新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 282
  • Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062764162

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  • ダチュラ

  • 「新装版 コインロッカー・ベイビーズ」
    1972年夏、キクとハシはコインロッカーで生まれた。


    図書館で借りては期限切れで返却し、また借りることを繰り返し実施しながらついに読了を果たしました。コインロッカーで生まれたハシとキクの物語。


    キクとハシ。彼らはコインロッカーで生まれた。今は九州の孤島に住んでいる。2人は親友だ。ある日ハシは母を探しに東京に出る。キクもハシを追い東京へ。そこから2人の人生は交錯し離れていく。


    コインロッカーベイビーズというタイトルから人生を恥ずかしがることなく生きてやるぜ!みたいな小説に一瞬見えたのは随分前。なんとなくあらすじを知りこりゃちゃうなと。


    ハシとキクに共感することで何を感じれば良いかよく分からない。読了後の感想がイマイチでてこないのだ。


    1つ言えるのは、ハシは精神病から音を聞き、キクは母を殺すことで音を聞いたってこと。ハシは蠅が頭の中で動き回る音で、大切な人を殺さないとその音は聞こえないと悟り、どんどん転げ落ちていく。キクは、殺したことで刑務所行き、後に脱走してダチュラを目指す。彼が此処まで動けるようになったのは、自分が殺した母から殺す瞬間に彼女の偉大さを知ったからだ。


    どこまでも光が見えない展開でありながら、特にハシが深みにはまっていく姿からは、彼がロッカーの中から出られないような印象を受ける。きっと人はハシの様に一種の精神病みたいに1つの空間(ロッカー)から出られないのだと言うことをメッセージにしているんだろう(自信なし)。


    空間から出られないハシ。その空間を壊そうとするキク。キクにとってはそんな空間は毒の世界なのだ。


    周りにオススメするっちゃあするが、面白いから読んでみろ!とは言えないかも。注釈「もやっとするかも」ってつけないとねw

  • ハシとキクとアネモネの物語。
    歌手と収監、ダチュラの話。

  • 20年ぶりに読み返してみた。文体がかなりの高密度。こんな文書を書く現代作家はなかなかいない。何を暗示しているのかわからないストーリーが多。生まれたときは「コインロッカーベイビー」で、そして結局最後が何だったのかよくわからない。

  • 「外科医と自分を隔てるものは高い塀と二重の鉄柵ではなく時間なのだと納得した受刑者はその時間を短縮することだけに注意を向ける。」

    コインロッカーで生まれたキクとハシ。
    キクはすべてを壊すためダチュラを探す。
    ハシは歌手になり過去を捨てる。

    これは救いの物語なのだろうか。
    ずっと一緒だった二人は別々の道を歩む。
    最後、キクはハシを救ったのだ。自分とともに。

  • 自分には合わなかった。こういう本に対する耐性がなかったんだと思う。

  • 1ページ1行目の描写からかなりグロテスクというか、エグいというか。 ちょっと気持ち悪くなりました。 そんな描写が数ページに1回出てくるので、60ページ目あたりで断念しました。 再読の予定はいまのところありません

  • ダチュラ!

  • 『イビサ』以来、村上龍作品四作目。この著者に限らず、全ての作品たちは同じテーマの元に描かれているように感じた。この一冊ではなく、その他すべての作品を引っ括めて“村上龍”というひとつの作品なのだ!

  • 圧倒的力技でもって狂気の世界にまで踏み込んでいく。そのために、これほどの情報量が必要だったのだろうか。しかもそのほとんどが、捨てるための情報だ。私たちの世界を、コインロッカーでなくするための。

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著者プロフィール

1952年長崎県生まれ。76年に『限りなく透明に近いブルー』(第75回芥川賞受賞)でデビュー。2003年には、514の職業を紹介した『13歳のハローワーク』が125万部を超えるベストセラーに。財政破綻した近未来日本を舞台にした『半島を出よ』(05年)では野間文芸賞を受賞。10年には『歌うクジラ』(毎日芸術賞)を電子書籍として刊行。 近著に『55歳からのハローライフ』、『オールドテロリスト』などがある。16年に『日本の伝統行事 Japanese Traditional Events』を刊行。

「2018年 『収録を終えて、こんなことを考えた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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