白洲次郎 占領を背負った男 上 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 773
レビュー : 76
  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062762199

作品紹介・あらすじ

日本でいちばん格好いいといわれている男・白洲次郎。明治三五年に兵庫県で生まれ、英国へ留学。戦後、吉田茂の側近として日本国憲法制定の現場に立会い大きく関与した。しかし、彼は表舞台には立たずに、在野精神というダンディズムを貫き通すのであった。初めて知る方にもお勧めの白州次郎評伝決定版。

感想・レビュー・書評

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  • 彼のことを記した書物はずいぶん沢山あるけれど、これは順を追って、その時、その時の政治状況なども比較的丁寧に説明してあって分かりやすい。白洲次郎という人の、そもそもの家柄や周囲の人々の生い立ちに至るまで丁寧に記されている。
    上下巻のうち上巻にあたるこちらは、1902年に彼が誕生してから、敗戦しGHQと憲法についてすったもんだのやりとりをするところまでが取り上げられている。白洲次郎という人物の数々のエピソードもさることながら、現在進行形で問題になっている政治のさまざまなことの事情が改めて理解できて面白い。
    別に文部省のせいにするつもりはないが、普通に公立の学校の義務教育で歴史の授業を受けていると、小、中、高校といつも原始人からスタートして、江戸時代か、せいぜい明治にかかったあたりで卒業してしまうのだ。私が社会科の嫌いな生徒だったせいもあるけれど、近代史は未だに特に苦手で、疎い。でも、こういう歴史を知らずに選挙権を持っているというのは本当は大問題だと改めて痛感。選挙に行かない無関心さは勿論けしからんと思うけれど、これまでの日本の生い立ちや経緯を知らずに闇雲に投票する人が増えても、それはそれで、その場だけクチの巧いスタンドプレーに騙される人が増えるような気がして恐ろしい。
    ・・・もしや、近代史を学校で教えないのは、ワザとだったりして。

  • 只々 感服するのみ

    生まれが違うと言ってしまえばそれまでかもしれないが、
    ここまで突き抜けてくれると、憧れになる。

    自分は無理だけど、孫ぐらいにまでには こうなって欲しい。

  • 次郎さんかっこよすぎです。

  • 以前NHKドラマスペシャル「白洲次郎」を観たのが購入動機。その時は、ただ格好良さに惹かれたが、下山事件や『日本の黒い霧』を読了後に読むと、本書で語られる白洲次郎が果たしたGHQとの攻防は光と影の光の部分だ。GHQや吉田茂を含めた高官と関わっていたと言うことは、人知れない闇の部分にも関わっていたことを想像させる。それを差し引いても彼の生き様に感銘を覚える自分がいる。

  • 白洲次郎に興味を持ち、本を買ったが、読むタイミングを逸してようやく読み始める。淡々と事実が語られてる感じ。途中何度か集中が切れたが、若かりし頃の逸話が楽しかった。下巻に期待したい。

  • 坂本龍馬と通ずるものがあると思った。破天荒だけれど、視線は常に日本の将来にあり、それに向けて行動できる点が。

  • 初読

    あー、言わずと知れた白洲次郎、
    柔らかい部分は結構見聞きしてたけど、剛の部分をちゃんと
    読むのは初めてかも。

    「押し付けられた憲法」とは聞くものの、
    細かい部分を知らず、これを読んでへえー!となった。
    素人の集まりのドタバタ感に、それ本当!?と驚いてしまう。

    憲法制定のちょうど30年後に生まれた私は、
    正直、この本に描かれてる当時の悔しさにはピンとこず、
    全文(というのものの位置付けもこの本の全文に対する位置付けを読むまで、疑問に感じた事すらなかった)の
    恒久の平和を念願し〜も、やはり名文だと感じてしまうのだ。
    白洲自身も、戦争の放棄の条項は圧巻だと後述していた描写もあるが。

    近衛文麿の自殺、ホイットニーのアトミック発言が
    衝撃的。

    物語性の強い部分はエンターテイメイト的に楽しい。
    ド金持ちはやっぱり面白いよw

  • 新書文庫

  • 白洲次郎本人だけでなく、彼を取り巻く周囲の人物もイキイキと描いた良本。日本国憲法にはやや批判的に描かれているが、どんな過程で敗戦から立ち直ったかを知ることが出来る。後編楽しみである。

  • 白洲次郎の生い立ちや人柄に触れながら、次第に政治の世界とつながりを持ち、終戦連絡中央事務局参与として政府とGHQ間の折衝に関わっていく経緯が描かれている。
    敗戦国としてどのような交渉のもとで今の憲法が作られたのか、どう独立を目指すのか、歴史の授業がこうであればいいのに、と思わされる内容。吉田茂や近衛文麿などそれぞれの人物のキャラクターも描かれており、非常に臨場感があって引き込まれる文章。「占領下での米国との交渉」という、ともすると堅くなりがちな内容だがすんなりと入ってくる。
    同時期の話には同作者の『吉田茂 ポピュリズムに背を向けて(上)(下)』もあるが、吉田茂は公人なのでどうしても教科書的な話が多くなり、こちらのほうが面白い。

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著者プロフィール

昭和35年12月24日愛知県名古屋市生まれ、東京大学法学部卒業後、富士銀行入行。資産証券化の専門家としてみずほ証券財務開発部長等を歴任。平成20年6月末でみずほ証券退職。本格的に作家活動に入る。著書に『白洲次郎 占領を背負った男』(第14回山本七平賞受賞・累計47万部)、『福沢諭吉 国を支えて国を頼らず』、『吉田茂 ポピュリズムに背を向けて』(以上講談社) 、『陰徳を積む 銀行王・安田善次郎伝』(新潮社)、『西郷隆盛 命もいらず 名もいらず』(WAC)、『松下幸之助 経営の神様とよばれた男』(PHP研究所)などがある。

「2017年 『佐治敬三と開高健 最強のふたり〈下〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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