クリスマス・テロル invisible×inventor (講談社文庫)

  • 講談社 (2009年3月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (274ページ) / ISBN・EAN: 9784062763011

みんなの感想まとめ

テーマは、作家のリアルと純文学が交錯する中で展開される物語であり、特にラストの解説が作品全体の理解に深く関わっています。読者は、冬子の物語を通じて、作者の主張や意図が巧みに織り込まれた舞台や小道具に気...

感想・レビュー・書評

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  • 少女冬子が密航する場面からスタートするので、このさきテロリストが出てくるハードボイルドかと思ったりもしたが、どうも作者が半分ふざけて書いたような作品で、サスペンスという分類になるの?作品の一部に当たるのか、最後の解説のところがよくわからんというか単純に面白くないので読み飛ばした。

  • うーん、あの頃はこうだったんだな、的な感想しか抱けない自分が不甲斐なくもありますが。。

    時は流れて、変わらないものなど何もなく、人もまた変わるのだ、今これを読んだ作者や私含めた同年代の方はその手の無常感を感ずる人も多いのではないでしょうか。

  • 作者の解説が凄い...。
    読んでも内容が入ってこなかった。

  • 「おならしますよ」と事前に宣告したからといって、おならの匂いがしなくなるわけではない。下品な話だがそんな言葉が頭に浮かんだ。いや、意味は自分でもよく分かっていないのだが。

  • ラストに驚いた作品。冬子の物語の舞台や小道具に作者の主張が詰まっていてやや不自然に感じるラストも、思い返せば伏線だからだったと思えるようになった。よくも悪くも衝撃的な作品。

  • 『無視。無関心。僕が何よりも恐れているのはその二つだ。

    僕の作品など存在していないかのような態度で書評を書き連ねる批評家、僕の作品など存在していないかのような態度で読了リストを重ねる書評サイトの管理人、僕の作品など存在していないかのような態度が露骨に示されている地方の書籍コーナー。

    僕は雑誌を開くたびに、ネットをつなぐたび、本屋に入るたび、深い悲しみに襲われる。そして思い知らされるのだ。僕と『あなた』との距離を。』

    鏡家サーガを愛する人しか分からない作品。サーガを読んでいないとピンとこない、とんでもない作品。面白いんだけどね。

  • 青臭さを文圧で叩きつけるような小説、というかテロル。

    終章、解説と読み終えて奥付を見たら初版。昔ブックオフで買ったという記憶も相まって少し悲しくなったが、それは私のせいなのだった。文庫も今は実際もっと重版掛かってるでしょうたぶん。がんばってくださいという気持ちにはなった。読者として私はあらゆる作品を責任を持って読もうという気持ちにもなった。

  • 読む前にレビューを読んで気になった一冊。
    読んでいくうちに、「ん?」って違和感。
    段々壊れていく感じが面白い、とは受け取れなかった、ただただ残念な作品だった。

  • 《まさに、「作家生命」をかけた1冊‼︎》

    どの登場人物もぶっ飛んでることで有名の、ご存知「鏡家サーガ」。
    しかし、よく考えてみたら、1番ぶっ飛んでんのはユヤタンなんだよなぁ。
    でも、こんな小説にも一定の読者はいて、自分もその一人でよかっ、、、、た?

  • 【193】
    2016.3.6
    久しぶりに再読。

    改めて読んでも最低で最高の小説だと思う。
    キャッチコピーの「佐藤友哉の問題作。あるいは傑作。」はぴったり。

    夢を持つこと、夢を実現することは途方もなく幸せなことだと当時の私は思ってた。
    でもこの作品を読んで、「夢が叶ってからの人生」について初めて考えた。

    トゲトゲしい作品であるが、本当に大好きだ。
    そして、改めて読むと解説もとても良かった。

  • 普通を嫌う少女と普通を嫌われる青年。
    観る者と観られる者。
    密室から消え失せた青年の物語は講談社ノベルスから飛び出した佐藤友哉の物語。
    自意識過剰な黒歴史。

  • 重版童貞って言葉を世に出しただけでも価値がある。

  •  鏡家の人出てこないけど鏡家サーガで、誰がなんと言おうと終章を先に読んではいけない。

  • つまらない。
    問題作とかあとがきのことで議論が巻き起こったのかは知らないけど、
    文学家ぶってるだけの文章と内容だった。
    バカな読者には伝わらないと。。

  • 「1000の小説~」でくどいくらいに書いた小説愛の片鱗が見れます。ミステリー自体はどっかで見たような内容ですが(ジョジョ?)、突然作者の意見が入ってくる面白い構成となっており、エンタメ小説→純文学への流れがよく見えます。
    このころの佐藤友哉がまた読みたい。

  • 確かにこれは問題作だ。作者の内面でまくり愚痴りまくり。
    しかし、それ故に単なる小説以上に伝わってきたものもある。
    この物語の登場人物達は(作者も含めて)皆思い通りにいかない現状に、嘆き、悲しみ、はては諦めてしまっている。
    現実の世界は厳しい。そして小説だって同じだということを教えてくれる大切な作品。
    あえて普段小説を読まない人に読んでみて欲しいと思う。

  • 再読。本の骨子になっているメタな部分やあとがきについては割愛。こういう形の作者からのメッセージとして、まあ無しだと思うし格好悪いと思うけども受け取った。こうせずにはいられなかったんだろうなあ…。出版業界の闇を垣間見た気がした。

    物語としては島の冷たい雰囲気が良い感じ。小林冬子のコケティッシュさ、相変わらず飄々とした祁答院姉弟とやっぱりキャラが良い。もっと活躍して欲しかったけども。

    ラストの漂着物、クリスマスの飾り付けが大量に砂浜に流れ着くくだりが絵的に寒々しくて綺麗で本当に良い。綺麗なんだ本当…。

  • 「一度関わってしまったものを、そう簡単に見なかったことになんてできない。それが大人だ」

    別に世の中の動きに無関心なわけではないが、冬子は今まで自分の近くにも遠くにも興味を抱かなかった。まともな視線を向けなかった。なあなあでも充分やって行けると信じて疑わなかったからだ。だがそれは、井の中の蛙を持ち出すまでもなく認識不足だ。なかなかどうして結構厳しいじゃないか。それが現在の冬子の世界に対する評価だ。しかしこれは評価とは呼べない。単なる感想だ。裏側の裏側の裏側まで探ろうとする探索者の精神とそれによる実績が、現段階の冬子にはない。

    失敗は失敗として死ぬまで存在しつづけるし、逃避は逃避として最期の瞬間までプライドを侵しつづける。残るものは後悔ただ一つ。それは進行形で破壊されるよりも数万倍は苦しい。このような、自分の後ろ向きな態度が原因で出現した災厄により派生した感情を背負い込まなくてはならない事態からは、冬子はとりあえずまぬがれた。だが、油断してはならない。世の中の理は、冬子とは無関係に回っているのだから。

    「君が抱えている問題は君自身の力で解決しないと意味がないからね。問題なのは問題自身ではなく問題の先にあるものだ」

    「意味ないことは、誰もしないよ。最初のころは島民総出でやってたんだけど、この調子だもの、みんなやめちゃった」

    「こう、気持ちだけは、同じような体験を繰り返したとしても、やっぱり、前と同じものは持てないから」

    情報を持たない人間。
    主張の見えない人間。
    記憶に残らない人間。

    「どこに暮らしても孤独な人間はいるものさ。グループの中にいても、家族の中にいても、誰からも見られない人間はいるのさ。そこを理解しなさい」

    「絶望……じゃないな、そう、失望だ。新しくて革新的で斬新なものを望んでいるようなことを云ってる癖に、結局手にするのは、ありふれた既存のものばかりの、しみったれた世界にね」
    「最低レベルの演説ですね」
    「馬鹿どもに通じるように、わざとやってるんだよ」

    圧倒的な孤独。
    圧倒的な不満。

    自分は一日目から一歩も進んでいないのだ。ならば救いもなければ収束もない。

  • 実は内容よりも解説が印象に強く残っている。
    こちらの作者さんの著書は初めて読んだが、あと何冊か読めば魅力がわかるのかも?
    受賞後、問題作とされたとか。

    最初は普通だったのに後から狂い始めるというか、色々なものが開いてくるというような内容。
    もし誰かにおすすめするのなら主人公と同じ受験生か、いや、本をよく読む高校生ぐらいで。

  • 解説:佐藤友哉

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著者プロフィール

1952年北海道釧路市生まれ。
1974年に北海道教育大学札幌分校特設美術課程卒業(美学・美術史専攻)。1976年に北海道教育庁北海道新美術館建設準備室の学芸員、翌年には北海道立近代美術館学芸員となる。1985年北海道立旭川美術館学芸課長。1990年からは北海道立近代美術館に戻り、2004年同館学芸副館長。2012年から2022年まで札幌芸術の森美術館館長を務める。この間、それぞれの美術館で数多くの北海道ゆかりの作家の個展や現代美術展を企画開催。
現在、AICA国際美術評論家連盟会員、北海道芸術学会会員、北海道美術館学芸員研究協議会会員。また旭川市中原悌二郎賞、札幌市本郷新記念札幌彫刻賞、ニセコ町有島武郎青少年公募絵画展、北海道陶芸展などの審査員を務める。

「2023年 『北の美術の箱舟』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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