子どもたちは夜と遊ぶ (下) (講談社文庫)

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  • 講談社
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レビュー : 641
  • Amazon.co.jp ・本 (569ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062760508

感想・レビュー・書評

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  • ………痛い。とにかく、ただひたすらに、痛い。

    浅葱が愛しく仕方ない。そうなんだよ、私はこういう殺人犯とか真っ先に好きになるタイプなんだよね。でもそれ以上に彼はこの作品の中で最も「人間」だと思う。そこ、魅せられるんだよね、何故か。

    誰も救われないのかもしれないね、この作品。
    浅葱も月ちゃんもいなくなっちゃって。切ない。ただただ切ない。
    浅葱は消えてしまったし、彼を想っていた月ちゃん記憶はない。本当に浅葱は消えちゃったんだね。

    月ちゃん、月ちゃん。
    どうかどうか、浅葱のこと思い出さなくても良いから、ぎゅーって大事に大事に抱きしめていてあげて。どうしてもそう思わずにはいられない。

    読んでからもう随分経つけど、でも全然離してくれない作品。

    辻村さんの作品の中で、良い意味でも悪い意味でも非常に強い作品だと思う。

    • koshoujiさん
      初めまして。コメントを拝見させていただいたので。
      ──辻村さんの作品の中で、良い意味でも悪い意味でも“非常に強い作品”だと思う。
      この表...
      初めまして。コメントを拝見させていただいたので。
      ──辻村さんの作品の中で、良い意味でも悪い意味でも“非常に強い作品”だと思う。
      この表現、言い得て妙ですね。的確に作品の的を射た表現だと思います。
      確かに“強さ”という意味では彼女の作品の中で一番ですね。
      一児の母となり、どんな作品を彼女は今後送り出してくれるのでしょう。
      楽しみですね。
      2012/05/04
  • 君が生きているというそれだけで、
    人生を投げずに
    生きることに手を抜かずに済む人間が 
    この世の中にいるんだよ
    ― 不幸にならないで

    切ないです。綺麗で残酷で、切なかった。
    iの正体はともかくとして
    別の事実に度肝を抜かれました。気がつかなかった。

    下巻から恋愛要素が入ってきます。
    お化け教室での二人のやり取りは涙なしでは読めません。
    同時に、幸せになってほしいと強く願いたくなります。

    月子ちゃんがとても魅力的です。
    私のオススメの見所としては、
    蝶々のくだり、狐塚と月子、浅葱と月子、
    ラストの月子と恭司、秋先生といったところです。

    全て真実を知った後、また読み直したくなります。

  • 辻村深月さんワールド全開!ミステリーはやっぱり調子が狂うなぁ。通勤電車の中でしか本は読まないのに、先が気になって寝る時間を遅らせてしまう。
    『人間には誰でも、大好きで泣かせたくない存在が必要なんだって。君が生きているというそれだけで、人生を投げずに、生きることに手を抜かずに済む人間が、この世の中のどこかにいるんだよ。』
    やっぱり私は好きだ・・・辻村深月さんが。

  • こんなにみんないなくなっちゃうなんて

    読み進めるのがしんどかった
    i と θ
    孝太くんと月ちゃん
    読み進めてまじか〜とびっくり
    まんまと嵌められた

    大学時代の浅葱
    好きだったんだけどなあ
    孝太くんより浅葱を選んじゃう私も
    やっぱり見る目がないのかな〜
    月ちゃんとのシーンは切なくて読んでて苦しかった

    全ての謎が解けた後、
    孝太くんと浅葱がすれ違った後、
    その後どうなっていくのかが気になる
    月ちゃんは全てを思い出したのかな
    浅葱はどうなったのかな

  • なんとなく読んでいてそうだろうなと思わせる部分があった。これはミスリードさせたいのだろうと。それすらミスリードさせられているとは気づかずに。
    難しい問題だった。読了して何日経っても答えが出ない。感想もでてこない。ずっと後に残る話だった。

  • 面白かったー!!
    月子と浅葱のシーンはめちゃくちゃ泣いたし、展開が予想できなくて、気になって気になって連日読み続けた!
    好きな作品。

  • これだからわたしは辻村深月が大好きだ。
    胸が苦しくて切なくて、気を抜いてしまえば涙が止まらなくなるから眉間に力を入れて、最後がくるのが惜しいと思いながら丁寧に丁寧に読み終えた。
    光や優しさからは程遠いはずの血にまみれた重く暗い話であったはずなのに、最後で微かな救いと泣きそうなくらいの優しさに触れた。深淵からの僅かな浮上、その感覚が忘れられなくてわたしは辻村深月を読み続けるのだなと実感した。
    心を抉られる作品。心に残る作品。

  • 再読。

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    〈他作品とのリンク〉

    リンク多め。

    狐塚と恭司は揃って『本日は大安なり』に招待客として登場。恭司は相変わらず。

    月子と恭司は『ぼくのメジャースプーン』にも登場。
    真紀ちゃんと思われる人は台詞のみ同書に登場。

    秋先生は『ぼくのメジャースプーン』『名前探しの放課後』にも登場。

    『ぼくの~』では『子どもたちは~』では明かされていなかった核心部分について触れられている。

    作中の月などの写真は、『凍りのくじら』などに登場する芦沢理帆子が撮影したもの。

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    さて。辻村深月作品の中ではこれが一番好きかもしれません。まぁ、辻村作品では一、二を争うほど、バタバタ人が死んだりもするわけですけど。

    狐塚と月子の関係については、浅葱が知る機会がなかったという方が不自然ではないのかと思ったけれど、それほどまでに彼には人に対する興味がなかったということの表れなのか。

    月子と浅葱は両想いだったのにあんなことになるのが切なかったです。もっとも、浅葱はあそこでああいう行動に出ていなかったにしても、もう行き詰まっており、きっとまっとうな未来はなかったのでしょうけど。

    紫乃と月子の面倒な関係が描かれた後、4年分の記憶を失い、紫乃のことも当然忘れているはずの月子が、秋先生に「再会」した時に放つ台詞が良かったなぁ。

  • なかなかの陰惨で残酷な描写が散見され、辻村深月作品の中では読者を選ぶ内容だと感じました。他作品でも見られないことはないけど、ダントツでハードです。かがみの孤城とか読んで感動した勢いで中学生が読んだらトラウマになるんじゃないか。
    個人的にはかなり好きです。辻村深月をけっこう読みましたがストーリーやキャラクターが本当に良くて感情が揺さぶられ大好きなのですが、いわゆるミステリー小説を読む面白さとは異質な印象でした。謎が解明されていく面白さや驚きとは違う部分の良さでした。しかし今作は他作品のような良さ(ストーリーテリング、キャラ立ち、そして熱さ!)もありつつミステリーというジャンルとしても上質です。上巻では話がどこに向かっていくのか全く掴めませんでしたし、犯人が二人いて一人は語り手の一人として登場し葛藤が描かれ、もう一人は誰だか分からないが無慈悲な殺しを重ねていくという構造、そして主人公たちが標的にという展開にハラハラしました。メジャースプーンのファンとしてはチョイ役かと思った秋先生が大活躍だったのも嬉しかったです。

  • ほら。月ちゃん。驚かされました。
    狐塚くん、もう!
    キョウジ!イケメンすぎでしょう。浅葱!良かったね。
    スロウハイツの神様のときもそうだったけど、登場人物に感情移入するし、どうしても彼らをちょっと遠くて近い位置から見守ってる気になるんですよね、この方の作品。リアルなんですね、登場人物の考え方ひとつひとつが。
    長かったけど一気読みでした。

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著者プロフィール

辻村深月(つじむら みづき)
1980年山梨県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。2011年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、2012年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、2017年『かがみの孤城』で「ダ・ヴィンチ ブックオブザイヤー」1位、王様のブランチBOOK大賞、啓文堂書店文芸書大賞などをそれぞれ受賞。本屋大賞ノミネート作も数多く、2018年に『かがみの孤城』で第6回ブクログ大賞、第15回本屋大賞などを受賞し、2019年6月からコミック化される。他の代表作に『子どもたちは夜と遊ぶ』『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』『名前探しの放課後』『ハケンアニメ!』『朝が来る』など。新作の度に期待を大きく上回る作品を刊行し続け、幅広い読者からの熱い支持を得ている。2020年、河瀬直美監督により『朝が来る』が映画化される。

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