものなのかなぁ〜人生って。

  • なーんか良い短編集。
    リアルなんだけど、どこか非現実的でなーんか良い。

    ここで出会った人たちはまた会うかもしれないし、もう会わないかもしれない。
    きっと会わないんだろうな。
    いやでもなんらかのタイミングで会うのかも。
    なんて思わされた。
    それぞれ人生が、日常が続いてく感じがして良いなぁと思った。

    なんか角田光代さんの書く小説の登場人物って妙に都会的でリアルなんだよね。
    いるいるでクスッと笑わされてしまう。
    こんな事する?みたいな行動する人がいても、それに至るまでの心理描写も行動描写もしっかりしてるから不思議と納得いってリアル。
    本当にすごい作家さんだなと思う。

    評価はそんなに高くないけど私は好きな作品でした。

  • 出てくるどの男性も
    絶対嫌いで苦手だと思った。
    どの短編も伝えたいコトが
    明確な気がした。

  • だいぶイラッとする女性達の物語。
    それぞれが勝手すぎる… と、感情移入させられているは、作者の力量なのか?

    エッセイかと思って、勝手に楽しみにして読み始めたのも悪かった…

    短編6話。登場人物達がダメすぎる笑
    腹立たしい人ばかりで読んでいて不愉快さもある。

    床下の日常、なんか闇がある感じは角田さんぽいな、と勝手に思う。

    観光旅行、苦手…こういう母娘は好きではない。
    そして最後、それでも一緒に過ごしてしまう主人公も共感できない…

    飛行機と水族館、ここら辺で一度読み止めようかと思う…
    こんな勝手な女が隣席なら、座席変更したいかも…笑

    人生ベストテン、が1番よかった。
    高級鍋は誰から買ったのか?料理の腕が上がり、騙されたけど幸福感がある主人公… 共感はゼロだが、話は面白かった。

    そして最後の、貸し出しデート、もなんかな…
    冴えない登場人物達のオンパレード…


    フィクションなら、魅力的な登場人物がいる話が好きなのか?と自分の傾向に気づけた作品になった。

  • 小泉今日子の書評を読んで、読んだ。
    角田光代は前から読みたい読みたいとは思っていたが、何となく読めずにいたので、キョンキョンに背中を押してもらい読んだ。
    さらっとよめた。
    特段変わった話でもないんだけど、読み進めたくなる。
    誰かに話を聞いてもらうって、意外に大事な一歩かもしれないなー。
    キョンキョンの書評の中で、“この解放は一瞬だけで、明日も悩むかもしれない。それでも、一瞬の解放は確実な一歩”というような言葉があったけど、的確にこの本をいい得ているなぁと思った。

  • 2005年刊行されたにも関わらず
    全く古さを感じさせない。
    LINEやスマホが出てこない、それ位だ。

    生活の中でふとすれ違う人生と人生。
    そして2度と交わる事のない人達。
    他人の人生を垣間見る様な短編は
    くすっと出来たし、読み心地が良かった。

    私の人生ベストテンは何だろうな。


  •  人生に倦んでいる人たちが、親しくない人に自分を重ね、悩みを打ち明け、ほんの少し気持ちが軽くなるという短編集。最初は変な人だと感じた、飛行機の隣の客が、旅行先で出会った親子が、不動産屋が、主人公たちの人生に少しの希望を持たせていた。

  • 「貸し出しデート」の話好きだった。
    惰性で続けてきた今の生活から、逃げるように一歩踏み出すような話が多くて、自分の最近の生活についても考えさせられた。

  • 色んな移動中にちまちま読み終えた本
    本当に角田光代の心情描写は秀逸だなあと思う
    …んだけど、あまりにも構成が同じパターン繰り返されていてだんだん驚きみたいなのはなかった
    でもそれを『故郷を持たない人たち』としてまとめた後書きでちょっと消化された感がある
    こうも揃いも揃って物質的に見栄っ張りなのは、やっぱ平成の景気の良さの裏返しなのだろうか

  • 色んな人がいて、色んな人生がある。たまたまの出会いがちょっと気持ちを変えたりする。
    水漏れの修理業者、飛行機で隣りに乗った人、お金を払ってデートした相手。

  • それでも人生は続いていくんだよなってしみじみしてしまう。登場人物たちが自分の延長線上にいるような人たちばかりで、今私は何かしらこの生活を変えたいって思ってるけど、このまま何もしない人生ってあり得るよなって思った。大層な事件も起きず、起こさず、成功も努力もその為の苦しみも味わわず…。そうなっても(というか今まさにその状況なんだけど)人との関わりでポジティブになることだってあるよってことなのかな。

    作者のWikipediaに、『厭世的でよくないとしばしば担当編集者に内容を指摘されていたが、「空中庭園」発表後に評論家に色々言われるまでしっくりこなかった』(意訳)と書いてあった。この本は希望があるように感じたので、きっと「空中庭園」後だろうなと思ったら本当にそうだった。いつか空中庭園も読んでみたい。

  • 読んだのは2回目だけど、レビューを書いてなかった。

    短編小説集で、たくさんのストーリーが書いてある本。

    内容も知っているので、すぐに読んでしまった。

    私は読んだことのある本を何度も読んでしまう癖がある。

    小説も、漫画も。。。

    この本の中でどの話にも共通しているのが、

    「未来は分からないけどどうにかなるさ」みたいな要素が話の中に入っているということ。

    先が見えない状況に対して、誰しも不安を覚えたことはあるのではないだろうか。

    でも、この本を読むと、なんとなく「先が見えなくても不安に思うことはないんだな」

    なんて思えてくる。

    それが良いことなのか悪いことなのか自分には分からないけれど。

    とりあえずこの本は、今の私にはぴったりかもしれない。笑

    起こりそうのない設定ばかりの話だけれど、

    現実的ではない話だからこそ面白く感じるのかしら???

  • さらっと読み終えた。
    どの人物も、自分と表裏一体な気がして、親近感を持ちつつ、でも自分だったらこういう行動には出ないだろうなぁ、とか考えつつ読み進みました。
    田吾作くんを主人公にしたお話が読んでみたい気がしました。

  • スッキリしない結末ばかりの物語。そこから想像して考えてみる。すると意外に楽しいかもしれない。

  • 最後の話が面白かった。

  • 流れた人生を振り返ってみると
    結構何もない?
    に気がつく大人たち
    結構みんなそんなものじゃない?と思うけれど
    他人はなんだかすっごくでっかく見える

  • 俺の人生、捨てたもんじゃない、なんてセリフが思い浮かぶような読直後感でした。

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著者プロフィール

角田 光代(かくた・みつよ):1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸学科卒。90年「幸福な遊戯」でデビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞、2003年『空中庭園』で婦人公論文芸賞、05年『対岸の彼女』で直木賞、07年『八日目の蝉』で中央公論文芸賞、11年『ツリーハウス』で伊藤整文学賞、12年『かなたの子』で泉鏡花文学賞また『紙の月』で柴田錬三郎賞を、14年『私のなかの彼女』で河合隼雄物語賞、21年『源氏物語』の完全新訳で読売文学賞を受賞。その他の著書に『月と雷』『坂の途中の家』『銀の夜』『タラント』、エッセイ集『世界は終わりそうにない』『わたしの容れもの』『月夜の散歩』などがある。

「2025年 『韓国ドラマ沼にハマってみたら』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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