水没ピアノ 鏡創士がひきもどす犯罪 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.52
  • (35)
  • (65)
  • (82)
  • (18)
  • (5)
本棚登録 : 569
感想 : 65
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062760225

作品紹介・あらすじ

工場で働く単調な日々に鬱々とするヒキコモリ気味の少年。少女を見えない悪意から護り続ける少年。密室状況の屋敷内で繰り広げられる惨殺劇。別々に進行する三つの物語を貫くものは、世界を反転させる衝撃の一文と、どこまでも深い"愛"である。なぜピアノは沈んだのか?著者渾身の戦慄純愛ミステリー。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 以前から気になっていた作品。
    3つのエピソードが繋がり、あぁそうか~と納得したがなかなか闇を感じる。
    終わり方は結構好き。

  • いやー、やっぱり佐藤友哉さんはすごい!
    出だしで引き込まれたものの、途中から話の流れがよくわからなくなって、もしや鏡家サーガで一番面白くない!?と心配していた。
    その矢先、ちょうど半分あたりでまた物語が動きだし、ある部分でバラバラのエピソードが力任せに繋げられ、全容が浮かび上がったときには、眩暈がするほど驚いた!
    ネタバレになるので詳細は書くのを控えるが、最近、なかなか味わえていない驚きだったことは事実!
    いや本当にまいりましたm(_ _)m

  • 注意) 他人に勧めてはいけません。人間性を疑われます。

    この人の文章は上手いし、推理小説としては良作なのかなと思うけれど、誤解を恐れずに総括すると、「胸くそ悪い」という感想になるのではないだろうか。読めば読むほど人間の汚さや気持ち悪さを、目の前に突き出されたような感覚に陥る。

    裏切りや絶望、背徳や狂気という描写を書かせたら、近年では間違いなくトップクラスの作家だと思う。

  • マジでやられたミステリー リスト作品

    ずっと気になっていた本を積読からチョイス(指運)
    初めましての作家さん
    期待値ハードル上がりまくりでスタート

    場面が二転三転
    なんの話だこれは
    不穏な状況も描写されてるけど
    ピアノ出てこないし

    読了後の感想
    あえてネタバレなしにしておこう
    やられたミステリを超えてますわ
    どんでん返しミステリが好きなら必読
    ※微グロあり

    星は4.8かな
    まだ2月頭だけど2024年1番の衝撃作

    あとがきでシリーズ物と知る
    いずれは他の作品も

  • 積読15年もの第3弾。前作、前々作を読んだのが10年以上前なので、登場人物の立ち位置(やその変化)はまったく分からず。続けて読めばより楽しめたのかも。三者の視点の切り替わり(関係性、あるいは、関係のなさ)がいまいち読み取りづらく、置いていかれている感じでした。一般的に言って、近年のミステリだとそういうところも丁寧にフォローしてくれる作品が多いような印象。「世界を反転させる一文」もインパクトが少なくて、若干肩透かし感。

  • ブックオフのどんでん系特集から。それ以外にも、どこかでオススメされていたかも。自身としては、初の佐藤友哉 作品。サーガの一作らしいけど、本作だけでも十分理解可能。各キャラが濃いから分かり易い。それなりに楽しめたけど、期待以上!って訳ではなかった。なぜか。基本的にミステリって犯人がどんでん返されるから、本作に特別などんでんを感じなかったから、というのが一番大きいかな。最初はバラバラに思えた3つのストーリーが、だんだん一つの物語に収斂されていく様は、読んでてなかなかエキサイティングではあったんだけど。

  • 3つの語り部が嫌〜なところで交錯する自意識爆発青春ミステリ。鏡家サーガではいちばん面白かったです

  • あとがきを読んで、独特の台詞回しの出所が分かった気がした。
    過去にも読んだことはあったが、内容を忘れていたし、3つの物語が最後収束されるところは感嘆した。

  • 引きこもりの青年。少女を守る少年。屋敷内の惨劇。三つの物語。

    少し読み辛いなあと思いました。
    最後はちょっと驚いたけれど、それ以外はまあなんとなく、、、という感じでした。
    気分の落ちるような作品でした。
    描写はわりと好きです。

  • 展開は好きだけど読んでて恥ずかしくなる程、中二病っぽい文体が苦手で最後まで読むのが苦痛だった。

全65件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1952年北海道釧路市生まれ。
1974年に北海道教育大学札幌分校特設美術課程卒業(美学・美術史専攻)。1976年に北海道教育庁北海道新美術館建設準備室の学芸員、翌年には北海道立近代美術館学芸員となる。1985年北海道立旭川美術館学芸課長。1990年からは北海道立近代美術館に戻り、2004年同館学芸副館長。2012年から2022年まで札幌芸術の森美術館館長を務める。この間、それぞれの美術館で数多くの北海道ゆかりの作家の個展や現代美術展を企画開催。
現在、AICA国際美術評論家連盟会員、北海道芸術学会会員、北海道美術館学芸員研究協議会会員。また旭川市中原悌二郎賞、札幌市本郷新記念札幌彫刻賞、ニセコ町有島武郎青少年公募絵画展、北海道陶芸展などの審査員を務める。

「2023年 『北の美術の箱舟』 で使われていた紹介文から引用しています。」

佐藤友哉の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ZOO
乙一
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×