猫丸先輩の空論 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 260
レビュー : 27
  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062761475

感想・レビュー・書評

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  • 4-
    前作『〜推測』の解説(怪説)で加納朋子に、短編タイトルに文字りネタ縛りを課していくことの苦しさを冗談まじりに指摘されていたが、本作ではその本人の作品『ななつのこ』を元ネタにしてきたことにニヤリとさせられる。

    内容も良い意味で安定しているが、いささか先が読めるものもあり、驚きは少ない。もっとも、“ルリ子さん”など登場した瞬間にオチが想像できてしまうが、これはそういう狙いなのかもしれないし、先が読めたからと言って別につまらないわけではない。むしろ安心して読める分、心が多少荒んでいるときなどに読むと、思いがけず平静をもたらすかもしれない。ああ、なんだ、作中のスイカ割りと同じ効能だ。

    ところで、裏表紙に“人気シリーズ第2弾”とあるが、紛らわしいことに、これはあくまで講談社からは2作目という意味で、猫丸シリーズは先に創元から3作出ているので本作はシリーズ5作目ということになる。

  • 以前に、前作を読んでて、続編も楽しみにしてたんですが…猫目先輩ウザっf^_^;あれーこんなだった⁇と戸惑いつつ読了。わたしの気分が変わったのか…最後は斜め読み。日常の謎もなんかこじつけくさくって、あんまり楽しめませんでした。何年かしたらまた気分が変わるのも。残念。

  • 9784062761475

  • 日常ミステリって読み終わったとき、どーでもええわ!と突っ込んでしまうのでやはりミステリは殺人事件でないといけないんだなと。

  • 日常の謎系と呼ばれる,殺人事件が起こらないミステリは,世の中に多数存在する。日常の謎系のミステリは,日常で起こった少し不思議な出来事について,登場人物がいろいろと推理をしたあと,名探偵役の登場人物が真相を語るという構成がセオリーである。しかし,猫丸先輩のシリーズは少し違っている。
    日常に少し不思議な出来事が起き,謎に巻き込まれた主人公が,名探偵役である猫丸先輩に出会い名探偵の推理を聞くところまでは同じである。しかし,猫丸先輩が語っている推理が真相かどうかは分からない。猫丸先輩は真相を語るのではなく,こういう考え方もあるという説を伝えるだけなのだ。
    猫丸先輩シリーズの魅力は,真相を語るのではなく,このように考えることもできるという説を語る猫丸先輩のキャラクターにある。このキャラクターが好きな人にとっては大好きな作品になるだろう。個人的には,猫丸先輩のキャラクターは,単に猫丸先輩が憎たらしいと思ってしまうので,そこまで好きではない。よって,猫丸先輩シリーズの評価はそこそこということになる。
    猫丸先輩の空論は,猫丸先輩シリーズの中では好きな方。6つの短編は駄作がなく,平均点以上の作品揃い。猫丸先輩シリーズそのものについて,そこまで高い評価をしていないので,★3~★4の間くらいなんだけど…★3で。猫丸先輩シリーズが好きな人には傑作なのでは?

  • 久々にシリーズを再開、これで文庫としてまとまっているのはラストです。
    前巻同様、猫丸先輩が日常の謎に対して仮説程度の推理を披露する構成です。やはり推理には多少の物足りなさがありますが、一方で、謎を提起する才能を強く感じる内容でした。毎朝ベランダに置かれていくペットボトルや遠くから近づいてくる電話の着信音など、謎としての魅力に心引かれる訳です。故に推理に対しての期待値も高まってしまうという(苦笑)

    これ以後は短編集やアンソロジーにフラフラ登場する猫丸先輩を追っかけることになるようです。出来ればまた殺人事件に挑む猫丸先輩が見たいところ。

  • 白黒はっきりつけず、ただ推論空論を並べ立てる。
    真相解明の直前でフェードアウトして、あとは読者の解釈にまかせる。
    それがこの短編シリーズの持ち味と分かっていても……うーん、なんだかすっきりしないなあ。

  • 日曜の夜は出たくない の時と同一人物とは思えないくらい私の中でちびキャラ化されていく猫丸先輩・・・

  • 身近にこんな先輩がいたら、楽しいような、鬱陶しいような・・・。

  • 夜の猫丸が良かった。実際にあったら、すごく怖い。

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著者プロフィール

1962年静岡県生まれ。日本大学藝術学部演劇学科卒業。1994年、『日曜の夜は出たくない』で倉知淳として小説家デビュー。1997年、『星降り山荘の殺人』で第50回日本推理作家協会賞(長編部門)候補。2001年、『壷中の天国』で第1回本格ミステリ大賞(小説部門)受賞。2002年、「桜の森の七分咲きの下」で第55回日本推理作家協会賞(短編部門)候補。

「2013年 『シュークリーム・パニック ―Wクリーム―』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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