迷路館の殺人<新装改訂版> (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 282
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062763974

作品紹介・あらすじ

奇妙奇天烈な地下の館、迷路館。招かれた四人の作家たちは莫大な"賞金"をかけて、この館を舞台にした推理小説の競作を始めるが、それは恐るべき連続殺人劇の開幕でもあった。周到な企みと徹底的な遊び心でミステリファンを驚喜させたシリーズ第三作、待望の新装改訂版。初期「新本格」を象徴する傑作。

感想・レビュー・書評

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  • 『迷路館の殺人』
    この本を読みたくて前作を頑張って読みました。
    『十角館の殺人』『水車館の殺人』過去2作を読んでおいた方が、より楽しめるのではないでしょうか。

    島田の許に届いた一冊の本。「奇譚者ノベルス 今月の新刊」
    鹿谷門実(しかやかどみ)というミステリ作家によって書かれた、その名も『迷路館の殺人』
    この物語は実際の起こった殺人事件の”推理小説的再現”だというが...

    『小説内小説』という面白い構成。目次やあとがき、奥付までもしっかりある凝った作りで、講談社ノベルス版で読んだ方がより楽しめそうです。
    鹿谷の著作に関しては『第五章 首切りの論理』にて、僕自身は別の可能性を考えていたので釈然としない感じがありました。密室の謎は、逆転の発想から解明にいたるまでが論理立ててあるので、あれはOKだと思います。見立てトリックはビンゴ。なので真相は落ち着くところに落ち着きました。

    読み終わって納得、もやもやも解消。
    でもやっぱりアレはズルい。
    でもまてよ、そのズルさも『餌』と考えればズルくない。
    見た目だけでなく中身も凝ったミステリでした。

  • 図書館にて借りる。私はもうこのシリーズでは余計な事を考えずに素直に騙される事にします。(笑)

  • 何というどんでん返し…

  • まんまと、そして気持ちよく嵌められた。
    今作はエピローグまで終始
    「こんなに簡単でいいのかなぁ」
    と不安になるくらいに、
    予想通りに進んでしまってた。
    そこで森博嗣の「笑わない数学者」で、
    最終的にまんまと騙されたことを思い出して、
    きっと何かあるはず…と。
    そしたら、エピローグで二重の仕掛けが!
    さすがにここまでは思い当たらなかった。
    あの人に関する記述がやけにボンヤリしてるなぁとは感じてたけど。
    脱帽です。

  • 大御所推理作家が建てた奇妙な館・迷路館。その名の通り複雑に入り組んだ通路を持つ館に招待された四人の若手推理作家達は、故人が遺した莫大な遺産を『賞金』に、迷路館を題材にした推理小説の競作を始める。ところが、作家達は一人、また一人と彼等が書き遺した小説に見立てて殺害されていく。脱出不可能、外部との連絡手段も絶たれた状況下で、最後の容疑者が絶命した時、これまでの前提を覆す真実が明らかになる!


    最初の一ページで完全に騙されました。犯人の見当は大体つけられるし、今回の館に仕掛けられたトリックも、繰り返し「ある家具」についての描写が不自然に感じるくらいに出てくるので、おおよそ目星はつきます。今使うにはそのトリックは不親切(と言うかアンフェア)だなと思う箇所もありますが、その他に散りばめられた謎があまりに多いので気になりません
    本格派好きな方もお腹いっぱい、満足できる一冊です^^

    ただ、作中作は兎も角、「作者」の正体には完全に騙されました。作中作のあとがきで、最初に提示された謎を思い出して「あれ?そういえばそんな謎もあったね」と読み進めると…


    そ う き た か\(゜□゜)/


    本筋ではありませんし、蛇足と取る方もいるかもしれませんが、綾辻流の茶目っ気発揮!て感じで私は好きです^^

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    奇妙奇天烈な地下の館、迷路館。招かれた四人の作家たちは莫大な“賞金”をかけて、この館を舞台にした推理小説の競作を始めるが、それは恐るべき連続殺人劇の開幕でもあった。周到な企みと徹底的な遊び心でミステリファンを驚喜させたシリーズ第三作、待望の新装改訂版。初期「新本格」を象徴する傑作。

    令和元年8月3日~7日

  • 初、綾辻行人。本格的なミステリー展開と、迷路館という特殊な舞台のおかげですぐに引き込まれ、あっという間に読んでしまった。小説の中に、小説があるという構成だが、綾辻行人の「迷路館の殺人」の中で実際に起きた事件と、作中作である『迷路館の殺人』に描かれているものに、どれくらいの違いがあるのか気になってしまった。冒頭で出てくる島田と、鹿谷門実が誰かについて読み終えてから少し混乱してしまった。著者の他の作品にも挑戦してみたい。

  • 館シリーズ3作目も面白かったです。
    今回の館は、迷路の廊下がある、地下の館でした。
    島田の元に送られてきた、鹿谷門実による「迷路館の殺人」という本の体をとっている作品です。
    殺人事件の謎解きもですし、鹿谷はどの登場人物なのか…の謎解きもありました。
    前回読んだ時と同じ犯人にたどり着いてしまったので、自分はミステリ読みとしてまだまだですし、何度読んでも楽しめる作品なので綾辻さんやっぱりすごい!ってなります。
    推理小説作家でもこの宮垣葉太郎みたいな欲望のある人はいないだろうと思いますが、実はいたりして。。
    シリーズ続きも楽しみです。

  • 作者が新装改訂版のあとがきで述べていた通り、作者が若いうちしか書けないような作品だと思います。

    作中でフェアプレー精神が言われてますが、基本的に「嘘はついていないからOK」というもので、ミステリー的な要素でのフェアプレーではなかったのが残念。

    まぁ、何がフェアプレーかは年代によって変わるのだろうけど。

  • 再読、75点

    ***
    奇妙奇天烈な地下の館、迷路館。招かれた四人の作家たちは莫大な“賞金”をかけて、この館を舞台にした推理小説の競作を始めるが、それは恐るべき連続殺人劇の開幕でもあった。周到な企みと徹底的な遊び心でミステリファンを驚喜させたシリーズ第三作、待望の新装改訂版。初期「新本格」を象徴する傑作。
    「BOOK」データベースより
    ***

    綾辻さんの稚気が前面に出された初期小説。
    ミステリ好きが好きそうな要素が多数集まっており、個人的にも好みで言えば館シリーズの中で2番目に来る作品です。
    綾辻さんの好んで書く視点の転換や記憶の混同がなく読み易く、ボリュームも重すぎない。
    そして作中作という試みがすとんと上手く落ちるのが良く出来ていると思います。

    その辺りが逆にシンプルすぎて物足りないと思う人もいるかも知れませんが、館シリーズの中では読み易い部類の作品なので興味がありながら手が出せない人には比較的お勧めの作品。

  • 館シリーズ3 「迷路館の殺人」

    1987年4月。日本推理小説界の老大家・宮垣葉太郎が住まう
    迷路館で殺人事件が起きた。その真相の全てを知る新人推理作家
    鹿谷門美は、その一部始終を推理小説に書きデビューする――

    ということで始まる物語は、鹿谷門美という新人推理作家の書いた
    迷路館殺人事件の小説を読まされることになります。

    この"小説"(殺人事件)では、序盤に早くも伏線を発見してしまって
    なにげに犯人がわかってしまうのですけれど、なにせ「それでも読者は騙される !? 」
    と帯にあるのですから、そこからさらに騙されるのね...と
    そのわくわく感いっぱいにして読みました。

    う~ん。。そうかぁ....。確かに途中で、大騒動が起きてるというのに
    あの人はどうしちゃったの??って頭の中をよぎってはいたのですけれど
    そうか納得。とは思いながらも、なんだかちょっとモヤっと感が残ります。
    これは騙されて当然かな。

    そしてのもう一つにはすっかり遊ばされました。
    あはは~♪そういうことなのね♪^^

    綾辻さんの館シリーズこれまでに三作読みましたが、いずれも
    登場人物たちの感情や人間味には込み入った深みというものがなく
    事件が淡々と進んで推理に迫る..という感じに終わります。
    そこが余計な感情にとらわれることなく、スッキリとした
    読後感を与えてくれているのでしょうと思います。

  • 面白かったです。ですが、ミステリーを読み慣れた人向けな気がしました。

  • 館シリーズ3作目。

    設定は1番好きな作品。
    1番住みたい館かも知れない。
    (別に覗き見がしたい訳ではなく、、)
    小説家たちが競作していく間に
    実際に起こる殺人。
    逃げられない環境故の
    切羽詰まった感じや、
    閉塞感恐怖感が堪らなく良かった!

    しかし首の理由はすぐに
    わかってしまった。
    女だからね。
    吐血っていわれて
    え?そうなのか。って感じ。
    何度読んでも面白い。

    2016.5.8 再読了

  • 本格推理小説は、かなり久々で読もうと思って読んだのは始めて。
    しかし、最後までが長い。
    でも、スッキリ。

  • イラッとする~。

    ほとんど最後まで、今回は大した作品じゃないと思って読み進めてたのにまさかあんなことになるとは・・・

  • 流石としか言いようがない。

    この本読んだの、高校生以来かな。

    かなり前の作品で、もうほとんど覚えてなかったけど、今読んでも相当面白い。

    作中作の形式と、どんでん返しと、ラストの遊びがニクいんだよな~

    今時のライトミステリと違い、新本格らしく推理ゲームを楽しませてくれます。

    やっぱ探偵小説おもしれーなーと思わせてくれる一冊です。

    ミステリファンなら必読です。
    是非!!

  • 設定も分かりやすく真実も驚かされるものだったので非常に楽しく読めた。
    それにしても須崎先生の嗜好にはびっくり。

  • シリーズ物の順番知らなかったので驚愕度は減ったがそれでも十重二十重に罠が張ってあり楽しめる。
    本の中の本といい読んで損なしの本格的ミステリーの傑作。

  • 見取り図で「!?」となるも、読んでてとても楽しかった作品。
    作中作という構成がうまくはたらいていて気持ちいい。


    以下ネタバレ有り

    血液のところで、宮垣葉太郎の喀血あるいは血痰の場合、宮垣が犯人ならばクローズドサークルの成り立っているうちにそれを隠せれば良いだけである。「作品」として成立すれば、あとは野となれ山となれで。
    しかし鮫島智生の場合、後日犯行が判明してはならない。しかし経血の場合、鑑識いるなら検出できるよね……でもミステリ世界の警察は無能だから……?

    「島田」の表記にはまんまとやられた。

  • 割と予想しやすいトリックだな~、こんなもんか~と読み進めていたところ、エピローグでまんまと持っていかれました。1ページ目から騙されてたし。

  • ダイイングメッセージが出てきたり、いかにもミステリ!といった感じで楽しめた。どんでん返しも流石の一言。ただ隠し通路のトリックは時計館や水車館の方が巧いかなあと思う。

  • 【館シリーズ3作目】とうとう作家デビュー。少しややこしかったけど、本の中でまた本を読むというかなり斬新なもの。ラストではすっかり騙されてしまいました。今回も楽しく読めた。

  • 職業や漢字に対する先入観をまざまざと知らしめられたな、という印象。
    館の特性をうまく利用したトリックでおもしろかったです。
    作中作の奥付もクスッとくる仕様。

    個人的に残念だったのが、館シリーズを読み始める時に、発行順を調べるために見たWikipediaで鹿谷門実の正体が目に入って知っていたこと。
    あれを知らなかったらもっと楽しめたのに…と悔いるばかり。

  • 十角館、水車館と読んで3冊目。
    十角館には及ばなかったが、こちらは本格ミステリーがあふれんばかりに詰まった作品。
    作中作という書式、館シリーズならではの隠し通路や隠し部屋、糸玉の仕掛け。。。ミステリーファンにはたまらない一冊ではないのだろうか。

    十角館で名前に引っ掛かったので、今回もペンネームではなく本名の作中作ということは、これは名前にヒントか!と相当ひねったけどわからず。。。
    作中作の犯人はなんとなく気づいてたけど、そこからまた一転。作中作はそれを暴くためのものだった!

    そして最後に島田さんがやってくれました(笑)

    次は人形館!

  • 初刊は1988年に書かれた本なので話に出てくるものが若干古い(ワープロ、フロッピー等)のはあるが最後の最後までどういう展開になるのか分からず話の構成としては今読んでも読み応えのある本だと思う。

  • 今のところ館シリーズに出てくる館の中で一番魅力的なのは迷路館だと思う。
    ずっと暮らしていきたくはないけれぢ、一度訪れてみたいなと感じた。

    ミステリーとしては鹿屋門実の作中作中作の中で明かされた真相は何となく読めた。
    トリックに関わる伏線が割と分かりやすかったように思う。
    けれど、真の真相の部分はすっかり騙されたなあ。
    読者が真相を見破るにはちょっとアンフェアな表現だと感じたけれど。
    鹿屋門実の正体に関するどんでん返しは気持ちよく騙されてよかった。

    欲を言えば、作中作や作中作中作が出てくる中で作家毎の文体の差があまりなかったのが残念。本編には関係ないけれど、本書の特殊な構成を楽しませるために、もう少し意図的な変え方をしてくれてもよかった。

  • さすがの綾辻氏。期待を裏切らない作品。

    最後に、あーーーそういうことかぁって思うことが多く文章構成はもちろん、トリックだったり言い回しだったり本当に素晴らしいと思う。

  • ペンネーム鹿谷。かけだしの推理作家が描く、ある実際の事件を描いた本格ミステリー。

    いったい、なんのこっちゃと思うけど、つまり小説のなかの小説。本編のほとんどが鹿谷門美の『迷路館の殺人』でことが進む。

    思うに、『迷路館の殺人』の犯人は「この人じゃない?」っていうところまでいく。しかしここからが綾辻作品の真骨頂。思い込みテクニックを使った「こりゃ一本取られた」のどんでん返しが待ち受けている。本文から引用すれば、冒頭の不可解性、中盤のサスペンス、結末の意外性すべての要素がつまった、満足できる一冊である。

    ところで鹿谷ってだれだ?最後までよんで確かめてほしい。

  • 衝撃度で十角館に劣るも、予想できない結末
    テンポよく進んで、テンポよく殺人が起きる?展開で、読者をひきつける。館の仕掛けが同シリーズの特徴だが、これに頼りすぎるのは嬉しくない。自分的にはアクセントになっているくらいが丁度いいのだが、そういった意味で少し減点。

  • 解決した後のどんでん返し。面白かった。

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著者プロフィール

綾辻 行人(あやつじ ゆきと)
1960年京都市生まれ。京都大学教育学部在学中、京大推理小説研究会に所属。研究会同期に、後に結婚する小野不由美がいる。1982年、同大学大学院教育学研究科に進学。1987年、大学院在学中に『十角館の殺人』で作家デビュー。講談社ノベルス編集部が「新本格ミステリー」と名付け、その肩書きが広まった。1992年大学院を卒業後、専業作家に。
1990年『霧越邸殺人事件』で「週刊文春ミステリーベスト10」1位。1992年『時計館の殺人』で日本推理作家協会賞長編部門を受賞。2011年『Another』で「ミステリが読みたい!」1位。2018年第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。
主な代表作として、デビュー作『十角館の殺人』以来続刊されている、長編推理小説「館シリーズ」。

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