夏の吐息 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 421
レビュー : 47
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062760706

作品紹介・あらすじ

永遠に待ち続けると思うのです。世界のどこに行っても、地の果てにいても、私はあなたを待っている。-六年前、突如行方が分からなくなった恋人を待つ女性のモノローグからなる表題作他、濃厚な死の影の間近で紡がれる詩情。

感想・レビュー・書評

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  • 表題作を含む、六編からなる短編集。
    すべて妙齢の女性が主人公の物語となっています。
    アンニュイ、メランコリック、退廃的、そんな言葉が思い浮かぶような一冊でした。
    著者自ら「この六編を越える作品はもう書けないかもしれない」と語る傑作短編集、背表紙にこう書いてありましたが
    ご本人の手応えと、読者の感想が一致するとは限らないですよね。
    私も小池さんの作品は色々と読んだけど、本作より良かったと思う作品、多々あります。

  • 少し大人な淡くもろい恋愛小説。子どものそれとは違い、さまざまな立場の中で矛盾するような思いを抱えた大人達の物語は胸を締め付けるものになっている。緻密な描写にどこまでも入っていける。

  • 標題作を含む6つの短編。どの物語も額装された1枚の絵のように、叙情的な美しい世界を見せてくれる。
    そのどれもに共通して感じられるのが「死」、「愛」、「エロス」。私たちの年代にこの作品が沁みるのは、様々な過去の経験を越えてきて、死の影を感じ始めた今だからこそなのかもしれない。
    個人的には「パロール」がとてもよかった。
    若かりし頃に意味も分からずにその色気に惹かれて聞き惚れたアランドロンとダリダの「パローレ・パローレ」が出てきたからかもしれない。また聞きたくなった。

  • 表題作。
    読んでいるだけでこちらも苦しくなってくるような大人の恋愛。
    帰ってくるかわからない人を待ち続けるのって、つらい。

    主人公に思いを巡らすと、大好きな人に振られて心が折れかけたわたしなんて、たいしたことなかったんだと思えた。

  • 2016/12/10

  • 表題作含む6編の短編集。初期の心理サスペンス、中期の恋愛を経て新たなステージに入ってきたのかなと感じました。どの作品も恋愛は絡んでくるものの、メインは夫婦間のちょっとした秘密だったり、男女間の友情、終わってしまった恋に恋愛未満の話もあり多彩な設定で楽しめた。官能や耽美は従来の作品よりも控え目な印象でしたが、しっくりとくる比喩表現に目に浮かぶような情景の描写が美しく、しっとりとした大人の雰囲気を存分に味わいました。

  • どうということなく

  • 小池さんの本では初めて短編集でした。
    相変わらず情景描写というか、綺麗な風景の中で愛憎渦巻いてます。主人公の年齢は高めだった気がするので、大人の女性向けのような。
    こんな恋もあったのよ、という感じで全体の印象は落ち着いてました。
    私にはこれといった作品が残らずさらっと読んでしまったので★3

  • 一遍が深い。

  • 表題作「夏の吐息」を含む短編集。
    短編集ではあるが、内容は濃いです。
    どの作品も"大人の女性"を中心に描かれています。
    友人だったり愛人だったり様々ですが、異性を超えた人間同士の付き合い方や想いが伝わってくる。
    そして、どれも終わり方がイイ!
    そんな中で「パロール」が一番好きです。

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著者プロフィール

小池真理子(こいけ まりこ)
1952年東京都生まれの作家。成蹊大学文学部卒業。89年「妻の女友達」で日本推理作家協会賞(短編部門)、96年『恋』で直木賞、98年『欲望』で島清恋愛文学賞、2006年『虹の彼方』で柴田錬三郎賞、12年『無花果の森』で芸術選奨文部科学大臣賞、13年『沈黙のひと』で吉川英治文学賞を受賞。その他の著書に、『二重生活』『無伴奏』『千日のマリア』『モンローが死んだ日』などがある。
2019年1月6日から、『モンローが死んだ日』がNHK BSプレミアムでドラマ化。主演は鈴木京香、草刈正雄。

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