獣の奏者 1闘蛇編 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 6079
レビュー : 606
  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062764469

作品紹介・あらすじ

リョザ神王国。闘蛇村に暮らす少女エリンの幸せな日々は、闘蛇を死なせた罪に問われた母との別れを境に一転する。母の不思議な指笛によって死地を逃れ、蜂飼いのジョウンに救われて九死に一生を得たエリンは、母と同じ獣ノ医術師を目指すが-。苦難に立ち向かう少女の物語が、いまここに幕を開ける。

感想・レビュー・書評

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  • 恥ずかしながら、上橋さんの作品は未読でした…ファンタジー好きなのに!

    霧の民の特徴である緑の瞳を持つエリンは、闘蛇衆の皆から冷遇されていた…あるとき、母は「牙」を死なせた責任として処刑にかけられ、巻き添えになったエリンを救うため禁を犯す…

    瀕死のエリンを拾い、我が子のように育ててくれたのは養蜂家のジョウンだった…

    「闘蛇編」は母とエリンの、またジョウンとエリンの絆を強く感じる。王獣についてもまだ詳しくは描かれない。先が気になる…!

  • 本屋さんの平置きになってる箇所にあって、目にとまった。大人向けファンタジー…見た瞬間購入決定。「闘蛇編」は主人公エリンの壮絶な人生を歩むこととなる母との別れ、蜂飼いのジョウンの養子となり知識を得て成長していく様、傷ついた王獣リランと出会い心を通わせるべく試行錯誤していく様が描かれている。このジャンルは読み出したら止まらない質なのであっという間に読みきってしまった。エリンを主軸とし、これから関わっていくであろう王国の争い、その周りを取り囲む人々など伏線がいたるところに散りばめられていて、早く先が読みたくなる。壮大なファンタジーではあるが、エリンや周りの人々の思想は考えさせられることが多く、現在にもリンクできる事柄がたくさんある。違った視点で自分を見直すきっかけにもなる本かもしれない。

  • 獣の奏者
    Ⅰ闘蛇編を読み終え、「うーん」と唸ってしまう。
    レビューに何と書けばよいか。
    単純に面白い。だけでは伝えきれないがとにかく夢中になって読み込んだ。
    それってシンプルに「面白い」ってこと。

    エリンを通じ、人との別れと出会い、命の大切さ、人の優しさなど人として必要なことがこの本には全てがある。
    ジョウンとの4年間という短い日々だったが、そこには過ごした年数以上の充実した2人の時間があった。
    一生のうちに数少ない大切な出会い・・・。
    そして別れ。

    さらに自然の描写が素晴らしい。神々の山脈を始めて見たエリンが息をのんだ場面、読んでいる側も息をのむように山の美しい景色が目の奥に浮かんでくる。
    夏の小屋へ行った場面も同じように素晴らしく、自分もそこへ行ったような行ってみたくなるような気持ちになる。

    エリンがリオンの世話をすることが決まり、音無し笛を渡され、エリンの生涯を決定的に変えることになる日々が始まった。と書かれたこの場面は最高で読んでいてぞくぞくしてきた。
    これからどんな面白い話になるのか。

    Ⅱ王獣編。楽しみ。慌てずじっくり読みたい。

  • あああ。ああ。ああ。もう溜め息しか出ない!
    もうね、素晴らしすぎて言葉が出せないの。
    陰謀。情。謎の種族。ぐるぐるごった煮。なのに、この世界が本当に身近にすぐそこにありそうで…
    名前の感じから韓国とかモンゴルとかそんな感じかなーとちょっと思ったり。
    獣と人と。狐笛のかなたで少し触れた、人と人ならざるものの、触れ合いが始まりそうな、そんな予感がしていて、早く本屋さんに駆け込んで続きを買いに行きたいです!!
    上橋さんの書く女性は強い。ただ子供を産んで育てて終わるわけにいくまいときっと唇を引き締めて前を向く姿に、とても励まされます。
    視点はだいぶぶれるなあとは思いつつ。でもそんなこと気にならなくなるくらい面白いのだもの。
    ユーヤンがかわいくてかわいくてたまらなかった。こんな友人が一人欲しい。

  • 面白い!!こんなすごいファンタジーだったとは…もっと早く読んでれば良かった!けど、兎に角この本に出会えた事に感謝。

    「獣の奏者」という題名だけを見た印象で、女の子が獣を操る力を持っていて、それで冒険に出たり戦いに巻き込まれて行くのかな、と思ってました。
    序章では、そのイメージが壊される事もなかったんですが、一章、二章と読み進めるうちに、見事に打ち砕かれ、いつの間にかページをめくる手には力が入っていました。
    この物語は、私の想像なんかよりはるかに巨大でした。ごめんなさいと謝りたいくらいです。

    "この世に生きるものが、なぜ、このように在るのかを、知りたいのです。"
    生き物が好きな人なら、絶対に胸をつかれることばかりだと思います。
    私もまだ1巻なのに、人と生き物の関係について色々考えさせられました。
    これからエリンが、どんな答えを見つけていくのか楽しみです。

  • 「守り人」シリーズを
    この夏に読んで
    すっかり 虜に なってしまいました

    そして
    「秋」になったので
    満を持して
    手に取った 「獣の奏者」闘蛇編
    夜の帳が早く落ちて
    虫の音に包まれて
    灯火親しむ夜が
    まことに 待ち遠しい

    ちょっとつづ
    読み進めていこうと 思ってはいるのですが
    ついつい 
    夜更かし
    と 思って ふと 時計を見ると
    えっ もうこんな時間

    素敵な「本」は
    秋の夜長を
    満喫させてくれます。

    エリン の 中に
    どうしても バルサ を
    みてしまいます
    そんな 読み方が 楽しいのも
    上橋ワールドの楽しみ方です

  • なんて面白い話…!!
    ファンタジーは心の何処かで苦手意識があるのだけど、そんなことなかった。
    面白いものは面白いんだということがわかりました。

    続きを読むのが楽しみで仕方ないです。

  • 上橋さんは、並の小説家とはレベルが違う。
    もちろんジャンルが違うからそう感じるのかもしれない。しかし、この世界を創り上げ、さらには感動的なストーリーを導く。エリンの心の葛藤をわかりやすく描き、政治も織り交ぜる。断じて子ども向けではない。あらゆることを知った大人こそ面白いと感じると思う。

  • 母を失って故郷を離れた少女が、養い親に拾われ、母と同じ獣医師を目指す。バルサと生い立ちが似ているかも。

    蜂飼いおじさんの過去への苦悩、主人公の決意表明。王道であるが胸を打つ。
    この作者は、余人の追随を許さない設定を生むのがうまい。

  • 何て壮大な物語!

    児童文学らしいけど、大人が読んで最高に面白い!
    大人と子供では目線が違うから、捉え方も変わってくるだろう。
    大人に成って読んで、やっとこの物語の真髄に触れれる気がする。
    ファンタジーと呼ぶにはとても重厚なテーマが付随してくる読み物。

    死生観、生き物への敬愛、自身の成長、色々考えさせられる。

    エリンがこの先どの様に成長してどんな人生を歩んで行くのか。
    早く読み進めたいし、じっくりゆっくり読んで行かなきゃもったいないしという贅沢な矛盾に悩む。


    母娘の別離のシーンは何度も読み返してしまった。
    ほんと泣ける。

    序章なのに既にクライマックス!

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著者プロフィール

上橋 菜穂子(うえはし なほこ)
1962年、東京都生まれの児童文学作家、SF作家。
1992年『月の森に、カミよ眠れ』で日本児童文学者協会新人賞、2000年『闇の守り人』で第40回日本児童文学者協会賞、2003年『神の守人 来訪編、帰還編』で 第52回小学館児童出版文化賞、2004年『狐笛のかなた』で 第42回野間児童文芸賞受賞他、2015年『鹿の王』で第12回本屋大賞など、多数の受賞歴がある。
2014年には「小さなノーベル賞」とも呼ばれる世界的な賞、国際アンデルセン賞作家賞を受賞している。

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