白洲次郎 占領を背負った男 上 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 816
レビュー : 83
  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062762199

作品紹介・あらすじ

日本でいちばん格好いいといわれている男・白洲次郎。明治三五年に兵庫県で生まれ、英国へ留学。戦後、吉田茂の側近として日本国憲法制定の現場に立会い大きく関与した。しかし、彼は表舞台には立たずに、在野精神というダンディズムを貫き通すのであった。初めて知る方にもお勧めの白州次郎評伝決定版。

感想・レビュー・書評

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  • 彼のことを記した書物はずいぶん沢山あるけれど、これは順を追って、その時、その時の政治状況なども比較的丁寧に説明してあって分かりやすい。白洲次郎という人の、そもそもの家柄や周囲の人々の生い立ちに至るまで丁寧に記されている。
    上下巻のうち上巻にあたるこちらは、1902年に彼が誕生してから、敗戦しGHQと憲法についてすったもんだのやりとりをするところまでが取り上げられている。白洲次郎という人物の数々のエピソードもさることながら、現在進行形で問題になっている政治のさまざまなことの事情が改めて理解できて面白い。
    別に文部省のせいにするつもりはないが、普通に公立の学校の義務教育で歴史の授業を受けていると、小、中、高校といつも原始人からスタートして、江戸時代か、せいぜい明治にかかったあたりで卒業してしまうのだ。私が社会科の嫌いな生徒だったせいもあるけれど、近代史は未だに特に苦手で、疎い。でも、こういう歴史を知らずに選挙権を持っているというのは本当は大問題だと改めて痛感。選挙に行かない無関心さは勿論けしからんと思うけれど、これまでの日本の生い立ちや経緯を知らずに闇雲に投票する人が増えても、それはそれで、その場だけクチの巧いスタンドプレーに騙される人が増えるような気がして恐ろしい。
    ・・・もしや、近代史を学校で教えないのは、ワザとだったりして。

  • 戦後の日本を支えた人物、白洲次郎。
    戦後の日本を彼の生まれと軌跡を絡めて、物語のように見れる。

    特に、GHQとの闘争には文面からだけでも凄まじ闘気と、無念の想いを感じる。
    日本の先人達が、後世の私達にとっても、出来るだけ良い形で、日本有史以来初めての敗戦国となり、他国の占領下となる日本を、残そうとしたことが、この軌跡を通じて感じることができる。

    マッカーサーを筆頭としたGHQ側の首脳陣に対し、白洲次郎を筆頭に善戦してくれたことがよく分かる。


  • 只々 感服するのみ

    生まれが違うと言ってしまえばそれまでかもしれないが、
    ここまで突き抜けてくれると、憧れになる。

    自分は無理だけど、孫ぐらいにまでには こうなって欲しい。

  • 次郎さんかっこよすぎです。

  • ホレる!!
    学生時代をイギリスのケンブリッジで学び、プリンシプル(原則)、ノブレス・オブリージュ(高貴さは(義務を)強制する)を尊んだ。
    戦後、吉田茂の側近としてGHQと対等に渡り合い、経済的な復興にも大きな影響力を発揮した。情勢を読むカンの鋭さ、頭でっかちではなく、実行力も伴う。
    「あいつはいざというとき役に立つ男だ」吉田茂にそう言わしめた男。

    時代、時代の変革期には、こういう人物が出てきて何とかしちゃうのかもしれない。
    坂本龍馬・勝海舟…。
    現代にもこんな人が出てこなものだろうか。

    家族の中では子煩悩のお茶目な人でもあったよう。
    ますますホレる!!

  • 白州次郎の評伝本。

    恥ずかしながら、私は、NHKのドラマスペシャルをたまたま観るまで、「白州次郎」も「白州正子」もまったく知らなかった。そこで初めて、白州次郎という人物を知り、興味を持ったというか惹かれた。で、本書を読んでみた。

    テレビドラマは一部しか観なかったのだが、ドラマ以上にドラマティックな人生に圧倒された。かっこ良過ぎ。GHQを相手にした交渉は、無理難題を押し付けてくる顧客を相手にしているビジネスマンに相通ずるところがあり、スカッとさせてくれる。戦後の日本の復興を中心となって支えながら裏方に徹したというところが、その魅力をさらに際立たせている。白州次郎のかっこよさは、枚挙にいとまがない。

    一方で、戦後の日本復興の歴史、舞台裏を知るという意味でも本ストーリーは興味深い。特に、日本国憲法制定のくだりは、すべての日本人が知っておくべきだと思った。

  • 「<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062762609/ichiromarin09-22/ref=nosim" target="_blank">白洲次郎 占領を背負った男 下</a>」の<a href="http://mediamarker.net/u/ichiro/edit1000801" target="_blank">感想<a>を参照してください。

  • 米占領軍と戦った男の生き様は、とても痛快でありつつ、大きな孤独と哀しみを感じる。
    真実は、見る人によって評価が異なるのは当然なので、これがすべてではないだろうが、ある一面を表しているのだろう。
    日本人としては、必読の書ではないかと思う。


    稀代の目利き
    育ちのいい生粋の野蛮人
    ケンブリッジ大学クレア・カレッジ
    近衛文麿と吉田茂
    終戦連絡中央事務局
    憤死
    “真珠の首飾り”―憲法改正極秘プロジェクト
    ジープウェイ・レター
    「今に見ていろ」ト云フ気持抑ヘ切レス
    海賊と儒学者と実業家のDNA

  • 以前NHKドラマスペシャル「白洲次郎」を観たのが購入動機。その時は、ただ格好良さに惹かれたが、下山事件や『日本の黒い霧』を読了後に読むと、本書で語られる白洲次郎が果たしたGHQとの攻防は光と影の光の部分だ。GHQや吉田茂を含めた高官と関わっていたと言うことは、人知れない闇の部分にも関わっていたことを想像させる。それを差し引いても彼の生き様に感銘を覚える自分がいる。

  • 白洲次郎に興味を持ち、本を買ったが、読むタイミングを逸してようやく読み始める。淡々と事実が語られてる感じ。途中何度か集中が切れたが、若かりし頃の逸話が楽しかった。下巻に期待したい。

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著者プロフィール

昭和35年12月24日愛知県名古屋市生まれ、東京大学法学部卒業後、富士銀行入行。資産証券化の専門家としてみずほ証券財務開発部長等を歴任。平成20年6月末でみずほ証券退職。本格的に作家活動に入る。著書に『白洲次郎 占領を背負った男』(第14回山本七平賞受賞・累計47万部)、『福沢諭吉 国を支えて国を頼らず』、『吉田茂 ポピュリズムに背を向けて』(以上講談社) 、『陰徳を積む 銀行王・安田善次郎伝』(新潮社)、『西郷隆盛 命もいらず 名もいらず』(WAC)、『松下幸之助 経営の神様とよばれた男』(PHP研究所)などがある。

「2017年 『佐治敬三と開高健 最強のふたり〈下〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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