仕掛けられた罪 ミステリー傑作選 (講談社文庫)

  • 講談社
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本棚登録 : 98
感想 : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062760263

感想・レビュー・書評

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  • 小説

  • 短編なのにどれも引き込まれ、読み終えた満足感がある。
    かくれんぼの話と、スープの話と、二つの鍵の話が良かった。死に神は再読

  • お気に入りの作家さん以外どの方の本を読んだらいいかわからなくて、この本を買ってみました。

    伊坂氏の死神は好きなのはもちろんですが、「お母さまのロシアのスープ」はしょっぱなからドーンときました。
    この姉妹のラスト衝撃的で、あの兄弟が頭によぎりました。

    「子は鎹」、一休禅師が登場する「東山殿御庭」も好きです。

    あまり作家さんを知らない私みたいなものにはこういう本はいいですね。

  • どの話も面白くてすらすら読めた。
    個人的に「藤田と死神」「貧者の軍隊」「子は鎹」が好き。

  • これは、全体的にまぁまぁだったかなぁ~~。
    とはいえ、どれも何気に印象に残る短篇たちでした。

    1)「お母さまのロシアのスープ」荻原浩 ★★★
    2)「死神と藤田」伊坂幸太郎 ★★★☆
    3)「黄昏時に鬼たちは」山口雅也 ★★★
    4)「マイ・スウィート・ファニー・ヘル」戸梶圭太 ★★★☆
    5)「貧者の軍隊」石持浅海 ★★★
    6)「子は鎹」田中啓文 ★★★☆
    7)「東山殿御庭」朝松健 ★★★★
    8)「二つの鍵」三雲岳斗 ★★★★
    9)「ディープ・キス」草上仁 ★★★

  • ニオイスミレの咲く丘に住む小さな二人の女の子、ターニャとソーニャ。優しいお母さまに大切に大切に育てられている二人。ところがある日、大きな大きなソビエトの兵隊が訪ねてきて―「お母さまのロシアのスープ」(荻原浩)。伊坂幸太郎「死神と藤田」、山口雅也「黄昏時に鬼たちは」他、全9編の短編を収録。
    (「BOOK」データベースより)

    非常に読み応えのある1冊だった。いろんな作家の作品を1冊で楽しめるというのは、新しい出逢いを求めるのには打ってつけ。今回も、興味のある作家と出逢えたかな。ただ、やはり合う、合わない、というものもあるのだけれど。
    今回は初読から数年経っての再読。なんとなく覚えているのだけれど・・・というものが多かった。2回目だから、余程の印象が残っていない限りは忘れてしまうかな。

    お母さまのロシアのスープ(荻原浩)
    これは、初読時にすごく驚いた記憶がある。だからストーリーは記憶に残っていた。幼い女の子、ターニャの目線で語られる物語。語り口はとても女の子らしく、可愛らしいのだけれど、その内容は「あどけなさ」と相反するもの。「悪」や「罪」を意識していない無邪気な語り口だからこそ、より怖さが際立つ。そして、戦争の罪深さも・・・。他の作品も読んでみたい。

    死神と藤田(伊坂幸太郎)
    これは「死神の精度」に収録されている作品。初読時はこの短編集で読んで、次に「死神の精度」で読んだので、今回が3度目。やはり死神”千葉”と人間とのやりとりは面白い。言葉の認識のズレで、日本語って面白いなと思ったりする。任侠の世界で生きる昔風の「やくざ」が登場。弱きを助け、強きをくじく。こんなやくざである藤田についた死神が千葉である。ということは、そうだ。藤田は8日以内には死ぬ運命にある、ということだ。何故死ぬのか、いつ死ぬのか。それが最後の展開へと繋がっていく。やはり、面白い。

    黄昏時に鬼たちは(山口雅也)
    これは・・・。初読時にも驚いたな・・・。すごいオチだった。引きこもりの人間が集まっているグループ「もういい会」が推奨する「隠れ鬼」のサークル「カクレオニーズ」。もともとは大学生が作ったサークルで、そこに「もういい会」のメンバーも参加しているのだ。街を使った隠れ鬼。自分が見つけた隠れ家にジッと隠れている様子は、確かに「引きこもり」の姿とかぶる。そうして、鬼に見つけられ、外の世界へと連れ出されるのだ。その「隠れ鬼」の最中に起きた殺人事件。誰が誰を殺したのか・・・。誰の視点で物語を読ませるか。これが、あとのどんでん返しに繋がる。

    マイ・スウィート・ファニー・ヘル(戸梶圭太)
    さてさて・・・。これはミステリなのか? 絶対違うよね。それじゃ、ホラー? それも違う気がする。一種のファンタジーなのだろうけれど、この作品だけは「ゴメンナサイ」だった。受け付けない。地獄を運営する会社を父から無理矢理相続した主人公・レイミ。彼女が考え出す地獄の責め苦の数々が繰り広げられるのだが、これがまた趣味が悪い。オチらしいオチもなく、頭に「?」が残るだけの作品だ。私には合わなかったな。残念・・・。

    貧者の軍隊(石持浅海)
    これはミステリらしい作品だ。法律で裁かれずにうまく隠れている悪人達を見つけ出し、自らの手で殺めるテロ組織が「貧者の軍隊」。彼らの一味と思われる男が交通事故で死んだ。そこからアジトを見つけだし、踏み込んだ警察が遭遇したのは密室殺人だった。刑事が解けないこの密室の謎を、刑事から聞いた話だけで解いてしまう「座間味くん」(沖縄に住む私にはなじみ深い名前だな^^)。彼の安楽椅子探偵ぶりがお見事。他の作品にも登場しているようなので、是非読んでみたいと思う。

    子は鎹(田中啓文)
    ま、ミステリ傑作選に収録されているので事件らしきものは起きるし、それを謎解きする場面も出てくる。しかし、この作品の本質はそこではない。落語の修行中であった主人公・竜二は、その短気な性格から破門を言い渡される。素直に謝ればすむ話。しかし、説得する兄弟子たちを振り切って、竜二は師匠の元を去る。古典落語のような使い古されたものの何が面白いんだと思いつつ、新しい笑いを求めて四苦八苦。芸人仲間とコンビを組もうとしたり、ジャズのアドリブ性に活路を見出したり。そうしてたどり着いた先は・・・。落語「子は鎹」に結びつけられた人情話。これもシリーズ化された作品らしいので、他の作品も読んでみたい。

    東山殿御庭(朝松健)
    室町時代のミステリ。解いていくのはかの有名な一休さんだ。八代将軍・足利義政が造営を命じた御庭に、子供の「妖かし」が夜な夜な姿を見せる。その噂が広まり、義政の庭道楽を非難する声が高まるのを恐れた幕府から解決を命じられた管領。彼が頼ったのが一休である。何故に義政の庭道楽が始まったのか。何故、妖かしは子供の姿をしているのか。真相を解き明かす一休の姿も面白いが、何より作者が生み出す室町世界の雰囲気が好きだ。ミステリのようなホラーのような。現代的な尖った怖さではなく、心に染みていくような恐怖感。また味わいたいものだ。

    二つの鍵(三雲岳斗)
    これまたミステリらしいミステリ。今度はレオナルド・ダ・ヴィンチが探偵役として登場。ほぼ引退同然で息子たちに商売を任せている富豪が殺される。彼は遺言書を珍しい箱に保管していた。この箱には「金の鍵」と「銀の鍵」がある。「金の鍵」で閉めた場合には「銀の鍵」でしか開けられず、「銀の鍵」で閉めた場合には「金の鍵」でしか開かないというもの。この仕組みに惹かれたのだろう。ダ・ヴィンチがこの殺人事件に乗り出す。遺言書の内容も滅法変わったもので、これが謎を深める原因ともなっている。論理的に展開されるダ・ヴィンチの名推理に感服。

    ディープ・キス(草上仁)
    これはね、再読でも驚いた。ということは、オチを覚えていなかったということなのだけれど、何故忘れていたのか不思議なくらいだ。これほどインパクトがあるのに。被害者が全て男性という連続殺人事件が起きる。逮捕されたのはその全ての男性と関係を持っていた女性。被害者は全て舌と男性器をハサミで切り取られていた。逮捕された彼女の裁判の様子を描いているわけだが、その傍聴席で様子をうかがう取り調べ担当の刑事語る。「裁判で、何かが片づくことはない。裁判は、何も終わらせはしない」と。裁判後の展開はどうなったのかな。気になる。

  • 推理小説年鑑2005-1(http://blogs.dion.ne.jp/kentuku902/archives/2101245.html)
    (収録作品)お母さまのロシアのスープ(荻原浩)/死神と藤田(伊坂幸太郎)/黄昏時に鬼たちは(山口雅也)/マイ・スウィート・ファニー・ヘル(戸梶圭太)/貧者の軍隊(石持浅海)/子は鎹(田中啓文)/東山殿御庭(朝松健)/二つの鍵(三雲岳斗)/ディープ・キス(草上仁)

  • <table style=\"width:75%;border:0;\" border=\"0\"><tr><td style=\"border:none;\" valign=\"top\" align=\"center\"><a href=\"http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062760266/yorimichikan-22/ref=nosim/\" target=\"_blank\"><img src=\"http://ecx.images-amazon.com/images/I/41i-Hfp5%2BzL._SL160_.jpg\" alt=\"仕掛けられた罪―ミステリー傑作選 (講談社文庫)\" border=\"0\"></a></td><td style=\"padding:0 0.4em;border:0;\" valign=\"top\"><a href=\"http://blog.fc2.com/goods/4062760266/yorimichikan-22\" target=\"_blank\">仕掛けられた罪―ミステリー傑作選 (講談社文庫)</a><br />(2008/04/15)<br />日本推理作家協会<br /><br /><a href=\"http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062760266/yorimichikan-22/ref=nosim/\" target=\"_blank\">商品詳細を見る</a></td></tr></table>
    <blockquote><p><strong>ニオイスミレの咲く丘に住む小さな二人の女の子、ターニャとソーニャ。優しいお母さまに大切に大切に育てられている二人。ところがある日、大きな大きなソビエトの兵隊が訪ねてきて―「お母さまのロシアのスープ」(荻原浩)。伊坂幸太郎「死神と藤田」、山口雅也「黄昏時に鬼たちは」他、全9編の短編を収録。</strong></p></blockquote>
       <blockquote><p>   お母さまのロシアのスープ・・・・・荻原浩
       死神と藤田・・・・・伊坂幸太郎
       黄昏時に鬼たちは・・・・・山口雅也
       マイ・スウィート・ファニー・ヘル・・・・・戸梶圭太
       貧者の軍隊・・・・・石持浅海
       子は鎹・・・・・田中啓文
       東山殿御庭・・・・・朝松健
       二つの鍵・・・・・三雲岳斗
       ディープ・キス・・・・・草上仁</p></blockquote>
    何作か既読のものもあるが、ちょっとブラックな味わいのあるアンソロジーで、著者それぞれの持ち味も愉しめた。

  • 短編集。
    面白い作品と、つい読み飛ばしてしまう作品と。

  • このシリーズって表題は気分なんだろうか。
    中身読んでどうにもつながらない気がする。
    伊坂、石持はもちろんのこと三雲と荻原が意外に
    面白かったのでハズレではなかった。が。
    伊坂の死神と藤田とかどこが「仕掛けられた罪」なんだよ
    と激しく突っ込みたい。

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著者プロフィール

1956年、埼玉県生まれ。97年『オロロ畑でつかまえて』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2005年『明日の記憶』で山本周五郎賞を受賞。16年、『海の見える理髪店』で直木賞を受賞。他に『神様からひと言』『僕たちの戦争』『さよならバースディ』『あの日にドライブ』『押入れのちよ』『四度目の氷河期』『愛しの座敷わらし』『金魚姫』など。

「2019年 『ストロベリーライフ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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