クリスマス・テロル (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 319
感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062763011

作品紹介・あらすじ

女子中学生・小林冬子。苫小牧から船に乗り、行き着いた先は見知らぬ孤島。いったいここは-後頭部を殴られ小屋に寝かされた文子は、監視の役目を依頼される。「見る」者と「見られる」者の関係が逆転するとき、事態は一変する。話題をさらった佐藤友哉の問題作ついに文庫化。著者本人による25頁の解説つき。

感想・レビュー・書評

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  • 少女冬子が密航する場面からスタートするので、このさきテロリストが出てくるハードボイルドかと思ったりもしたが、どうも作者が半分ふざけて書いたような作品で、サスペンスという分類になるの?作品の一部に当たるのか、最後の解説のところがよくわからんというか単純に面白くないので読み飛ばした。

  • うーん、あの頃はこうだったんだな、的な感想しか抱けない自分が不甲斐なくもありますが。。

    時は流れて、変わらないものなど何もなく、人もまた変わるのだ、今これを読んだ作者や私含めた同年代の方はその手の無常感を感ずる人も多いのではないでしょうか。

  • 作者の解説が凄い...。
    読んでも内容が入ってこなかった。

  • 「おならしますよ」と事前に宣告したからといって、おならの匂いがしなくなるわけではない。下品な話だがそんな言葉が頭に浮かんだ。いや、意味は自分でもよく分かっていないのだが。

  • ラストに驚いた作品。冬子の物語の舞台や小道具に作者の主張が詰まっていてやや不自然に感じるラストも、思い返せば伏線だからだったと思えるようになった。よくも悪くも衝撃的な作品。

  • 『無視。無関心。僕が何よりも恐れているのはその二つだ。

    僕の作品など存在していないかのような態度で書評を書き連ねる批評家、僕の作品など存在していないかのような態度で読了リストを重ねる書評サイトの管理人、僕の作品など存在していないかのような態度が露骨に示されている地方の書籍コーナー。

    僕は雑誌を開くたびに、ネットをつなぐたび、本屋に入るたび、深い悲しみに襲われる。そして思い知らされるのだ。僕と『あなた』との距離を。』

    鏡家サーガを愛する人しか分からない作品。サーガを読んでいないとピンとこない、とんでもない作品。面白いんだけどね。

  • 青臭さを文圧で叩きつけるような小説、というかテロル。

    終章、解説と読み終えて奥付を見たら初版。昔ブックオフで買ったという記憶も相まって少し悲しくなったが、それは私のせいなのだった。文庫も今は実際もっと重版掛かってるでしょうたぶん。がんばってくださいという気持ちにはなった。読者として私はあらゆる作品を責任を持って読もうという気持ちにもなった。

  • 読む前にレビューを読んで気になった一冊。
    読んでいくうちに、「ん?」って違和感。
    段々壊れていく感じが面白い、とは受け取れなかった、ただただ残念な作品だった。

  • 《まさに、「作家生命」をかけた1冊‼︎》

    どの登場人物もぶっ飛んでることで有名の、ご存知「鏡家サーガ」。
    しかし、よく考えてみたら、1番ぶっ飛んでんのはユヤタンなんだよなぁ。
    でも、こんな小説にも一定の読者はいて、自分もその一人でよかっ、、、、た?

  • 【193】
    2016.3.6
    久しぶりに再読。

    改めて読んでも最低で最高の小説だと思う。
    キャッチコピーの「佐藤友哉の問題作。あるいは傑作。」はぴったり。

    夢を持つこと、夢を実現することは途方もなく幸せなことだと当時の私は思ってた。
    でもこの作品を読んで、「夢が叶ってからの人生」について初めて考えた。

    トゲトゲしい作品であるが、本当に大好きだ。
    そして、改めて読むと解説もとても良かった。

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著者プロフィール

1952年北海道釧路市生まれ。
1974年に北海道教育大学札幌分校特設美術課程卒業(美学・美術史専攻)。1976年に北海道教育庁北海道新美術館建設準備室の学芸員、翌年には北海道立近代美術館学芸員となる。1985年北海道立旭川美術館学芸課長。1990年からは北海道立近代美術館に戻り、2004年同館学芸副館長。2012年から2022年まで札幌芸術の森美術館館長を務める。この間、それぞれの美術館で数多くの北海道ゆかりの作家の個展や現代美術展を企画開催。
現在、AICA国際美術評論家連盟会員、北海道芸術学会会員、北海道美術館学芸員研究協議会会員。また旭川市中原悌二郎賞、札幌市本郷新記念札幌彫刻賞、ニセコ町有島武郎青少年公募絵画展、北海道陶芸展などの審査員を務める。

「2023年 『北の美術の箱舟』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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