永遠の0 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
4.42
  • (8996)
  • (4586)
  • (1542)
  • (298)
  • (107)
本棚登録 : 38897
レビュー : 5384
  • Amazon.co.jp ・本 (608ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062764131

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 戦争ものは今まで避けていました。

    理由は読むと辛くなるから。

    この本を読んで、本当に私は戦争について何も知らないんだなと改めて痛感しました。
    そして、辛くなるからという理由で目を背けてきた事を反省しています。
    戦争を知らない世代だからこそ、知らなければいけないんですね。

    苦しくて哀しくて涙が止まりませんでした。

  •  最近、戦闘機とか軍艦とか空母とか軍服とかそういうものに興味がある。…戦争に関係するものに興味を持つのはなんか不謹慎というかなんというか、今までちょっと気が引けるな、と思っていた。それでも興味を持ったんだから、いろいろと歴史を調べたり、関連の書籍を読んでみたいと思う。今はまずは知らないと、という気持ちが強い。
     この本は、友人がすごく面白い、とすすめてくれた。零戦の話だよ、と聞いて、丁度興味を持ちだした時期だったので、即購入。読み始めるのは卒論終わってからになってしまいましたが…。そして、つい最近読み終わった。
     宮部久蔵という戦闘機乗りの姿を思い浮かべるとき、私はなぜか後ろ姿を思い浮かべる。飛行機乗りのあの服を着て戦闘機に向かう後ろ姿。そんなイメージが浮かぶ。静かな後ろ姿。宮部久蔵が死ぬというのは読み始めた時から分かっているからこそ、死ぬとは思えない技術の高い戦いぶりで戦っている宮部久蔵から、私はずっと死の匂いを感じていた。柔らかで静かな、悲しい死の匂いだ。
     生き残るために戦う。生きるために戦う。必ず生きて帰る。臆病者とののしられても、信念を変えなかった男が特攻に行くまでを戦友たちの話を孫が聞きながら明らかにする。まるで、本当に戦った男たちの話を聞いている気分になった。その話は間違いなく戦争の話で、人の命のやり取りの話だ。それなのに、誤解を恐れずに言えばどうしてか心を湧き立たせる部分があった。空と海。やはりそれが大きいのだろうと思う。
     現代の若者が戦友に話を聞きに行く、という形式をとっているので、読者が分からないであろうことは、話を聞きに行く主人公の疑問という形で登場する。そのおかげで、戦闘機や空戦のことなどが分からなくても、きちんと説明してくれるので話に入っていきやすい点も魅力的だ。

  • 百田さん初読み作品。

    特攻隊でありながら誰よりも「生」を貫いた宮部さんの生き様に思わず涙が出ました。

    戦争時代に生きた兵隊たちにも大切な家族や友人がいて、自分の命を懸けてでも守り抜きたいという思いと裏腹にまた愛する人と共に幸せに暮らしていく日を夢見る気持ちがあったのだなと痛感しました。

    戦争を知らない世代にこそ是非読んでみてほしい一冊です。

  • 戦争は繰り返してはいけないと改めて強く感じた一冊。

    【追記】
    最初に読んだ時は大変感動し、戦争の悲惨さを強く感じる事ができた。
    しかし今改めて、この一年の百田さんの言動等冷静に見た時、果たしてこの本を手放しで絶賛していて良いものだろうかと少し心に疑問が芽生えている。戦争を知らない世代が戦争を知る足掛かりとなり、戦争について自分でよく考え、二度と繰り返してはいけないと再認識できればよいが、戦争で亡くなった方々を美化し、戦争を正当化する人が現れはしないかと不安にもなる。
    ★を5から3に変更しました。

  • おおげさにいうならば。
    私はもう一つ命をもらったようなものだ。この本から。

    児玉清が泣いた。私も泣いた。しかも、とめどなく。

    本を選ぶ時にどういう本を選んだかまるで自覚がなかった。
    戦争物だった。知っていたら、選んでいただろうか。
    正直に言う。戦争物は好きではない。暗かったり、辛かったりするのは、重かったりするのは、しんどい。

    だけど、そういう人にこそ読んでほしい。普通の人間の私と同じような人間がいかに戦争に向かい合っていたかが、わかる。日常が戦争であるということ。限界まで疲弊し、使い捨てられていく悲しみ、憤り。

    祖父は戦争に行った。もっと話を聞いておけばよかったと思う。夫の祖父は戦争で亡くなっている。義理の父の子供の時の写真が知覧の特攻基地記念館の1枚に飾ってあるという。戦争は本当に少し前に実際にあった時代なのだ。

    私たちが生きていて、この恵まれた生活を謳歌する。そのことを本当に感謝しなくてはならない。生きていることを再認識した、このままじゃいけない、そう思わせてくれた本だ。

    なぜだろう、すごく辛く悲しい物語のはずなのに、暖かい気持ちに包まれる。愛を感じる。生きていることをねっこから感謝したくなった。

  • 2013年読みはじめ。
    kamosigiさんからお薦めの1冊。
    思えば2012年の劇場初鑑賞が「山本五十六」だったので、どうも1月、年はじめはそう言う時期なのかも。

    実は数年前、だんなさんの祖父の弟が特攻隊だったのでは…ということで、知覧へ真相を確かめるべく、旅に出たことがあった。調べてみてわかったのは、弟さんは特攻隊ではなかった。(もし特攻隊だとしたら名簿に名があるはずだがなかった) そのとき、まったく特攻の史実に無知だったわたしも、僅かながらに歴史を知ることとなり、それ以来特攻に関する内容には思い入れがある。

    そんななかで出会った本作。
    2006年の作品とは、もう少し早く読んでおきたかったような、いや、やはりこのタイミングで読むべきだったような。

    史実はもちろんだが、宮部の人柄なくして、この物語は成り立たないのは、本当に最後に知ることとなるだろう。最後にぐっと持っていかれた感が強い。
    そう言う意味で秀作。

    なんでも映画化にもなるとのこと。
    なるほど。この作品をどうやって捌くのか、お手並み拝見。

  • 本を読み終わった時の感想は大抵、「面白かった」だとか「いい話だった」だとかそういう感覚なのですが、この本はちょっと違いました。なんというか、「すごい話を読んでしまった」という感じがします。

    第五章「ガタルカナル」での井坂と宮部のやりとりや第六章「ヌード写真」での死んだ米兵のエピソードに心を打たれていたので、ラストのエピローグで号泣してしまいました。

    宮部の言動に命を救われ、戦後の日本を支えてきた登場人物たちが「彼のおかげ」といい宮部の話をする。少しでも宮部の魂が救われたらと思います。

    これは物語の筋とはすこしそれますが、第二次世界大戦という戦争に対する見地も広まります。戦争で何が起きたか、戦争が何を引き起こしたか。それを私たちは忘れてはいけないのではないでしょうか。


    「そして、宮部はこう言いました。たとえ死んでも、それでも、ぼくは戻ってくる。生まれ変わってでも、必ず君の元に戻ってくる、と。」

  • 一方的な物の見方がある様に感じて楽しめませんでした。

    物事の捉え方は美味しんぼ、小説の仕組みは壬生義士伝。

  • 零戦乗りのお話。

    全編に渡って殆どが会話・語りなので凄く読みやすいです。
    内容は面白かった。

    旧日本軍の士官がだめだめで、下士官以下最高!
    ってのを強調し過ぎる所等々はいかがなもんかと思いますが、
    フィクションだからありでしょう。

  • 最近、こんなに号泣した本はなかったです。是非お勧めしたい本です。太平洋戦争の零戦パイロットのお話し。戦争ものではありますが、残虐な描写はほとんどなくて小説として読み易いと思います。「九死に一生を得る」と言う言葉があるが、特攻隊員達は「十死零生」、そしてしかも皆20代前後の若者達。彼等の描写においては、本当に読み進めるのが辛くなる場面も多々ありますが、最後の最後まで読むと本当に感動する小説だと思います。

全5384件中 61 - 70件を表示

著者プロフィール

百田 尚樹(ひゃくた なおき)
1956年生まれ、大阪府出身の放送作家・小説家。『探偵!ナイトスクープ』の放送作家として活躍。
50歳の時にはじめて執筆した『永遠の0(ゼロ)』で作家デビュー。ヒット作となり、映画化されている。
ボクシング青春小説『ボックス!』が第30回吉川英治文学新人賞候補、第6回本屋大賞の5位に選出され、映画化もされた。『海賊とよばれた男』で2013年本屋大賞大賞受賞。コミック化、映画化された。

永遠の0 (講談社文庫)のその他の作品

永遠の0 (ゼロ) 単行本 永遠の0 (ゼロ) 百田尚樹

百田尚樹の作品

ツイートする