獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫 う 59-2)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 603
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  • Amazon.co.jp ・本 (488ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062764476

作品紹介・あらすじ

カザルム学舎で獣ノ医術を学び始めたエリンは、傷ついた王獣の子リランに出会う。決して人に馴れない、また馴らしてはいけない聖なる獣・王獣と心を通わせあう術を見いだしてしまったエリンは、やがて王国の命運を左右する戦いに巻き込まれていく-。新たなる時代を刻む、日本ファンタジー界の金字塔。

感想・レビュー・書評

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  • やばい、面白い。
    第一巻の闘蛇編で謎だった部分が次々と明らかになり、絶対に人に慣れないとされる王獣を懸命に世話するエリン。するとエリンは細かい観察の結果、王獣リランと簡単なコミュニケーションが取れるようになります。

    そのことが後々、エリンを戦争の舞台に引きずり出すことにつながって行きます。

    ラストは必ずしもハッピーな展開ではないけれど、最後のエリンとリランの関係にはグッとくるものがありました。

    一巻と二巻だけで濃密すぎて今後の展開はいかに!オススメです♪

    三巻に続く。

  • エリンの純粋な探究心とか王獣達への想いとかを単純に応援できなくなる悲しさ…
    闘蛇や王獣はどうしても政治と絡み合ってくる。
    その時エリンは何を選んで何を諦めるのか。

    最後は怒涛の展開で、本当にハラハラした!
    スピード感があり次々起こる出来事にページをめくる手が止まらない。
    エリンが悩んで傷ついてそれでも守ろうとしている姿には涙がでた。
    そしてエリンだけじゃなくあの人の選択にも…

    次の巻ではエリンたちの状況がどんな風になるのか、すごく気になる。

  • 自分が思うファンタジーは、明るくてドキドキワクワクする物語。このシリーズは、テーマが重くて読むのを少し躊躇ってしまう作品ですが、数ページ読むと、先の展開が非常に気になって読まずにはいられない、不思議な魅力を持った異世界ファンタジーです❗

    王獣や闘蛇という現実には存在しない生き物を登場させながらも、リアルな描写は読者に何かを感じさせる大人向けの作品となっています♫

    読書の楽しさを改めて教えてくれる素敵な一冊です❗

  • 4.8
    久しぶりの一気読み。
    もちろん楽しい話ばかりではない、というより、切ない話の方が多いかもしれない。
    でも、次が気になり、でも、軽く早く読んでいくのも勿体無くて、じっくりと読んでいきました。
    いったん区切りが付いたような終わり方になっていますが、全4巻中まだ半分、これからどのように進んで行くのか楽しみです。

  • 「王獣編」。王獣に魅せられたエリンは彼らのそばで働けるようカザルム学舎に入学し、エサルにその力を買われて幼獣リランの世話を任される。

    人に慣れない闘蛇や王獣を音無し笛で操り、特慈水を与えて管理することに疑問を感じたエリンは、危険を承知でそれらを用いずにリランを育て上げるのだが…

    争いを嫌う真王を神と崇め守るために穢れた闘蛇を操り、武力をつけたはずの大公、だが次第にその関係は歪み…王獣と心を通わせてしまったエリンはその政治的な争いにも巻き込まれていく…

    それなりの頁数があるにも関わらず一気に読まされてしまいます。3.4巻図書館にあるかしら…

  • 番外編「刹那」を読んだら
    改めて最初から読み返したくなり13年ぶりに再読。

    13年前に読んだ時、評価をしただけで
    感想を書いていなかった理由は明らかだ。
    この物語の感想を一言で片付けるのはすごく難しい。

    エリンと王獣リランが竪琴によってその距離を縮めていく、その過程を中心に、
    真王ハルミヤやその孫であるセィミヤの
    王であることの苦悩や、太公との確執、
    エリンとエサルの関係、
    そしてエリンとイアルの運命的な出会いなどなど、他にもいろいろな要素が絡まり合い、
    ひっきりなしに感情が揺さぶられた。

    王獣によって抑止された世界は
    今でいうと核爆弾を持つ国、ということになるのか?
    その采配が、たったひとりの少女に委ねられるなんて
    あまりに過酷だ。

    この先真王となったセィミヤと太公の息子シュナンが
    どうなるのかも興味津々。
    次作も読んでるのに、内容全然忘れてる!

  • ただただ、獣が何を思っているのか、心を通わせたい、音無し笛で縛るようなことはしたくないと純粋な気持ちで王獣と関わってきたエリン。
    そんな思いとは相反して、どんどん大きな力に利用されようと巻き込まれていくエリン。
    壮絶すぎるエリンの生き様に息もつけず夢中になって3巻へ…。

  • 王獣編はドキドキ、ワクワクというファンタジーではなく、とっても切ないストーリーでした。王獣、闘蛇は王とのかかわりが多いので、政治がらみのいやらしい部分もあり、それにエリンが巻き込まれて・・・。

    自然と生き物と共生しているエリンを人間の黒い部分が苦しめます。そして王の盾として生きるイアルの運命。この二人は別々の道を歩いているが同じように少しずつ成長していっているのが分かり、最後のほうになるにつれてハラハラしてきます。

    欲は時に人間を悪い方向に向かせます。この作品はファンタジーだけれど、大人も考えさせられる、現実に通じるものを感じました。

  • Ⅰ.闘蛇編に続いてⅡ.王獣編…あっという間だった。寝る前に少しずつ読み進めようと思っていたはずが、もう少し、もう少しだけという夜が二日続いて、そのまま最後まで読み終えてしまった。

    王獣編は、エリンが世話を任された王獣(翼の生えた獅子のような獣)のリランと心を通わせることに成功し、王獣のあるべき姿や、かつて王祖が作ったとされる王獣規範の隠された真実を解き明かしていく。

    しかし物語は、人と獣が絆を深めていくという単純な内容ではなく、人と獣が本当の意味では分かり合えないという切ない距離感が描かれ、読者はエリン(獣を愛する娘)という媒体を通すことで、その哀しみをより痛切に感じるのではないかと思う。

    そこに加えて、国の権力者たちの争いに巻き込まれ、政治的なドラマも描かれている。醜い人間の身勝手さに翻弄され、エリンは生き物の性に虚しさを感じる。
    「人は、獣は、この世に満ちるあらゆる生き物は、ほかの生き物を信じることができない。」
    「武力で、法で、戒律で、そして、音無し笛で、互いを縛り合ってようやく、わたしたちは安堵するのだ…」

    でも結局エリンは行動する。
    ここまで苦しんだからこそ、最後のシーンでは胸にぐっと来るものがあった。
    アニメ「獣の奏者エリン」のOPになっているスキマスイッチの「雫」を聴くと泣きそうになる。

    登場人物も魅力的。優しいジョウンおじさん。エリンの友だちのユーヤン良い娘。神速のイアル。真王の甥のダミヤとか名前からして絶対悪者。

    色々と書いたが、本作品はシンプルで読みやすく、非常に完成された物語だと思う。
    物語は本当はⅠ•Ⅱで完結だったようだが、追加されたⅢ•Ⅳ•外伝も待機済みなので、続けて読もうと思う。

  • エリンとリランの絆の深さに最後感動した。
    とにかくただのファンタジーではない。
    政治的陰謀も絡み、冒険物語でもあり、エリンの教師としての迷いのシーンにあるような1人の少女の成長物語でもあり。
    子供相手というより大人向けファンタジー。
    ジョウン、前作からフラグ立ってたけどやっぱサヨナラで悲しかった。。

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著者プロフィール

作家、川村学園女子大学特任教授。1989年『精霊の木』でデビュー。著書に野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞した『精霊の守り人』をはじめとする「守り人」シリーズ、野間児童文芸賞を受賞した『狐笛のかなた』、「獣の奏者」シリーズなどがある。海外での評価も高く、2009年に英語版『精霊の守り人』で米国バチェルダー賞を受賞。14年には「小さなノーベル賞」ともいわれる国際アンデルセン賞〈作家賞〉を受賞。2015年『鹿の王』で本屋大賞、第四回日本医療小説大賞を受賞。

「2020年 『鹿の王 4』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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