逃げ出した死体<伊集院大介と少年探偵> (講談社文庫)

著者 :
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062762748

感想・レビュー・書評

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  • じりじりする(笑)
    伊集院シリーズなんだけど、伊集院はほとんど出てこない。
    文庫版のあとがきに、栗本薫の闘病生活が少しかいてあって、ああ死んじゃったんだよな…とちょっと切なくなった。

  • 絃の聖域を読んだ直後に今作を手に取るなんて、可哀想な私…。だって、書店にはなかなかシリーズそろってないんだもの…( ; ; )

    恐らくシリーズ物の中でも異色作だと思われる、「探偵不在もの」です。最後の最後で名探偵が図ったようなタイミングで現れて、「さて」と来ます。

    今作はそんな探偵の大ファンである少年の視点でストーリーは展開していくんですが、どうもこの子、モノローグで同じような内容を繰り返す箇所が多いんですね。本人にとっては大変な問題に直面しているのは分かるんですが、非情な読者は「心理描写長ったらしいなあ」と少々辟易させられました(酷)。この部分をスマートにしただけでページ数一割は減るんじゃなかろうか。

    中2って嘘だろ⁈という機転と行動力を見せてくれますが、殺人事件の捜査をしているのに、少年の一日の冒険譚を読んでいるようなジュブナイルノベルの雰囲気もあります。が、実の母親を殺人犯と疑うところなんかは教育上宜しくないですかね。

    はい、頑張ったね、少年。と締めに入ろうとする読者を置いて、なかなか豪胆なトリックもしっかり解説する名探偵に、脱帽。



    名探偵・伊集院大介に憧れる少年がいつものように学校から家に帰ってきた時、玄関には死体が転がっていた。ところが5分後、警察と共に戻ると死体は消えていた。母親も帰ってこず、その上帰りを持っていた少年も何者かに襲われて、命辛々脱出する。
    僕を殺そうとしたのはーーお母さん?
    少年の危機に、対に伊集院大介が立ち上がる!

  • 伊集院大介の助手の通称アトムくんこと、滝田稔が前半に現れる。
    主人公は伊集院大介を尊敬する14歳の少年。

    どの3人も、栗本薫のあこがれ、または栗本薫そのものだろうと思われる。内省的で、自分が考えることを記録できる人。

    三重構造とは別に、事件は展開する。
    最期は幸せ終わり。

  • 久しぶりの伊集院大介さんシリーズなのデスが、当の伊集院さんは、ぶっちゃけチョイ役デス(笑。
    母子家庭の息子ちゃん(14)が主人公。
    途中で「よく気づいたわねそうよそうよ母親だって人間なのよそうなのよ」 と鼻の穴をおっぴろげたことは内緒デス。
    多少語りがうっとうしいきらいはあるけど、デキた子どもの主人公。
    彼より、ウチの子くらいバカなほうが可愛いや(笑。

  • 元気君、がんばった!

    文庫版あとがきが切ないなあ、やっぱり。

  • 少年の語りがウザい。(^^;

  • 所在:自宅マンション

    14歳の秋本元気が家に帰ってきた時、玄関に見ず知らずの死体が転がっていた。ところが5分後、警察を伴って家に戻ってみると死体は消えていた。翌朝になっても母親は帰ってこない。当惑し、一人母親の帰りを待つ元気は何者かに襲われる。伊集院に憧れる少年がたどり着いた結末とは・・・・・・。シリーズ第16弾。

    何となく読んでいて、アトムくんが初登場した『仮面舞踏会』を思い出してしまいました(〃・ω・)ゞ
    あとがきで栗本さんが、今回の主人公にあたる元気くんについて、この子には「また出てほしいな」なんて思ったりもしていたんですけどね、って書いてらしたのですが、もうそれは実現しないんだなー、と思ったら何となく寂寥感というか、そういうのがこみ上げてきました。
    伊集院さんのシリーズももう新刊が出ないのかと思うと、とても残念でなりません。

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著者プロフィール

東京都生まれ。早大卒。江戸川乱歩賞、吉川英治文学新人賞受賞。中島梓の筆名で群像新人賞受賞。『魔界水滸伝』『グイン・サーガ』等著書多数。ミュージカルの脚本・演出等、各方面でも活躍。

「2019年 『キャバレー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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