新装版 46番目の密室 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 244
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  • Amazon.co.jp ・本 (434ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062764278

作品紹介・あらすじ

日本のディクスン・カーと称され、45に及ぶ密室トリックを発表してきた推理小説の大家、真壁聖一。クリスマス、北軽井沢にある彼の別荘に招待された客たちは、作家の無残な姿を目の当たりにする。彼は自らの46番目のトリックで殺されたのか-。有栖川作品の中核を成す傑作「火村シリーズ」第一作を新装化。

感想・レビュー・書評

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  • 有栖川有栖さんの作品をずっと読んでみたかったので、読むことができて嬉しいです。
    雪の降る中、別荘で起こる密室殺人。
    次から次へと出て来る謎にドキドキしますが、なるほどラストには真相が分かってスッキリします。
    火村先生とアリスにまた会いに行きたい。

  • 初めての有栖川有栖作品、しっかり有栖川有栖さんにハマってしまいました。
    400ページ近い長編でしたが今まで読んだミステリー小説の中でもかなり読みやすい作品でもありました。
    また、綾辻行人先生の解説も必読!!
    火村シリーズ第1作目ということなのでこれから国名シリーズ読破していきます!

  • 火村&アリスシリーズ、初読です。
    どなたかがレビューで書いておられましたが、ここまでスラスラと読めるミステリーは初めてだったかも知れません。
    喩えるなら、凄く上手なバーテンダーが作ったスタンダードカクテル。
    シンプルだけど、手が尽くしてあってバランスが凄く良い。そして、いつの間にか酔っている感じ。
    火村とアリスの関係性も理想的ですよね。
    ディクスン・カーとエラリー・クイーンの混血児との喩えも大袈裟ではないです。

    あとがきは被る事の多い綾辻行人先生。
    興味深い話でお得感満載でした。

    ただ、綾辻先生の十角館の殺人の“あの一行“的な破壊力がトラウマになっているので、ついつい身構えてしまって少々肩透かし。
    私としては、序盤で火村が語った「人間というのは恐ろしいほどの複雑さと呆れるほどの単純さの混血児ですよ」との台詞からどんな背景が有るのか、勝手に期待値が上がりすぎて自爆した感じ。
    この2冊で比べるのは早計なので綾辻先生の館シリーズと有栖川先生の火村&アリスシリーズは読み進めて行こうと思います。
    今後読み比べてみるのが楽しみです。

  • 火村英生シリーズ一作目。
    このシリーズはいくつか読了済なんですけど、これはまだ読めてなかったんです。
    それでたまたまX(旧Twitter)見てたら、なんとこの「46番目の密室」がミュージカル化するそうな...火村とアリスが推理しながら歌うの...?踊るの...?想像がつかない...めっちゃ気になる...

    閑話休題。

    改めて読んだ感想としては、解説で綾辻行人さんが仰られてるように、「推理小説って良いなぁ、素敵だなぁ」となりました。
    デカいインパクトや大どんでん返しこそありませんが、そのストロングスタイルな直球勝負がたまには心地良かったりするんです...!




    • じゃおさん
      こんにちは。いつも本棚や感想、楽しく拝見しています。

      ミュージカルですか♪
      面白い情報、ありがとうございます!
      こんにちは。いつも本棚や感想、楽しく拝見しています。

      ミュージカルですか♪
      面白い情報、ありがとうございます!
      2023/08/23
    • MO-FUさん
      ありがとうございます!!
      メディアミックス化はあるにしてもミュージカルは完全に予想の範囲外でしたw
      ありがとうございます!!
      メディアミックス化はあるにしてもミュージカルは完全に予想の範囲外でしたw
      2023/08/23
  • シリーズ1作目。
    火村とアリスの2人コンビで事件を解決するっていう情報しか知らなかったので、色々良い意味で驚いた!
    火村は理知的だけど口が悪かったり、アリスは優しい語り口調かつ関西弁で親しみやすそうだったり。
    テンポよく進んでいくし、推理も分かりやすい。
    すごく読みやすい推理小説だった。
    2作目が楽しみ!

  • 作家アリスシリーズ1作目。軽快な語り口のおかげか、とても読みやすくあっという間に読了。
    作中に出てくる曲も気になってネットで調べたらYouTubeにあった。便利な世の中だ。
    何より、あとがきが面白く興味深く読んだ。
    学生アリスシリーズを読んだことがないのでわからないのだが、やはりそれぞれ特徴があるのかな?いずれ挑戦してみたい。

  • 有栖川有栖の作品は初めて。
    有栖川と火村のやりとりが面白かった。
    犯人が全然予想できなかった。
    犯人が解った後の犯行動機がまったく想像もしてないようなことで、でもちゃんと伏線もあってなるほどー!と感心した。

  • クリスマス。作家有栖川アリスは友人の英都大助教授火村英生と軽井沢に出かけた。
    密室の巨匠と呼ばれる真壁聖一のクリスマス・パーティへ。
    しかしそこで事件が起こる。

    再読です。
    ですが、あれ?全然印象が違う・・・。
    もともと「なんか上滑りな読み方してしまったなー」と思っていたから再読したという経緯があるし、それだけ気合入れずに読んでしまったのか。
    その割にはめっちゃ面白かったのだけど。こんなに面白い本を適当に読めるか?!?!ってくらい面白かったです。

    まだお読みでない方はぜひぜひ!
    これぞ和製エラリィ・クイーンですぞ。

    あとがきで綾辻センセと有栖川センセが、すごいいいコンビってことが誇示されている気がする。
    作家二人のやじきた探偵みたいなやつ、書いてくれたらいいのにな。

    「マレー鉄道」もう一度読みたくなりました。
    再発見が楽しいですね、再読ww

  • 読みたかった作家アリスシリーズの1冊目。
    悩んで新装版を読むことにしたが、あとがきと解説が旧版と新装版の両方読めてお得だったと思う。

    事件発生までの導入部、事件発生から犯人発覚までの捜査過程、探偵の推理と犯人の自白、どれをとっても落ち着いていたなという印象が強い。
    そろそろ誰か死ぬなと思った時(我ながらひどい思考だが)、丁寧な書き方だなぁ…なんて考えてしまったくらい。
    どこもかしこもじっくり。
    火村先生が警察に協力を依頼されるという状況故に、情報がすんなり入ってきたのもストレスなく読めた理由の一つかもしれない。
    こんなにやきもきしない推理小説は初めてではないか。
    その分最後の謎解きも変に落ち着いて「なるほどね」って感じで読んでしまって、良かったんだか悪かったんだか。

    作中のアリスさん(年上だからさん付け)は、学生アリスシリーズのアリス(年下だから呼び捨て)に似ている。
    抜群の安心感(笑)
    火村先生は思っていたより印象が薄いような?
    本領発揮はこれからかな?と期待してしまう。
    近々2冊目も読みたい。

    • 九月猫さん
      takanatsuさん、作家アリスシリーズにいらっしゃいませ~♪

      有栖さん、形態や版が変わるたびにあとがきが増えるんですよね。
      素晴...
      takanatsuさん、作家アリスシリーズにいらっしゃいませ~♪

      有栖さん、形態や版が変わるたびにあとがきが増えるんですよね。
      素晴らしいサービス精神だなぁ♪と、お人柄も含めて一番好きな作家さんだけに、
      ますます好きになる反面、すぐに読みたいファン(正確には、文庫までは待つけれど
      すぐに読むつもりで長く積んでしまうダラな私のようなファン)は・・・せつない(笑)

      あ、火村先生ですが、
      >本領発揮はこれからかな?
      これからです(笑)徐々に、徐々に。です( *´艸`)

      「46番目…」は、ミステリとしてはしっかりどっしり安定ながら、
      シリーズとしては少し地味なイメージです。
      たくさん出ているぶん、作家シリーズはミステリとして出来不出来があるのも確かで・・・
      角川で出ている初期作品で不評な作品もありますが、私はどれも大好きです(ひいき目?)。

      takanatsuさんが、作家アリスの世界も楽しんでくださいますように♪
      2014/06/13
    • takanatsuさん
      takanatsuさん (2014-06-13)
      削除

      九月猫さん、コメントありがとうございます!
      やっと読めましたぁ♪
      「ま...
      takanatsuさん (2014-06-13)
      削除

      九月猫さん、コメントありがとうございます!
      やっと読めましたぁ♪
      「ますます好きになる反面、すぐに読みたいファン(正確には、文庫までは待つけれど
      すぐに読むつもりで長く積んでしまうダラな私のようなファン)は・・・せつない(笑)」
      ですね(笑)
      リアルタイムで読みたいファン心理もありますよね。
      後から知ったとしても手直しする最初のものが読みたいような気もしてみたり…。
      私は今回旧版と新装版どちらにするかすごく悩みました…。だって全部新装版になってないんですもん(笑)!

      「これからです(笑)徐々に、徐々に。です( *´艸`)」
      やはりそうなのですね(笑)
      それは楽しみです♪

      「角川で出ている初期作品で不評な作品もありますが、私はどれも大好きです(ひいき目?)。」
      いいなぁ。愛ですね♪私まで嬉しくなってしまいます。
      作家シリーズはたくさんあってそうそう読破出来そうもありませんし、安心して(笑)次々と読んでいこうと思います。
      とっても楽しみです♪
      2014/06/13
  • 作家アリスシリーズ1作目。とうとう手を出してしまった。
    足跡から犯人は分かりやすかったが、トリックも動機も割と意外で面白かった。で、46番目の密室とは…。
    探偵役の火村はわざとらしいキザさがなく、そこまでクセが強くなさそうで、このシリーズ、機会があれば読み進めてみようと思う。

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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