凍りのくじら (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
4.02
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本棚登録 : 13453
レビュー : 1607
  • Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062762007

作品紹介・あらすじ

藤子・F・不二雄を「先生」と呼び、その作品を愛する父が失踪して5年。高校生の理帆子は、夏の図書館で「写真を撮らせてほしい」と言う一人の青年に出会う。戸惑いつつも、他とは違う内面を見せていく理帆子。そして同じ頃に始まった不思議な警告。皆が愛する素敵な"道具"が私たちを照らすとき-。

感想・レビュー・書評

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  • ボロ泣きした。Sukoshi • Fuzai な子が、最後にこんなに感情豊かな素敵な子になるとは思わなかった。文章が只々美しかった。

  • 辻村さんの小説を初めて読んだけど、少しSFすぎた

  • - 引越で通勤が長くなったのがきっかけで電車で文庫本を読むようになった。といってもこの本は前から家の本棚にたまたまあったやつで、せっかくだから読んでみることに。
    - お母さんとの別れのシーンは電車の中で泣きそうになって危なかった。昔言い合って母を泣かす描写とかがあるからこそ、今の病気による弱々しさが際立つ。若いからこそ一番言われて嫌なことを言ってしまう、言えてしまう。ああいうのってずっと覚えてるんだろうな、お互いに。
    - 斜に構えた理帆子が、値踏みしながら別所と会話を始めるシーンで、一つ一つの返答が「悪くない」とクリアして会話が進んでいくのが読んでいて心地よかった。流石にお前ら達観しすぎだろというのはありつつも。
    - 若尾の狂気っぷり、クズっぷりの描写がうますぎて、こいつ絶対ヤバイ怖いと、もう電話取らないでくれと、読みながら理帆子に苛立ったくらい。
    - 結局別所と買ったネックレスはお母さんへのプレゼントだったのかな。自分のお母さんへのプレゼントをお父さんと探しに行って選んであげるとか。なんだよ幸せじゃねーか。

  • 正直にいうと、ツナグとかメジャースプーンのが好みだった。
    一番合わなかったのは、若尾の存在。途中まではむしろ結構好きだったんだけど、ああいう動機でああいうことしちゃうのって、なんかリアリティないな、って感じがしちゃう。アクションものみたいな巨悪だったら、却って現実から離れてるから楽しめるんだけど、今回みたいなケースだと、現実と近い分「そんなことある?」ってなっちゃう。小説って媒体もあるかも知れないけど。
    あとは、今回は不思議系の話じゃないんだねーとか思ってたら最後あきら親父だし…。まあ、SukoshiFushigiを全面に押し出してること考えたら、わかんなくはないし、伏線もあったっちゃあったんだけど、ちょっと唐突な気がする。あきらのキャラが結構好きだったから、その正体にちょっと納得いかないっていう個人的な思い入れもあると思うんだけど。
    とはいえ、お母さんが亡くなった後のシーンはちょっと涙出たし、ずっと読み続けてしまうくらいには、面白かったんだけどね。なんだかんだ、楽しくよんだ。

  • 2〜19.11.18-269

  • 辻村さんらしい作品ですねぇ~

    知り合いから「泣ける本」としてお借りしましたが・・・

    私には涙腺の場所が違うみたいです・・

    ドラえもんの道具と物語をかけたストーリー、元恋人「若尾」の自己中心的、ストーカーなる執拗ぶりにはゾットしましたね~

    こんな人どこでもドアで遠くへ行っちゃえばいいのにね。。

    あなたの「FS」の言葉は何ですか?

    「少し ●●●」

  • ちょっと落ち込み気味の時に暗い本を読むのは危険、と、かつて「ノルウェイの森」で学んだはずなのに、内容を知らなかったとはいえまたやってしまいました。いや、「ドラえもん」の牧歌的な雰囲気から油断してたのですよね。恐るべし猫型ロボット。

    どんよりというか、眉をひそめながら読み進めていたのは、多分理帆子のキャラに同情しづらかったせいかと思う(それさえも多分作者の狙いなのでしょう)のですが、フラストレーションをためた分、トップギアが入った終盤の展開にはぐいぐい呑み込まれました。ハラハラドキドキ、でもプロローグの雰囲気からして悲劇的結末にはならない。未来を約束された中でのキリキリ感。やがて収まるべき所に話は落ち着き、そして、え、ええええー!?

    このどんでん返しは完全に不意打ちでした、こういうカラーの話だとそもそも思ってなかった。作品の事前情報も無く、作者のカラーもまだ良く分かってない(辻村さん3冊目です)ゆえの醍醐味ですが、いやはや鮮やかに討ち取られました。ただただ脱帽です。いやこれ凄い…。

    なんだか想定外の感動に包まれてしまいましたが、それにしても、名作には名レビューが山ほど書かれるんだなと、ブクログ開いて感心しています。

  • 主人公はホントに嫌な奴なのになんであんなにたくさんの人に慕われ愛されるのだろうか。
    私の周りにいるボスも人気者なのだろういつも人に囲まれている。それが不思議だ。
    なにか人として魅力があるのだろう。
    でも私は影で人を見下している人間が本当に嫌いだ。

    元彼は主人公以上に嫌でダメな人間だけど、
    そんな奴でも言ってはいけない言葉がある。
    言葉は凶器になる。
    一言一言に責任をもって発しないと
    簡単に人の心を傷つけたり殺すことも出来る。
    結局主人公は加害者だ。

    だけど、ただメールや電話を無視すれば解決したのか。
    ストーカーというのはそんな簡単なものじゃないんだろうな。
    でもあんなに心では見下したりするくせに、あんな脈がある態度したら人は勘違いしてしまうよ。

  • はじめての辻村作品。
    ドラえもん月面探査機の映画を子どもと一緒に観に行き、その脚本を担当されていたと知り手に取りました。
    藤子不二雄作品は私も子どもの頃に大好きだったのですが、こういった哲学的・思想的な受け止め方があるのだと感心しました。
    本作品自体は、序盤は少々読み進めるのに時間がかかりましたが、クライマックスの150ページは一気に読み終えました。おかげで昨晩は寝不足です(笑)
    人間観察が上手で、ひとつひとつの言葉選びがとても丁寧な方だなと思いました。その言葉を味わいながら読んだので時間がかかった部分もあるかなと思います。

  • 少し・不思議
    少し・怖い
    少し・面白い
    少し・ドラえもん
    少し・ドキドキ
    少し・イライラ
    少し・悲しい

    生きてて良かった。
    お父さん助けてくれた。
    最初はちょっと入れなくて、まったりした感じだったけど、本当にゆっくり、最後に向かって増していった。

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著者プロフィール

辻村深月(つじむら みづき)
1980年山梨県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。2011年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、2012年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、2017年『かがみの孤城』で「ダ・ヴィンチ ブックオブザイヤー」1位、王様のブランチBOOK大賞、啓文堂書店文芸書大賞などをそれぞれ受賞。本屋大賞ノミネート作も数多く、2018年に『かがみの孤城』で第6回ブクログ大賞、第15回本屋大賞などを受賞し、2019年6月からコミック化される。他の代表作に『子どもたちは夜と遊ぶ』『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』『名前探しの放課後』『ハケンアニメ!』『朝が来る』など。新作の度に期待を大きく上回る作品を刊行し続け、幅広い読者からの熱い支持を得ている。2020年、河瀬直美監督により『朝が来る』が映画化される。

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