分冊文庫版 邪魅の雫(下) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 259
レビュー : 18
  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062763745

感想・レビュー・書評

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  • 変人探偵、榎木津さんにも過去に好き合った女性がいて、彼女は榎木津さんの縁談を壊したくて、自分の人生をも壊しちゃったってお話でした。

    しかし、彼女の榎木津さんを誰にも渡したくないって気持ちが、無関係な人の人生も破壊させちゃってて…。

    被害者になった女性たちにいたっては、街のクズに強姦され、それをネタに強姦魔にその後もゆすられ続けるとか、本当に心も体も殺されちゃったわけだよね。

    ダークサイドに堕ちた榎木津さんの元カノさんを後押ししたものは、一瓶の「しずく」だったわけだけど、人間ってちょっとしたきっかけで自分も他人も破壊できるだけの闇を心に飼っているのかなぁ…。

    しかし、京極堂シリーズとしては、それほど楽しくはなかったです。

    人生と死は対になるものではなく、誕生と死と言った「点」は対になっても、人生といった「幅」のあるものは、死とは対にならない。

    それなのに人間は死といった「点」である一瞬に人生と同じだけの意味を持たせようとするから、死を必要以上に恐れ、死を過大評価するのだ。

    ……といったような「ほぅ♪」と思う言葉は、この巻でいくつか出て来たけれど、分量に沿うだけの満足感は抱けなかったお話でした。

  • 2016.04.07

    世界と世間と社会 731部隊 帝銀事件 民俗学と歴史学

    ここ2作は謎のスケールはだいぶ小さくなったけど、たまにはこういうのもいいかも。蘊蓄も少な目。妖怪も?
    榎木津の意外な一面も。

  • その毒の致死量は、肌に一滴垂らすだけ。
    ある人への想いが、殺人の連鎖を生み出す。
    世間は人の数だけ有り、その世間全てに登場した人物が今回の犯人。

    榎木津の歯切れが悪いと思ったら、なんと元恋人が登場。そして、なんとも切ない感じのエンディング。いつもと比べれば、京極堂の薀蓄も少ない。今までとは、雰囲気が異なった。

    今回の犯人は、直接的には手を下していないし、指示もしていない。法によって裁く事は可能なのか?

  • 相変わらず読みにくい、わかりにくい。最後の方を読むと、ほぼ全てわかるが、スッキリしない。私の読解力がないのでしょうか。一人称の主語が、数ページごとに変わる。そのうちその人は殺されている。うーむ、やはりわかりにくいです。最後の榎木津さんの登場シーンはスッキリしました。

  • 陰摩羅鬼もそうだったけれど、謎自体はどんどんシンプルになってきてるな

  • 人それぞれ自分の世界を持っていて世間と自分の世界を擦り合わせながら生きている。擦り合わない部分についてどうやって折り合いをつけるのか。

    事件は当然面白い。いつもの京極ワールドなのだが、事件がどうとかいう以前に、前述したようなことについて身に詰まされた。益田や関口のように。

    エンディングが榎木津らしくて好き。

  • 榎木津が…切ない。

    そして、これぞ解決編! という感じでした。
    そういえば、今作はあまり妖怪が出てこなかったなあ…。

  • 今までとはなんか違う雰囲気だったな…
    殺人の連鎖なんだけど一つ一つの殺しが独立している。皆が雫に惑わされている悲しいお話でした。
    今回も人がたくさん死ぬんだけど、人物関係複雑でそりゃまた分かりにくかった。
    あと、事件には全然関係ないんだけど関係していた榎木津が今回に関してはすごい不憫でした。全然暴れなかったしね…笑
    榎さんの最後の言葉の「僕は君が嫌いだ」にごーんときてしまった。
    それにしても気の毒なのは大鷹かな…
    今回は関口先生がわりと正常で良かったです。その分他のメンバーがらしくなかったかも…

  • 大鷹と自分を重ね合わせてしまった。

  • せつない…

    最後の最後で、京極堂によって明かされる真実
    犯人(?)と榎木津の最後の場面がせつなかった

    (2011/12/04)

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著者プロフィール

京極 夏彦(きょうごく なつひこ)
1963年、北海道小樽市生まれ。小説家としてだけでなく、世界妖怪協会・世界妖怪会議評議員(肝煎)など妖怪研究家であり、他にも装幀家、アートディレクター、俳優など様々な顔を持つ。
広告代理店を経てデザイン会社を設立。1994年、そこで暇つぶしに書いた『姑獲鳥の夏』を講談社に送ったところ極めて評価を受け、同年、即出版・デビューに至る。瞬く間に執筆依頼が殺到する人気作家に上り詰めた。
1996年に『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、1997年『嗤う伊右衛門』で第25回泉鏡花文学賞、2002年『覘き小平次』で第16回山本周五郎賞、2004年『後巷説百物語』で第130回直木三十五賞、2011年『西巷説百物語』で第24回柴田錬三郎賞など、数多くの受賞歴がある。
代表作に「百鬼夜行シリーズ」「巷説百物語シリーズ」「豆腐小僧シリーズ」など。

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