クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識 (講談社文庫)

著者 :
制作 : 竹 
  • 講談社
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本棚登録 : 2568
レビュー : 202
  • Amazon.co.jp ・本 (578ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062760775

作品紹介・あらすじ

人を愛することは容易いが、人を愛し続けることは難しい。人を殺すことは容易くとも、人を殺し続けることが難しいように。生来の性質としか言えないだろう、どのような状況であれ真実から目を逸らすことができず、ついに欺瞞なる概念を知ることなくこの歳まで生きてきてしまった誠実な正直者、つまりこのぼくは、五月、零崎人識という名前の殺人鬼と遭遇することになった。それは唐突な出会いであり、また必然的な出会いでもあった。そいつは刃物のような意志であり、刃物のような力学であり、そして刃物のような戯言だった。その一方で、ぼくは大学のクラスメイトとちょっとした交流をすることになるのだが、まあそれについてはなんというのだろう、どこから話していいものかわからない。ほら、やっぱり、人として嘘をつくわけにはいかないし-戯言シリーズ第二弾。

感想・レビュー・書評

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  • いーちゃん、久しぶり。本当に、戯言だったね。
    青色サヴァンが全然出てこなくて驚いたよ。

    「ぼく」は級友の葵井巫女子から、彼女の親友・江本智恵の誕生日パーティーに誘われる。それと同時に、世間を騒がせる連続殺人犯・零崎人識と邂逅する。貴宮むいみ、宇佐美秋春を加えた4人とパーティーで過ごした翌日、警察が「ぼく」にある事件についての話を聞きに来た。・・・

    違和感。
    どこか落ち込んでいない巫女子ちゃんに。
    巫女子ちゃんを責め立てるようないっくんに。
    色恋沙汰を優先しているようなむいみちゃんに。
    巫女子ちゃんの死体を見て体調を崩したいっくんに。

    その違和感は、一回解けて、やっぱりもう一回裏返されて。前作と同じ。一回判ったって安心しちゃうと、そこから考えるのやめてしまうんだよなぁ。赤に覆される度に、それに気づくよ。


    殺人犯と殺人鬼の違いはともかくとして、印象に残ったのは「責任」とか「影響」とか「迷惑」とかいう言葉。誰々のためにやってあげたという責任転嫁。人に好かれるはずがないだの、周りに影響を与えただの、人に迷惑をかけるだのといった「人間関係を構築する要素」。

    どうしても人とかかわらないと人は生きていけないから、不便だ。「人のため」を「責任転嫁」と捉えたことがなかったから新鮮だった。残業する、人の分まで働く。誰かのため、あの人のために。それは「やらない」っていう選択をできなかった自分の責任を放棄しているんだ。

  • 戯言シリーズ第二弾。すごくややこしい言い方になるが一度自分の中でこういう展開だろうというものができて裏切られ、驚きの真相が見え一度納得してから最後に驚きのさらには一度納得した時以上の新事実が明らかになるというのがこのシリーズの特徴かなと思う。ひどい言い方をすれば言葉遊びなんだが矛盾なく嘘無く物語を進める点はすごく評価できる作品なのではないか

  • いやぁ、痛い、痛い・・・。しっかし読ませるなぁ。ただ、いっちゃんの戯言などは、傲慢で自意識過剰で、俺様的で、ものすごく鼻につくんだけれども。どうして他の人間を自分の視点、価値観からしか見ないんだって思うけど。それでもなんだろう、文章にリズムがあって、分厚いのにするする読める。無差別殺人をする零崎に対するいっちゃんは、他の人たちに上から目線で言ってることと矛盾していないか?!

  • 久しぶりに読んでみたシリーズ第二弾。<戯言シリーズ>の中でも最高傑作なのではないかと言われる本作は、確かに10年前は衝撃を受けたけれども、面白いもので今読み返してみると一作目のほうが良く出来ているように思う。

    というのも、確かにすでに結末を知っているから衝撃をあまり受けなかったというのは確かにあるのだが、それ以上に読み返してみると予想以上に主人公のいーちゃんが率直にウザくてウザくてしょうがなかったのだ。まさに厨二病を地で行く男、いーちゃん。男のメンヘラの代表、いーちゃん。西尾維新のキャラは少なからず厨二病的なのだが、本作のいーちゃんは異常な割にメンタリティがナイーブすぎて、それが今の僕には少し鼻につきすぎるのかもしれない。

    まあとはいえ、初読であれば充分に衝撃を受けることは出来るような気もするし、ただのありがちなエロゲ主人公じゃないということを証明しただけでも本作の価値は充分残っているだろう。しかしこの本は作者いわく2,3日で書き上げたとのことで、そのことが本作の内容以上に作者のヤバさを物語っている気がする。

  • クビキリサイクルより文章が面白くなってきた気がします。
    いーちゃんが巫女子ちゃんを言葉でおちょくる場面がかわいくて好き。

  • 確かに読み返すとがっつり伏線入れてるなー。かなりの衝撃。
    そして濃いキャラ達をばっさばっさ。

    二転三転する最終章もやはり好きですね。
    赤い人の登場を待ち構えてました笑

  • 【あらすじ】
    人を愛することは容易いが、人を愛し続けることは難しい。人を殺すことは容易くとも、人を殺し続けることが難しいように。生来の性質としか言えないだろう、どのような状況であれ真実から目を逸らすことができず、ついに欺瞞なる概念を知ることなくこの歳まで生きてきてしまった誠実な正直者、つまりこのぼくは、五月、零崎人識という名前の殺人鬼と遭遇することになった。それは唐突な出会いであり、また必然的な出会いでもあった。そいつは刃物のような意志であり、刃物のような力学であり、そして刃物のような戯言だった。その一方で、ぼくは大学のクラスメイトとちょっとした交流をすることになるのだが、まあそれについてはなんというのだろう、どこから話していいものかわからない。ほら、やっぱり、人として嘘をつくわけにはいかないし―戯言シリーズ第二弾。

    【感想】

  • もしもTOHOシネマズの1ヶ月フリーパスで『傷物語』を観る機会がなければ、私は西尾維新を読むことはなかっただろうと思います。この二次元な表紙、本を開いても時折現れるイラスト。仮にそこに目を瞑って手を出していたとしても、最初の10頁で無理だと判断していたかも。しかし『傷物語』がものすごく面白くて、試しに戯言シリーズの1作目を読んでみたら、おみそれしました。で、2作目。

    語り手は男子大学生「いっちゃん」。周囲にまるで興味のない彼が、ある同級生の誕生パーティーに誘われる。参加者は彼を含めて5人。そのうちの1人がパーティー翌朝に殺される。

    前作同様、この表紙からは私は想像できない面白さ。これまで好んで読んできた小説とは言葉遣いも何もかもが違うけれど、そこも面白いと思えます。姓名ともにキラキラネーム、あるはずのない話なのに、京都の情景も目に浮かぶ。

    「二次元、私はムリ」などという先入観に縛られて読まずにいることはなんともったいないことだと思わせてくれた著者。全シリーズ読破したいけど、京極夏彦よりは薄いとはいえ、どれもヘヴィー級の厚さなんだもの。ぼちぼち行きます。

  • 再読。

    うーん要するに最初の事件のきっかけって「好きな相手にアプローチしているのに好意に応えてもらえなくて、好きな相手は別の子と仲が良さそうなのでヤキモチ焼いて絞め殺しちゃった」なんだよね。と考えると、いかに戯言遣いが異端であったとしても、いやそれはお前が悪いだろ。と思うのだけど。

    「甘えるな」はまぁその通りだと思うな。

  • 物語の中に散りばめられる何気ない言動や行動。
    これが最後に怒濤の勢いで効いてくる爽快感のある物語でした。いや、実際にはドロッドロな人間模様を見せつけられるわけですが。
    登場人物が皆個性的で好きなんですけど、特に主人公の性質がまた物語を面白くしていると思います。ある意味めちゃくちゃカッコいい主人公だと思うんですけどね。クズっぽい反面、個人的にはかなり好きです。笑
    戯言シリーズ第2弾、安定に楽しませて頂きました。

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著者プロフィール

西尾 維新(にしお いしん)
1981年生まれの小説家、漫画原作者。立命館大学政策科学部中退。
2002年に『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』で、第23回メフィスト賞を受賞しデビュー。
主な代表作に、『クビキリサイクル』をはじめとした戯言シリーズ、『化物語』をはじめとした物語シリーズ、『刀語』などがある。

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