小説 金融庁 (講談社文庫)

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著者 : 江上剛
  • 講談社 (2008年11月14日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062761963

小説 金融庁 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • UFJ銀行を舞台に行われた金融庁検査を中心に描く小説。すべてフィクション仕立てではあるが、時の竹中平蔵大臣の覚悟、金融庁検査官の気迫、組織を守ろうとする銀行員の狂気が見られる作品。
    正しいことをしようとしても、腐る組織は腐ってしまうのだ。そしてそれは多くの犠牲者を出す。それを思うと暗澹たる気持になる。
    少しずつ年をとって上が見えてくると、自分の身の処し方も高度にならなければならないのだが、いかにして世の中のため顧客のため組織のために決断が下せるのかと思うとまだまだ自分は甘すぎる。そんな人間では何も守れないなと痛感させられたような作品。読み応えは、かなりあり。

  • 「銀行が嫌いだから、金融庁に入った」という松嶋哲夫。
    真面目で公正、最も信頼される金融庁検査官だ。
    ある日、大合併による綻びが噂される大東五輪銀での、行不良債権の隠蔽と銀行内での派閥争いをにおわせる内容の怪文書が届く。
    哲夫に下された、そのメガバンクへの捜査命令。
    しかし、そこには、父親がわりとなり面倒を見てきた弟が勤めていて―
    金融庁対銀行。企業統治の心はどちらに。

    今読むとちょっと古いかな-近頃はあまりこういう話題がニュースにもないので、丁度な時期に読んでたらもっと臨場感あってハラハラドキドキしたかも。
    そして専門用語が難しかった-
    裏表紙のあらすじだと、兄弟対決!攻防戦でお互い嫌いあってぶつかるのかと思ってた。ら…お互いの立場を理解尊重しあって最善と思われる道を目指す同志みたいな仲でしたわ-ギスギスしてなくてホッとしました。
    頭取は退き際が良かったと。
    検査中は盲目的だったのでどんな末期かと思ったけど、最後にはわかってくれたのが。
    どうせなら新人検査官の初仕事も読みたかったな-

  • 金融庁の検査局のお仕事が描かれてました。検査官がかっこいいかんじ。

  • ○主人公:兄の哲夫。東北財務局出身の主任検査官。

    ○弟の直哉。三和銀行に入行。広報部次長。

    ○ストーリーは、UFJ銀行の統合の問題。
    http://ja.wikipedia.org/wiki/UFJ銀行

    ○ダイエーの件は、経産省がウザい。

  • 26.8.9
    池井戸作品では、悪役である金融庁。この作品では逆の立場。

  • 241
    まあまあ面白かったと思う。
    同著者、読了3作目。

  • 2013/12読了。
    面白かった。半沢直樹がなかったら読もうとは思っていないジャンルだ。

  • UFJ銀行の末期(2004年,2005年)をモデルに書かれた作品。大東五輪銀行は再建中の大手スーパーのエコー(モデルはダイエー)に対しメインバンクにも関わらず他行よりも少ない引当金しかあてていない。行内は合併後の派閥争いに明け暮れている。その大東五輪銀行に検査に入った松嶋哲夫と、銀行で働く弟の直哉を主人公にしている。
    平易に書かれているので一気に読みきることができる。派閥争いなど、銀行文化に触れたことがある者から見ても、真実味がある。

  • 方や金融庁の査察部、方や民間銀行のエリートと立場を違えた兄弟それぞれの目線から綴られるUFJ銀行が崩壊していくまでの様子。もちろん小説なのでだいぶ脚色はあると思うのだけど、きっと似たようなことが当時の銀行内でも起こっていたのだろうなぁと推測するのはあまりにも簡単。一気に勢い良く読むことが出来ました。

  • バブル崩壊後の金融庁対銀行の構図を、検査官とエリート行員という兄弟のフィルターを通すことで見事に描き出している。

    江上氏の経済小説は専門知識に裏打ちされたリアリティがあり、特に銀行の内幕はノンフィクションではないかと思わせるほどの取材力と筆力です。

    検査官は志高き君子、銀行幹部は私利私欲の強欲者、そんなステレオタイプな描かれ方がされているので、対立関係は深みに欠ける点は否めませんが、兄弟の苦悩がそれを補う形で物語が展開されています。

    「バブル」の盛衰を招いた金融庁と銀行がどういうものだったのか、それを知ることができる本だと思います。

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