子どもたちは夜と遊ぶ (上) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 9459
感想 : 659
  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062760492

作品紹介・あらすじ

始まりは、海外留学をかけた論文コンクール。幻の学生、『i』の登場だった。大学受験間近の高校3年生が行方不明になった。家出か事件か。世間が騒ぐ中、木村浅葱だけはその真相を知っていた。「『i』はとてもうまくやった。さあ、次は、俺の番――」。姿の見えない『i』に会うために、ゲームを始める浅葱。孤独の闇に支配された子どもたちが招く事件は、さらなる悲劇を呼んでいく。(講談社文庫)

感想・レビュー・書評

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  • 上下巻共に中々厚みのある肥えたページ数に引けを取らない壮大な世界観。毎回感じているのに改めない非行少女な私は置いといて、日を跨いでチマチマ読み進めるのには向かない作品だろう。
    .....少女(??)のツッコミは言語道断!!!
    鞄内に忍ばせる日数が長すぎたので、恐らく今私を悩ませる肩凝りの起因八割くらいはこの本の重量感が占めていると思われる。(冤罪)

    ある程度著者の作品を読んだ実績が実を結んだのか、この出木杉君と出木杉子ちゃんだらけの世界観に酔うことは無かった...ギリギリだが。
    同著者「冷たい校舎の時は止まる」の構成に近いものがあり、俗に言う「主人公」なる人物は存在せず人物皆にスポットが当たっている。
    その中でも鍵を握るのはどこか闇を背負った雰囲気漂う厨二病感強めな方のハイスペック(褒めている)の浅葱青年と、温厚だし性格も良きなハイスペックライバルの狐塚青年。そしてそのギャル彼女月子。因みに月ちゃんも言わずもがなしっかりハイスペックだ。
    なんかもうわかんない...頭いい大学ってこんな感じなの((´°‐°`)?? 私が知らないだけなの...??
    んむ...無知は仕方の無い事だ。なので今回、感情移入型では無く、物語(story)を楽しむ事に全力投球型で行こうと思う。
    ーーーーーーーーーーーーーーー

    謎の失踪事件 無惨な殺人事件 不運な事故が続き世間が騒ぐ中、木村浅葱だけはその事件の真相を知っていた。謎の人物「i」と浅葱のゲーム上で犠牲になる人々。
    ・「i」は一体誰なのか
    二人の死のゲーム描写外での人物像により、誰もが闇を抱え取り繕い仮面を被っているかのように感じる。
    ・個々に張られた人物達の伏線の終着
    更に作品説明では「孤独と闇に支配された子供たちが招く事件」とある。「たち」とは、なるほどお臭わせが過ぎる餌にはしっかりと食い付いて行こうと思う。
    ・大学の論文コンクール、秋山教授の「お化けトンネル」、月子の親友「紫乃」
    キーワードとなるだろうか(???)チェック
    ーーーーーーーーーーーーーーー

    上巻ということもあり、感想らしい感想はまだ芽生えておらずメモ要素強めな自己満レビューとなり申し訳ございませぬ...。
    丸々太った上巻を制覇し次を召喚したら同じレベルの厚みある下巻が現れ少々グロッキーなので遅読マンしながら楽しみます(*˘︶˘*)
    「いつから上巻だと思っていた???」
    さながら鏡花水月くらった気分です。

  • iとθよる殺人ゲームの前編。
    大学の登場人物。それに関わる様々な人達。
    殺人ゲームに関わるワードと次々に犠牲になる人。
    読んでいて暗い気持ちになる作品でした。
    深まる謎と戦慄を覚えたまま、後編も読んでみようと思います。

  • グロテスクな死に方を読者に晒すためだけに登場する彼、彼女。
    一つ言えることは、この作品を辻村さんの一冊目として読んでいたら、辻村さんの他の作品に巡り合うことは絶対になかったということです。
    これはいけません。生理的に受け入れられる限界ギリギリという感じの作品でした。

    ホラーではないですが、ある意味ホラーより質の悪いグロテスクな描写の数々。最初から最後までこれでもかと襲い掛かるダークな世界。第三者的にシーンを捉えることを許してくれない辻村さんの絶妙な心理描写とその視点で見ることになる凄惨な殺害風景。心が弱っている時に読む本ではないと思いました。ある程度心に余裕がないと実生活にまで影を落としそうです。

    ただ、実のところ一番キツイ描写だと思ったのは、小学校でのモンシロチョウの飼育の光景でした。これがある意味一番怖い。柔らかな光の差す穏やかな世界に突如顔を出す漆黒の闇の世界。どうしてこんな描写がこんなところに出てくるのか。物凄い嫌悪感が襲ってきて、こちらまでトラウマになりそうです。

    そんなダークな描写ばかり気になる一方で、何だか心にひっかかる双子という浅葱の描写。姿が見えないはずなのに見えるような気のする『i』の存在。これは恐らくこういうことなのか...という答え合わせのために下巻がすぐに読みたくなっている自分がいます。辻村さんの一冊目じゃなかったからこそ確信が持てる下巻への期待感。悶々とした気持ちを晴らすためにも一気に下巻を読みたいと思います。

  • どうやら【黒辻村】作品のようです。

    ミステリー、それもかなりブラックな内容。先が気になってしょうがない、仕事の準備が進まない。

    最後に登場した刑事が事件を整理してくれる形だけど、私の予想の遥か上の結末をご用意しているのでしょうねー、下巻へ!

  • まだ(上)を読み終えたところだけど、すでにじゅうぶん楽しませてもらっているので、さらに同じボリュームが続くのかと思うと、どんな展開になっていくのかと楽しみ。

    はじめは月子のキャラにあまりなじめなかったけど、次々と視点が変化して、すべての登場人物の内面が描写されていて細部まで練られているので飽きない。物語が進むにつれて月子もかわいらしく思えてきた。萩野先輩はたぶんそういう役回りなんだろうとわかってはいたけど、実際にそうなると胸が痛いですね。

    今の状態がどうなって冒頭のシーンにつながっていくのか、はやく続きが読みたいです。

  • おすすめされた本。
    登場人物が魅力的で、一気に読めた。
    iは実在する人物なのか...?
    下巻へ。

  • 辻村さんの小説の中で今のところ一番の求心力だ。

    二年前に唐突に現れた謎の天才学生『i』。
    海外留学の副賞の付いた八大学で競った論文で、横から結果をかっさらった形の『彼』。
    それが自分の双子の兄であることを知った浅葱は『彼』に再開を望むが、『i』から色良い返事は中々貰えない。
    そんな中で起きる浅葱の過去を抉る出来事。それを解決、へと押し流した『i』は浅葱と会う条件に一つのゲームを提示した。
    殺人を互いに犯して行くそのゲームを呑むことにした浅葱はゆっくりと日々を蝕まれていく。


    物語のはじまりは月子という女の子が執着する狐塚は留学のかかったレースの優勝候補だった。彼が海外へ行くことへの気持ちの整理をしながら、彼が結果を待つ大学の研究室への階段を上っているところから始まる。
    派手な見た目と、キレのいい会話のできる月子の繊細さが気にかかる。彼女と狐塚の関係性を周りは彼氏彼女のように認識しているように書かれているけれど、どうも兄と妹のやりとりに見える。
    狐塚の同居人の恭二が狐塚にわざわざ月子を狙う旨を伝えるところとか。
    浅葱の容姿はとても少女漫画のような書かれ方だと思うけれど。それ以外はあまり気にならない。
    双子で兄は完璧で弟の自分を虐待する母親とかも少女漫画のようだけれど。

    気になるのは『i』の存在。浅葱のもう一つの人格でした、なんてオチではないだろうから一生懸命考えながら物語の渦に呑まれたい。

    上巻の一番気になってる箇所は浅葱の過去をえぐった人物の親友(だと思うんだけど…)が『i』に殺された時に過去に『i』を虐待した少年である、と思わせる書き方。でも浅葱には背中に火傷はない?そう思わせるように書いてあるのか…。
    そこも解決するのだと思いつつ、下巻は明日まで我慢しよう。

  • 辻村作品の中ではもひとつかな~。
    でも高校生でこれを書いていたのだからすごいです。

    恋愛にしてはハッピーエンドにならないし、
    ミステリーにしてはちょっと散漫な感じ。

    とはいえ、中盤の秋山先生が前面に出て来るあたりから
    がぜん面白くなります。

    凍りのくじらの芦沢光のフォトカードが
    月子へのプレゼントで出てきます。

  • 夜眠る前に読み進めていたのだけれど、眠くても続きが気になってしまって結局寝不足。辻村深月の作品は読むたびに美しいと思う。狂気の中にしか感じられない美しさ。藍と浅葱、名前の付け方も好き。下巻も期待大。

  •  高校生の突然の失踪事件、家出と世間は見るが、それが事件であることを大学院生の木村浅葱は知っていた。浅葱はある人物に会うため自らも殺人事件を起こしていく。

     なんとなくですが、まだ登場人物たちがぼやけている感じがあります。辻村さんと言えばやはり人の嫌な面(特に女性)を書くのが抜群に上手い、というイメージがあるのですが、今のところ、男性、女性ともにあまりそういう嫌な面(殺人の描写もあるのですが)は書かれていないからでしょうか。主要登場人物についてもそうなのですが、わき役の登場人物たちもどこか上滑りをしているような感じを受けました。

     でもやはりハッとなる描写もあるのが辻村さんらしいな、と思います。第二章の「蝶とキャベツ」の冒頭部分、浅葱とiの邂逅までの部分、月子の女友達との付き合い方など、辻村さんらしい鋭さを感じさせる文章も多いです。

     上巻はまだまだ話がしっかりとみえてこない印象。下巻でこの殺人劇にどういう結末が訪れるのか気になります。

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著者プロフィール

作家。1980年生まれ。『冷たい校舎の時は止まる』『子どもたちは夜と遊ぶ』『凍りのくじら』『名前探しの放課後』

「2022年 『こどものころにみた夢』 で使われていた紹介文から引用しています。」

辻村深月の作品

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