李世民 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.28
  • (1)
  • (4)
  • (12)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 52
レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (664ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062761499

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 唐朝第二代太宗の隋末の動乱から統一即位までの物語でした

  • 唐の太祖、李世民を主人公にした中国歴史小説。660Pと大ぶりな割に登場人物と物語が大きすぎて薄っぺらいイメージになってしまってるのが残念だなぁ。

    小さい章立てで戦や歴史上の事件を次々と描いていく手法は「ここんとこの話もうちょっと掘り下げて読んでみたい」と思う事仕切り、一人一人の登場人物達もそれぞれ実に魅力的で、もっとじっくり向き合いたいのに意外とあっさり舞台からいなくなったり、脇役になってしまったりするのが残念

    ただ、この手法を試行錯誤し研鑽した結果が「月に注ぐは清き酒」になっていくのだと分かっているので、デビュー作であるが故の荒削りさと認めてしまえる。

    主人公李世民は好人物すぎ。これじゃかえって個性が埋没してしまってると思う。兄貴や父親の方がキャラとしは立ってるよぉ。

  • 塚本先生と同じ題材で勝負してくるとは、なかなかの度胸です。
    この小前先生は塚本先生のような自由人と違い、丹念にエピソード
    を積み重ねる堅実派です。
    執筆当時の年齢が30前だったせいか、登場してくる人物の存在感と
    きたら、まるでペラペラの薄紙のようです。

    ですが中国語を読めないけれど、小説等で楽に「李世民」を
    読みたい、私のような人間には有難い作者です。

    大家になる感じは全くなさそうですが、これからもコンスタントに作品
    を出し続けながら、少しずつ成長してほしい人材です。

    若者を暖かい目で見守れる方か、塚本先生の濃い人物描写(笑)が
    苦手な人にオススメです。

  • 太宗が若干美化されていないでもない気がする一冊。

    だが、純粋な物語として読むと面白い。隋末に出てきた群雄たちの素顔が描かれていて、人間味あふれた描写に富む、読んでいて面白かった。

    個人的には、李密が死ぬシーンが覇気を帯びて死ぬシーンになっており、姑息な小悪党っていうイメージが覆った気がした。

    隋末の群雄割拠から唐初めまでのドラマを見たい方にはお勧めな一冊だと思います^^

  • 唐の2台皇帝 太宗 李世民の話。
    著者のデビュー作。有名だけど日本ではあまり歴史小説として登場しない李世民についての本だ。中国モノは登場人物の名前が覚えにくいが,本作品もその例に漏れない。読みにくい漢字名が多く,しかも振り仮名が余り無いため,ちょっとしんどい部分があった。所々に人物のきらりと光る一言や情景が記されているが,前後の脈絡から考えて,結構唐突感があった。これも,デビュー作ということで次作に期待してみよう。総じて歴史も追えて楽しい作品であった。1巻660ページと大作だが,たくさんの魅力的な武将や智将が登場するので,4巻程度楽しみたかった思いもある。また尉遅敬徳という武将が最後の方になって李世民の部下になるが,関羽と張飛を足して2で割ったような武将のようで,こちらについても,もう少し味方としての登場シーンが欲しかった。
    李世民でも劉邦でもそうだが,やはり帝王となる人には徳と言うものが必要のようだ。その表情や言葉,声色,匂い,希望や悩みなどすべてに共感がただよい,あたかもその人と一体となったような錯覚に陥らせるような人格の持ち主なのであろうか。決して,完全な人間ではなく,ふと見せる人間臭さに,一瞬にしてとりこにされてしまうようである。
    『将兵は無限のものではありません。武を鍛えるはそれを使わぬため。武を用いぬ政こそ真に志すものです』『漢の高祖も無学者でしたが張良や蕭何といった賢臣の言によく従っていました。対して,項羽は山を抜くほどの力を持っていましたが,自らを恃むことすこぶるあつく,范増を得ても用いる事ができませんでした。それが二人の差です。つまり天下を統一するには賢臣を得て,それを用いねばならぬです。』『正解を選ぶのではなく,選んだ方を正解にすればよい』『人は器量を超える地位を手に入れると,無意識のうちに保身にはしるのかもしれない。より高みを望んでも,今あるものを守ろうとして慎重になるのではなかろうか』

  • 9784062761499  661p 2008・10・14 3刷

  • カリスマ主人公が、最初からカリスマ。すこしは、それらしいカバーストーリーを織り込んで欲しかった。

  • 主人公だからしょうがないのですが、やはり李世民を素晴らしい人物に描きすぎている感がありますが、物語自体は抜群に面白いです。もう少し、李淵や李建成にも筆を割いてくれると、より面白くなったのではないでしょうか?

全9件中 1 - 9件を表示

著者プロフィール

1976年、島根県生まれ。東京大学大学院修了。専攻は中央アジア・イスラーム史。在学中より歴史コラムの発表をはじめる。(有)らいとすたっふに入社後、田中芳樹氏の勧めで小説の執筆にとりかかり、2005年6月『李世民』(講談社文庫)でデビュー。著書に『天下一統始皇帝の永遠』(講談社)、『朱元璋皇帝の貌(かお)』『覇帝フビライ世界支配の野望』『唐玄宗紀』『賢帝と逆臣と 康熙帝と三藩の乱』(いずれも講談社文庫)、『真田十勇士(1~3、外伝)』(小峰書店)、『広岡浅子明治日本を切り開いた女性実業家』(星海社新書)、『月に捧ぐは清き酒鴻池流事始』(文春文庫)、『残業税』『残業税マルザ殺人事件』(ともに光文社文庫)などがある。
公式ウェブサイト 
http://www.wrightstaff.co.jp/

「2017年 『賢帝と逆臣と 康熙帝と三藩の乱』 で使われていた紹介文から引用しています。」

李世民 (講談社文庫)のその他の作品

李世民 (講談社文庫) Kindle版 李世民 (講談社文庫) 小前亮

小前亮の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮城谷 昌光
酒見 賢一
有効な右矢印 無効な右矢印
ツイートする