春情蛸の足 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 359
感想 : 32
  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062763950

作品紹介・あらすじ

「熱、つつ、つ」。偶然たどりついた店で出会った、いとしのお好み焼き。初恋の相手に連れて行かれた理想のおでん。彼女の食べる姿に惚れたきつねうどんにたこやき。妻が味を再現できないすきやき。そして離婚相手と一緒に味わうてっちり…。読むと幸せになれる、食と恋の短編集。笑って恋して腹がすく。

感想・レビュー・書評

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  • 見たことのある、食べたことのある料理が
    これ以上なく、美味しそうに描かれている。

    語彙の豊かさ、的確にしてとびきりうまい
    言葉選びによって、現れる料理の
    艶っぽく、ほくほくで、滋味溢れ、
    味わい深いこと。
    視覚で与えられ、脳内で膨らみ、
    口の中に玄妙な味が広がる。

    料理だけでなく、
    男女の情愛、人としての気品、
    これもまた、さりげなく織り込まれて
    小説の味わいを深く、面白くして、
    心に滋味を与えてくれる。

    読後、とびきりの
    ごちそうさんでした。
    が、誰かに言いたくなる。

  • 食と恋の短編集、ただし登場するのは出汁で食べさせる大阪の味とコテコテの関西人しかも中年。美味しそうな料理とユーモアと関西弁が満載です。

  • 最近、田辺聖子をひさびさに読んでいる。昔読んだときはなんか辛気臭い印象があったのだが、今読むと明るくてポジティブな気持ちになれる。女性のかわいらしさとたくましさと男性のアホさを愛おしいと思える歳に私もなったということか。
    表題作にでてくる関西のおでんがほんとうに美味しそう。このおでん屋いきたいわー。

  • お料理と情の短編集。

    今とってもきつねうどんとたこやきが食べたいです。

  • すごく良かったご飯のお話の塊。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ご飯のお話の塊。 」
      田辺聖子の食に対するコダワリは最高ですね!
      「ご飯のお話の塊。 」
      田辺聖子の食に対するコダワリは最高ですね!
      2013/06/10
  • 大阪の食がおいしそう。たこ焼きもお好み焼きも大阪での市民権を得たの、わりに最近やったんや。
    ちょっと前の時代が舞台なので大阪弁でも使わないの多い。

  • 出てくる料理がどれも美味しそうでお腹が空いた。
    にしても男は勝手だなぁと可笑しかった。

  • 食べ物の描写がたまらなくよだれを誘う。
    どれも大阪が舞台で、中年のサラリーマン が主役なので
    短期間で読むと前後の話が頭で混ざって混乱した。
    これがきっかけで飯蛸の食わず嫌いを克服。

  • 主役の男達の気持ちがわかりたくなる。でも実際は、味のわからない妻やまわりのOLに近いと思うので、父や上司たちに「すいませんでした」と言いたくなる。
    「大阪の味」がいまいちわからなくても、グルメ特集のおいしさとは違う、懐かしくておいしい「この味」を求めて奔走する男たちが滑稽で、親しみが湧きます。その「味」がわかる店や女に恋したり。ああ、男の人って食べ物をこういうふうに食べるんだなあ。「孤高のグルメ」の大阪弁おしゃべりといったかんじで楽しいです。男の人はもっと共感するのか、逆に違和感があるのか。あったかい食べ物が多いので冬に読むのがいいかも。

  • お好み焼き、たこ焼きが食べたくなる。

    子どもの頃、父がわざわざ車まで出して買ってきていた、たこ焼きを思い出した。普通のたこ焼きよりも2、3倍は大きく、でも柔らかくてソースがしみしみでおいしかった。

    あとは、その昔偏食でたこが苦手だった頃、おばあちゃんとおばさんと、神社のお祭りかなんかに行って、たこ焼きを買ってもらって食べた思い出。たこが入っているのに気づかなくて食べていたら、なんか誉められたなぁ。

    そんな、食べもんの思い出が次から次へと出てくる。
    それにしても、食べもんて不思議。元気のもとになることもあれば、病気のもとになることもある。ええ塩梅でお付き合いしていきたいもの。

    この本に出てくる食べもんみたく、ふんわりやさしい気持ちになれる本。

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著者プロフィール

1928年、大阪市生まれ。樟蔭女子専門学校卒業。64年『感傷旅行』で芥川賞、87年『花衣ぬぐやまつわる……』で女流文学賞、93年『ひねくれ一茶』で吉川英治文学賞を受賞。『むかし・あけぼの』『ジョゼと虎と魚たち』など著作多数。

「2023年 『私たちの金曜日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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