迷路館の殺人<新装改訂版> (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 293
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062763974

作品紹介・あらすじ

奇妙奇天烈な地下の館、迷路館。招かれた四人の作家たちは莫大な"賞金"をかけて、この館を舞台にした推理小説の競作を始めるが、それは恐るべき連続殺人劇の開幕でもあった。周到な企みと徹底的な遊び心でミステリファンを驚喜させたシリーズ第三作、待望の新装改訂版。初期「新本格」を象徴する傑作。

感想・レビュー・書評

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  • 『迷路館の殺人』
    この本を読みたくて前作を頑張って読みました。
    『十角館の殺人』『水車館の殺人』過去2作を読んでおいた方が、より楽しめるのではないでしょうか。

    島田の許に届いた一冊の本。「奇譚者ノベルス 今月の新刊」
    鹿谷門実(しかやかどみ)というミステリ作家によって書かれた、その名も『迷路館の殺人』
    この物語は実際の起こった殺人事件の”推理小説的再現”だというが...

    『小説内小説』という面白い構成。目次やあとがき、奥付までもしっかりある凝った作りで、講談社ノベルス版で読んだ方がより楽しめそうです。
    鹿谷の著作に関しては『第五章 首切りの論理』にて、僕自身は別の可能性を考えていたので釈然としない感じがありました。密室の謎は、逆転の発想から解明にいたるまでが論理立ててあるので、あれはOKだと思います。見立てトリックはビンゴ。なので真相は落ち着くところに落ち着きました。

    読み終わって納得、もやもやも解消。
    でもやっぱりアレはズルい。
    でもまてよ、そのズルさも『餌』と考えればズルくない。
    見た目だけでなく中身も凝ったミステリでした。

  • 「迷路館の殺人 新装改訂版」
    黒猫館の殺人を読んだのは一年前。全く進んでいない。


    謎の建築家である中村青司が設計、建築にかかわった迷路館。その館を舞台に、推理小説の大御所が弟子達に最後の課題を与える。迷路館を舞台にした小説を書き上げろ、最優秀者には遺産を付与する、との言葉を残して。


    弟子達が小説をただ書き上げるだけで済むわけもなく、次々と殺されていく訳だが、その事件は、迷路館からの生存者が書き上げた小説として提示される。その小説には、巧みな伏線が張られてあり、迷路館の殺人が明らかになった後で、全てが回収される。これが上手く張られているから、読者も文句は言い辛い。


    また、閉じ込められた人物たちの中で、島田氏が探偵役を演じるのだが、強く出すぎるわけでもなく、他のキャラクターと同じ立ち位置。あくまで、主役は迷路館。地下に造られたのだから、扉一本で密室の出来上がり!な弱点(引きを弱くする可能性があるという点で)はあるものの、各部屋につけた神話の件や、これぞ迷路な廊下を駆使したからくり等、十分な存在感は放っていた館だったと思う。


    個人的には、事件の始まりから終わりまで、結構好きな、というか、ミステリーとしてすっきりして気持ち良い。ちゃんとふわっと騙される伏線があるし、キャラも妥当。そして、最後の顔出しまで、嫌いでは無い。


    おそらくは、ミステリー好きな人は読了済だろうが、読んでない人には推したい作品だなと改めて感じた(というのも、なんか既視感があり、もしかしたら以前読んだのかも知れないから)。


    因みに、まだまだ館シリーズが残っている。実は、図書館にも何故が無い巻があるのだ。一体何故なのか、謎が解ける日は多分来ないだろうな。


    館シリーズ完遂まで先は長い。。。

  • 図書館にて借りる。私はもうこのシリーズでは余計な事を考えずに素直に騙される事にします。(笑)

  • 何というどんでん返し…

  • まんまと、そして気持ちよく嵌められた。
    今作はエピローグまで終始
    「こんなに簡単でいいのかなぁ」
    と不安になるくらいに、
    予想通りに進んでしまってた。
    そこで森博嗣の「笑わない数学者」で、
    最終的にまんまと騙されたことを思い出して、
    きっと何かあるはず…と。
    そしたら、エピローグで二重の仕掛けが!
    さすがにここまでは思い当たらなかった。
    あの人に関する記述がやけにボンヤリしてるなぁとは感じてたけど。
    脱帽です。

  • 大御所推理作家が建てた奇妙な館・迷路館。その名の通り複雑に入り組んだ通路を持つ館に招待された四人の若手推理作家達は、故人が遺した莫大な遺産を『賞金』に、迷路館を題材にした推理小説の競作を始める。ところが、作家達は一人、また一人と彼等が書き遺した小説に見立てて殺害されていく。脱出不可能、外部との連絡手段も絶たれた状況下で、最後の容疑者が絶命した時、これまでの前提を覆す真実が明らかになる!


    最初の一ページで完全に騙されました。犯人の見当は大体つけられるし、今回の館に仕掛けられたトリックも、繰り返し「ある家具」についての描写が不自然に感じるくらいに出てくるので、おおよそ目星はつきます。今使うにはそのトリックは不親切(と言うかアンフェア)だなと思う箇所もありますが、その他に散りばめられた謎があまりに多いので気になりません
    本格派好きな方もお腹いっぱい、満足できる一冊です^^

    ただ、作中作は兎も角、「作者」の正体には完全に騙されました。作中作のあとがきで、最初に提示された謎を思い出して「あれ?そういえばそんな謎もあったね」と読み進めると…


    そ う き た か\(゜□゜)/


    本筋ではありませんし、蛇足と取る方もいるかもしれませんが、綾辻流の茶目っ気発揮!て感じで私は好きです^^

  • 十角館の殺人から読み始め、館シリーズにハマってこの本を読みました。
    展開が予想外で驚かされます。
    次の作品も読みたいです。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    奇妙奇天烈な地下の館、迷路館。招かれた四人の作家たちは莫大な“賞金”をかけて、この館を舞台にした推理小説の競作を始めるが、それは恐るべき連続殺人劇の開幕でもあった。周到な企みと徹底的な遊び心でミステリファンを驚喜させたシリーズ第三作、待望の新装改訂版。初期「新本格」を象徴する傑作。

    令和元年8月3日~7日

  • 初、綾辻行人。本格的なミステリー展開と、迷路館という特殊な舞台のおかげですぐに引き込まれ、あっという間に読んでしまった。小説の中に、小説があるという構成だが、綾辻行人の「迷路館の殺人」の中で実際に起きた事件と、作中作である『迷路館の殺人』に描かれているものに、どれくらいの違いがあるのか気になってしまった。冒頭で出てくる島田と、鹿谷門実が誰かについて読み終えてから少し混乱してしまった。著者の他の作品にも挑戦してみたい。

  • 館シリーズ3作目も面白かったです。
    今回の館は、迷路の廊下がある、地下の館でした。
    島田の元に送られてきた、鹿谷門実による「迷路館の殺人」という本の体をとっている作品です。
    殺人事件の謎解きもですし、鹿谷はどの登場人物なのか…の謎解きもありました。
    前回読んだ時と同じ犯人にたどり着いてしまったので、自分はミステリ読みとしてまだまだですし、何度読んでも楽しめる作品なので綾辻さんやっぱりすごい!ってなります。
    推理小説作家でもこの宮垣葉太郎みたいな欲望のある人はいないだろうと思いますが、実はいたりして。。
    シリーズ続きも楽しみです。

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著者プロフィール

綾辻 行人(あやつじ ゆきと)
1960年京都市生まれ。京都大学教育学部在学中、京大推理小説研究会に所属。研究会同期に、後に結婚する小野不由美がいる。1982年、同大学大学院教育学研究科に進学。1987年、大学院在学中に『十角館の殺人』で作家デビュー。講談社ノベルス編集部が「新本格ミステリー」と名付け、その肩書きが広まった。1992年大学院を卒業後、専業作家に。
1990年『霧越邸殺人事件』で「週刊文春ミステリーベスト10」1位。1992年『時計館の殺人』で日本推理作家協会賞長編部門を受賞。2011年『Another』で「ミステリが読みたい!」1位。2018年第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。
主な代表作として、デビュー作『十角館の殺人』以来続刊されている、長編推理小説「館シリーズ」。

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