妖怪アパートの幽雅な日常 1 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.84
  • (504)
  • (583)
  • (493)
  • (88)
  • (36)
本棚登録 : 4916
感想 : 580
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062761697

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 元々本好きだった自分が
    ガッツリ小説にハマるきっかけになった本。
    (特に、怪異系、ファンタジー)

    香月日輪さんの作品全てが好き。

  • 2021/08/31 読了

    読みやすい文体でスラスラと読み進められました。

    読んでいく中で主人公の稲葉夕士の感情や考え方の変化に読み手としても「確かに」と感じる部分が何度がありました。

    山本幸久さんの解説も面白かったので是非気になった方は読んでみてください。

  • 漫画を読んでいたのでさらさらっと読めました。

    大好きな日常に潜むファンタジーもの、シリーズもの。

    こんな風に世界が広がってく、変わってくのは戸惑うだろうけど、楽しいだろうな。
    妖怪やおばけにもし出逢ったら、自分ならどんな反応をするだろうか。

    実は隣の人が妖怪かもしれない。
    こんな"もしも"は、楽しいな。

  • 講談社ポプラか青い鳥文庫の話のようだった

  •  産経児童出版文化賞フジテレビ賞を受賞した作品。
     タイトルを見た限りはただの娯楽作品かと思っていたのだが、実際登場人物(妖怪?)は突拍子もなくぶっ飛んだ設定である。しかし、読み進めていくうちに「これは設定以上に深い内容だぞ」と思わず引き込まれてしまった。
     特に最後の部分は、人間関係が希薄になっている現代社会への警鐘とも言える内容。個性的なキャラクター達と過ごす時間は濃密であたたかい。これこそ幽雅?
     次作がどのような展開になっているのか、楽しみ。また、現代社会に一石を投じる内容になっているのかな。

  • 青い鳥文庫にも入っているようなので児童文学なのでしょうが、大人が読んでも面白かったです。

    中一の時に事故で両親を失った夕士は、親戚の家に引き取られたものの居場所はなく、寮のある高校に進学し、早く社会に出たいと思っていた。
    ところがせっかく合格した高校の寮は、入寮する前に火事で焼けてしまった。

    ひょんなことから格安アパートを紹介され、入居することになったが、そこは幽霊や妖怪がうろうろしている、”妖怪アパート”だった。

    とはいえ、人に害を与えるようなものはおらず、とてつもなくうまいご飯を作ってくれる霊、一日中どこかここかを掃除している霊、人に紛れて会社員をしている妖怪、幼い子供や犬の霊など。
    その中で夕士は、コミュニケ―ションの大切さ、安心感などを知る。

    今まで頑なに殻を作って寂しさから目を逸らしていた夕士が、妖怪たちの善意に慣れてきた時、事件が起こった。
    子どもを虐待死させた母親の霊が、自分の人生を台無しにした恨みを晴らしに、また子どもの霊の元にやってきた。
    親がいたいけな子どもを殺すほどに憎むこと。死んでもなお。
    人としての形を失いながら、恨みだけは忘れない。
    そんな母親の霊を見ながら、自分の両親を思い出す夕士。
    普通の家族だったけど、全身全霊で自分を受け入れてくれた両親。
    夕士は両親を喪って初めて泣いた。

    ”悲しいことは、悲しんでいいんだ。
     腹が立ったら、怒っていいんだ。
     それが、そうしたところでどうにもならなくても。
     そうすることによって、それは自分の世界の一部となって「生きる」んだ。その分だけ、確実に自分の世界は広がるんだ。”

    寮が再建して一度はアパートを退去した夕士だったが、上っ面だけの付き合いではなく、なりたい自分になるために深く考えたり、話をしたりするために、もう一度アパートに戻るところで今作は終わり。

    だけど、きっといつかクリのお母さんは成仏するんじゃないかと思う。
    死んでも残ったのは恨みだけ?
    何度も何度もクリに会いに出てくるのは、クリに会いたいからなんじゃないかな。
    そうであってほしいと強く願う。

    夕士は大丈夫。
    妖怪アパートの人たちがいるし、親友の長谷もついている。
    心配なのは、今のところクリの母親だ。

  • 子供の頃、狭い世界で息苦しく生きている時に読み、色々な言葉が心に刺さったことが忘れられません。今でも時々その言葉に救われています。大好きなシリーズです。

  • 心温まるお話だった(つω`*)夕士くん、すごく良い子!人は見かけによらないなと思いました( ^ω^ )

  • ★3.0
    妖怪やら幽霊やら、登場するのは普通ではないものたちばかり。が、高校生・夕士を通して、自分らしく居られる場所や心から信頼できる人たちについて、改めて考えさせてくれる。そして、ラノベ風な軽さがありながらも、クリとシロの関係や夕士と恵理子のあれこれ等、シリアスで感慨深いエピソードがあったりも。特に前者は、クリの境遇が本当に不憫で、妖怪アパートで庇護されていることに、ただただ安堵した。それはそうと、夕士のためにバイクで駆け付けたり、週に一度は夕士に手紙を送ったり、長谷がマメすぎて思わず笑ってしまった。

  • 怒涛の展開!手に汗握る妖怪大戦争!
    …みたいな話ではないのですが、優しい妖怪と怖い怨霊、優しい人間と弱い人間みたいにいろいろ混ざった世界が、なんてことない生活として描かれています。

    実は隣に妖怪がいるかも?って思うとちょっと楽しくなる(*'ω'*)

    多分読んだ人みんな思うと思うんだけど、ルリちゃんのご飯食べてみたい〜!!!

全580件中 71 - 80件を表示

著者プロフィール

和歌山県生まれ。本シリーズの第1作目で産経児童出版文化賞フジテレビ賞受賞。「ファンム・アレース」シリーズ(講談社)「大江戸妖怪かわら版」シリーズ(理論社)など、YA(ヤングアダルト)小説の作家。

「2023年 『妖怪アパートの幽雅な日常(26)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

香月日輪の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
米澤 穂信
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×