獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
4.47
  • (1297)
  • (735)
  • (208)
  • (6)
  • (5)
本棚登録 : 6385
感想 : 535
  • Amazon.co.jp ・本 (488ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062764476

作品紹介・あらすじ

カザルム学舎で獣ノ医術を学び始めたエリンは、傷ついた王獣の子リランに出会う。決して人に馴れない、また馴らしてはいけない聖なる獣・王獣と心を通わせあう術を見いだしてしまったエリンは、やがて王国の命運を左右する戦いに巻き込まれていく-。新たなる時代を刻む、日本ファンタジー界の金字塔。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 4.8
    久しぶりの一気読み。
    もちろん楽しい話ばかりではない、というより、切ない話の方が多いかもしれない。
    でも、次が気になり、でも、軽く早く読んでいくのも勿体無くて、じっくりと読んでいきました。
    いったん区切りが付いたような終わり方になっていますが、全4巻中まだ半分、これからどのように進んで行くのか楽しみです。

  • エリンの純粋な探究心とか王獣達への想いとかを単純に応援できなくなる悲しさ…
    闘蛇や王獣はどうしても政治と絡み合ってくる。
    その時エリンは何を選んで何を諦めるのか。

    最後は怒涛の展開で、本当にハラハラした!
    スピード感があり次々起こる出来事にページをめくる手が止まらない。
    エリンが悩んで傷ついてそれでも守ろうとしている姿には涙がでた。
    そしてエリンだけじゃなくあの人の選択にも…

    次の巻ではエリンたちの状況がどんな風になるのか、すごく気になる。

  • 「王獣編」。王獣に魅せられたエリンは彼らのそばで働けるようカザルム学舎に入学し、エサルにその力を買われて幼獣リランの世話を任される。

    人に慣れない闘蛇や王獣を音無し笛で操り、特慈水を与えて管理することに疑問を感じたエリンは、危険を承知でそれらを用いずにリランを育て上げるのだが…

    争いを嫌う真王を神と崇め守るために穢れた闘蛇を操り、武力をつけたはずの大公、だが次第にその関係は歪み…王獣と心を通わせてしまったエリンはその政治的な争いにも巻き込まれていく…

    それなりの頁数があるにも関わらず一気に読まされてしまいます。3.4巻図書館にあるかしら…

  • ただただ、獣が何を思っているのか、心を通わせたい、音無し笛で縛るようなことはしたくないと純粋な気持ちで王獣と関わってきたエリン。
    そんな思いとは相反して、どんどん大きな力に利用されようと巻き込まれていくエリン。
    壮絶すぎるエリンの生き様に息もつけず夢中になって3巻へ…。

  • 『獣の奏者 Ⅱ 王獣編』読了。
    2ヶ月ぶりに…最後の場面でグッときました…主人公の切実な願いと裏腹に王国の戦争に巻き込まれていってしまう展開でとてもハラハラしました。人は愚かだな。知らないことに加え欲のために行動してる様が愚かだなと思った。ファンタジーだけど、現代でも通じると思う
    2017.5.14(1回目)

    ------------------------------------------------

    『獣の奏者 Ⅱ 王獣編』再読。
    ファンタジーだけど現代にも通じるような内容だった。
    政治が絡む運命に翻弄されることになったエリン。最終的に死を覚悟しながらも生きたいと思った矢先に長年連れ添った王獣が助けにくる場面で終わった。
    その後の展開が分からないけど、これが前編の答えなんだろうな。
    運命って生きていく時系列上で出会う人や出来事で決まっちゃうんだろうなって気がしてきた。その時その時の思いや行動であらぬ方向にいかないで済むならどんなにいいことか。
    それがなかなか難しいから人生って面白くなるんだろうね…悲しいことに。
    ファンタジーだけど、これは後世にも読んでほしいな…

    2020.7.11(2回目)

  • 違うところしかない。
    それでも思いやる気持ちが行き交えば、織り成す関係はうつくしく煌めく。

    (以下抜粋)
    ○曲がり角はひとつではなかった。運命によって強引に曲がらされた角もあり、自分で切り開いてしまった道もあったのだと。(P.42)

  • 闘蛇編から王獣編とこれほど一心不乱に本を読んだのはいつ以来だろう。
    ファンタジーでありながら人間と自然(獣)の共存に対する強いメッセージを感じた。
    読んでいる時、無我夢中で時間も忘れて読んだ。
    読み終わり、この素晴らしい本とそのメッセージについてとても深い感動がじわじわとこみ上げてきた。
    一生にこの思いを何度感じることができるだろうか。
    いい本に出合えた。

    それでいて、単純に面白い本でした。

    最も心に残る場面は、リランがエリンの手を食いちぎりエリンは、音無し笛を吹く、その後に初めてリランとの対面場面。
    その情景は何度読んでもとても切なく悲しい。

    読み終えて何かすっきりしない感覚が残る。
    エリンという1人の娘は、幸せだったのか。
    リランと過ごした日々はエリンにとってもリランにとっても幸せであったのか。

    いつか続編を読みたいと思う。
    そこには、エリンの満ち足りた幸せがあると切望しています。

    ナウシカを思い出しました。

    大切な人からいただいた本です。
    何十年もずっとずっと大切にしたい本になりました。

    • 9nanokaさん
      私もこんなに夢中で本を読んだのは久しぶりでした(^^)続きが早く読みたいんだけど、じっくり読みたい気持ちもあってじりじりするというか…面白か...
      私もこんなに夢中で本を読んだのは久しぶりでした(^^)続きが早く読みたいんだけど、じっくり読みたい気持ちもあってじりじりするというか…面白かったですね(^o^)
      幸せかどうかで言ったら、不幸だとは思います。多分信念を捨てれば幸せに生きられたんじゃないかと思いますが、できないタイプですよね(^_^;)
      私もリランに噛まれたシーン、とても切なく思いました。絆を失ったかと思いきや、最後は…みたいな展開がまたよかったですね。
      2015/06/22
  • ここまでで一つのストーリーとして完結してもよいような完成度でした。1-2冊と一気に読んでしまったが、すごく長い時間読んでいたような不思議な感覚です。
    すぐに続編を読み始めます。

  • とても壮大なファンタジー。

    私が今まで読んだどんなファンタジー小説よりも、リアルだ。
    これほどまでに、細部に渡って緻密に作りこまれているものを読んだ事はない。
    国、政、王獣規範、それを生む事になった歴史。ディティールの細かさと、そしてその表現、全てがこのリアルさを生む要因だ。

    特滋水、音無し笛、王獣との距離を縮めないように巧妙に造りこまれた王獣規範。なぜ規範が定められたのかが分かった時、物語の真髄に触れる事ができる。

    読み易い、そして豊かな表現の文体も魅力的だ。
    情景が脳内に広がるのを感じる事が出来る。
    まるで私も王獣と共に光を浴びた様な気分になり、闘蛇の匂いをかいだ気がした。

    後2冊と外伝。またこの感覚を味わえると思うと歓びを感じる。
    本来ならここで終りの所、続編を描いて下さった作者に、本当に感謝している。

  • 読んでいて感情を持って行かれる.決して,剣や魔法がでてこなくともファンタジィだし,ファンタジィ世界の中で人の愚かな業という重苦しいテーマを描き切ることができるのだ,と確かに明示している.ファンタジィは決して子供だけのものではなく,万人に通底した共通世界なのだ.

全535件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

作家、川村学園女子大学特任教授。1989年『精霊の木』でデビュー。著書に野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞した『精霊の守り人』をはじめとする「守り人」シリーズ、野間児童文芸賞を受賞した『狐笛のかなた』、「獣の奏者」シリーズなどがある。海外での評価も高く、2009年に英語版『精霊の守り人』で米国バチェルダー賞を受賞。14年には「小さなノーベル賞」ともいわれる国際アンデルセン賞〈作家賞〉を受賞。2015年『鹿の王』で本屋大賞、第四回日本医療小説大賞を受賞。

「2020年 『鹿の王 4』 で使われていた紹介文から引用しています。」

上橋菜穂子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮部みゆき
有効な右矢印 無効な右矢印
ツイートする
×