QED 鬼の城伝説 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 591
感想 : 55
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062760027

作品紹介・あらすじ

桃太郎の騙りよ憎し、鬼たちの慟哭を聞け!

桃太郎の鬼退治は、曇りなき善行だったのか?岡山・吉備津神社に今も伝わる鳴釜神事では、大和朝廷によって退治された鬼神「温羅(うら)」が、釜を唸らせて吉凶を告げるという。一方、桑原崇(タタル)は、旅の途中、鳴ると凶――主が死ぬという大釜に遭遇。事実、土蔵に長男の生首が。事件の核心“桃太郎伝説”の騙りとは?

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりに手に取ったQ.E.Dシリーズだったけれどいまいちだったかも。
    テーマの桃太郎は、色々なところで触れているのでちょっと食傷気味だったこともあるが、何だかキレがなかったような・・・。伏線の回収がアッサリしすぎているのも残念だった。

  • 読書録「QED鬼の城伝説」4

    著者 高田崇史
    出版 講談社文庫

    p185より引用
    “「あなたは笑うけれど……。でも鬼の城に
    関しては、本心からそう思うわよ。確かに学
    問上の立場からも、人間心理学上の観点から
    も、例外的な存在は居心地が悪いわよね。そ
    こで何とか類型を模索して、それらの仲間と
    して当てはめようとしてしまう。これは人間
    の欠陥ね」”

    目次より抜粋引用
    “ANTICIPATION
     TRANSFORMATION
     CALCULATION
     GENERALIZATION
     UNQUESTIONED”

     博学な変人薬剤師とその後輩を主人公とし
    た、長編ミステリ小説。同社刊行作文庫版。
    シリーズ第九弾。
     夏の行楽シーズンに入る七月後半、人が集
    まることによる病気の流行のために忙しくな
    るの、主人公・棚旗奈々が勤める薬局も例外
    ではなく、夏休みについて上司に話を切り出
    すタイミングも難しいもので…。

     上記の引用は、古城の建築方式についての
    主人公・棚旗奈々の台詞。
    自分たちの納得のために作られたのが、分類
    学なのかもしれませんね。分類学の一番の発
    明は、その他のカテゴリを作ったことだとか、
    どこかで聞いたことがあります。自分たちの
    わからないその他の部分に、大切な物事が気
    付かれずに存在しているのかもしれないです
    ね。
     日本人なら大抵知っている、桃太郎の昔話
    についての考察がなされています。大きな声
    で同じことを繰り返して話すような人たちに
    は、よくよく気を付けた方がいいのかもしれ
    ないなと思われる話です。

    ーーーーー

  • タタルさんの登場が後半からだったせいか、いつもの蘊蓄話がはしょり気味。
    このシリーズを読む度に、蘊蓄をしっかり読むことにかなり疲れる気がするのですが、それがはしょられるとなると、今度は若干の物足りなさを感じるとは、あの蘊蓄話の中毒になってしまったのだろうか……。

  • 桃太郎や鬼の騙り。
    日本人にとっておそらく一番ポピュラーな昔話だからか、似た題材の竹取伝説より面白かった。
    「DNAに記憶は残るのか?」
    このテーマも興味深い。

    そして動機のトンデモさも相変わらずで何より。

  • #読了 #講談社文庫 #髙田崇史

  • とりあえず密室殺人事件の現場で警察が地下通路を発見できないなんてボンクラアリなんだろうか。笑動機の解明はタタルさんでいいんだけどその辺は頼むでーーー。。。

  • 岡山県舞台の桃太郎の話。
    何故鬼退治をしたのか、桃太郎は誰なのか、 シリーズで読んでいるがなかなか理解出来ない。
    古文で書かれていると飛ばして読むから余計なのだが、伝説は本当にあった歴史書で
    それを紐解く崇が魅力があるから続きも購入しちゃうんだよなぁ

  • QEDシリーズ9作目

    鬼と桃太郎伝説がテーマでした。

    相変わらず歴史に関する部分はとても面白い。
    ちょっと勉強が足りなくて、付いていくのがやっとだけど、読んでいてすごくわくわくする。

    ミステリー部分は淡白だったけど、ダイイングメッセージの解釈はとても面白かった。

  • QED-9 桃太郎伝説と鳴り釜。たたるさんが遅れて登場のため、通説からさきにわかる。

    C0193

  • 『しかし犯罪の動機なんて、幽霊みたいなもんだ。実はそこに何もなくても、見方によってはきちんと存在して見える。霧の中に浮かび上がる自分の幻のようなものだよ。それは、目の前に起こってしまった事件を、自分の心に納得させるための論理武装だからな。』

    あいかわらず素敵なプロット。第9作目。19作まであるから、しばらく困らないな。
    お約束の謎解きは実に素晴らしい!

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著者プロフィール




「2023年 『江ノ島奇譚』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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