子どものための哲学対話 (講談社文庫)

  • 講談社
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本棚登録 : 999
レビュー : 66
  • Amazon.co.jp ・本 (152ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062764483

作品紹介・あらすじ

学校なんか行かなくたっていい。うそをついてもいい。クジラは魚だ。地球は丸くない。…ぼくの家の猫のペネトレは、そんな普通じゃないことばかり言う。でも考えてみると、ペネトレの言うことの方が正しいんじゃないかって気がしてくる…。子どもも大人も考え方が変わる、ペネトレとぼくの40の対話。

感想・レビュー・書評

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  • たいてい本はその大筋を掴む意味で後書きを先に読んでしまいます。が、読んで??? 本文も大まかに8割程度は理解できませんでした(泣)。こういう哲学的思考から離れてしまった哀しさを思いました。文中にあった(p127)“問いそのものを自分で立てて、自分のやりかたで、勝手に考えていく”そんな思考を自由に解放する余裕を持ちたいと思いました。ボーッとする時間自体も減ってしまった今。かと言って、最先端のツールを自由に使いこなせてもいない自分。なんとなく中途半端な孤独感を感じてしまいました。再読候補作です。

  • ◆猫のペネトレ、超猫すぎる。◆あまりピンとこなかった。それはきっと、わたしの内側から発した問いではなかったから。◆確かに中学生くらいのときに読むと刺激的だったかもしれない。もっともっと言葉の可能性を耕しただろうと思う。◆一番深く残った印象は、哲学って、対話・問答なんだ……ということ。言葉はベクトルを持つものであるということ。昨年末からずっと気になっているテーマ。しばらく追いかけることになりそう。
    【気になった対話】
    人間はなんのために生きているのか?
    善と悪を決めるもの
    こまっている人を助けてはいけない?
    原因がわかると感情は消える?
    友だちは必要か?
    右翼と左翼ってなに?
    死について
    ※読後にとても さびしく、孤独になった。
    対話なのに。みんなは ならないのかな。

    • だいさん
      子供向けの本なのですか?
      対話の、お題が、すごいですね。
      子供向けの本なのですか?
      対話の、お題が、すごいですね。
      2015/04/21
    • lttrsさん
      >だいさん。中学生くらいを念頭においた執筆のようです。解説によると、ニーチェ・スピノザ・カント・ホッブス・ウィトゲンシュタインなどの考え方も...
      >だいさん。中学生くらいを念頭においた執筆のようです。解説によると、ニーチェ・スピノザ・カント・ホッブス・ウィトゲンシュタインなどの考え方も噛み砕いて触れているようです。抽象的でわかるようなわからないような…。子どもでも読める子には読める(読めない子も多そう)という感じでした(笑)
      2015/04/21
    • だいさん
      ありがとうございます。
      哲学に「すぅ~と」入っていけるなら、いいですね。大人になると、難しく考えて、敷居が高くなっちゃうじゃないですか?
      ...
      ありがとうございます。
      哲学に「すぅ~と」入っていけるなら、いいですね。大人になると、難しく考えて、敷居が高くなっちゃうじゃないですか?
      純粋に、『考えること』が、年とともにできなっくなった、と思ってます。
      2015/04/22
  • 今までわたしが読んできた中でも屈指の難解な本。子どものためとか嘘。本当に子どものために書いているのならあんなに高度なあとがきを付けない。
    自分にまつわるすべてのことやものを疑うということに重きを置いていて、突き詰めるとガタガタと地面が崩れ落ちてしまう類の話だとおもった。わたしはこのひとの言葉はなにかの足しにはなるかとしれないけれど、その言葉すら必ずしも真実というわけではないのだから、という一歩引いた姿勢で読んでいました。
    わたしはどうも自分の頭で考え続ける根気というものが足りていないようで、考えているうちに嫌になってきてしまった部分も多かったのですが、心に残ったこともいくつか。そのうちのひとつが、そのままの状態で満ち足りているということを人間はなかなか理解できない、ということ。それは他人からの理解を求めてしまうという引用した文章と密接に関わってくる箇所ですが、思い出したのは、日本でこうやって生きていると満ち足りるというのはひどく難しいように感じるけれども、わたしはインドにいた時に、そのままの状態で満ち足りるということを身をもって体感したのではないか、ということ。あの感覚なのかな。

  • タイトルに「子供のため」とあり、対話形式で読みやすく書かれてはいますが、大人が読んでも正直よくわからない所は多いです。(自分だけ?)
    明確に「著者が言いたいことはこれだ!」と掴めないと、すっきりしない人にはモヤモヤしてしまうかもしれません。

    本文の一節に「ニュートンは新しい物を見つけたわけじゃないんだ。新しい物の見かたをしただけなんだよ。」とありますが、本書の魅力もそういった「新しい物の見かた」が詰まっている点にあると思います。

    考えの収束点としての「答え」より、動的に「考え続けること」の面白さを学ぶには良いです。

  • 帰省中、母の本棚から発見。それってどうゆうこと?と考える余地を残してそれぞれの話題が終わる。考えることは楽しいよね。2020/1/7

  • あさイチで、川上未映子さんが紹介されてたのをきっかけに購入。
    平易な文章で、ページ数も少ないんだけど、これを「読み終わった」と言える日はくるのか?
    死ぬまでにある程度理解できたらいいな、と思うくらいあらゆることが詰め込まれていた。

    ・困ってる人を助けてはいけない?
    体験してない苦しみに共感することは、それをエンタメ的に消費することと紙一重だと思うので、頷きながら読んだ。
    当事者と自分との断絶を無視して、分かるよ同じだよ、と言えてしまう人は信用したくない。

    ・元気が出ないとき、どうしたらいいか?
    楽しいことは、それ自体で満ち足りているから忘れても平気。
    嫌なことは、忘れることで自分にとって重大な何かが失われてしまう気がするから、何度も反芻してしまう。
    たしかに…。嫌な記憶に何年もこだわり続けてしまうのは、そこに自分の核だったり、譲れないものがあるからかも。
    そう考えると、自分とは何かを考えるヒントがそこにある気がしてくる。

    ・「強さ」について
    失敗を重ねてばかりでも大丈夫、ここぞというときに決められたらいい。って番組内で川上さんが仰っていたのは、この章からきてるのかなと思った。

    ネアカとネクラ、上品と下品についての記述を読んで、昔何かのインタビューで、蒼井優さんが「自分の人生に集中してる人が好き」と言っていたのを思い出した。
    人間として正しい姿はそれだ、と感じつつ、自分からは程遠いので印象に残っていたのだ。
    ネクラで下品な人には、借り物でいいから理想を設定することが必要だと本には書かれていたが、悲しいかなそれが難しい。
    満たされてるわけじゃないけど、ただ日々を過ごす以上のことができない。
    折に触れてまた読み返しつつ考えたいと思う。

  • 小学生くらい?の「ぼく」と猫のペネトレの対話。
    「ロダンのココロ」の内田カズヒロの挿絵もほっこりする。

    が、どっちかというと、かえってモヤモヤしてしまった気がする。
    無闇な懐疑は非生産的なのはわかる。
    けれども、どうしてその問いが取り上げられているのかとか、なぜその考え方については疑われていないのか、どういう基準だかわからないのだ。

    例えば、ただ存在しているだけで満ち足りている人は「上品」で、周りから認めてもらわないではいられない人は「下品」、これは生まれの問題だということ。
    たしかにこの二つは対極にある存在だと思うけれど、どちらが上という価値判断の可否や、価値基準の「品」って何なのかがよくわからない。

    「言葉の意味はだれが決める?」については、言葉の意味には本当の意味を知る「権威者」を認める一方で、権威者ではない多数派が間違った意味で使うようになりやがてそれが定着することにはそうなる必要があったから、とする。
    矛盾だとまでは思わないけれど、すっきり整理できない感じがする。

  • 「ぼく」とネコの「ペネトレ」の間で交わされる、哲学的なテーマについての対話40編を収録している本です。

    著者の本の中では、『翔太と猫のインサイトの夏休み―哲学的諸問題へのいざない』や『倫理とは何か―猫のアインジヒトの挑戦』(ともにちくま学芸文庫)も、やはり哲学する猫との対話というかたちをとった哲学の入門書ですが、本書がもっとも読みやすいように思います。

    一つひとつの対話は独立して読めるようになっていますが、永井がこれまでくり返し論じてきた〈私〉をめぐる問いへと収斂しているようにも思えます。そうした視点から本書で示されている問題をもう一度考えなおしてみるのも、おもしろいのではないかと思います。

  • 漠然と疑問に思っていることを
    論理的分析し納得できる答えを提示してくれた
    永井氏の哲学へのコダワリというか姿勢というかにも
    尊敬します

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著者プロフィール

哲学者。1951年東京生まれ。慶応義塾大学大学院文学研究科博士課程単位取得。信州大学教授、千葉大学教授を経て、現在、日本大学文理学部教授。専攻は、哲学・倫理学。幅広いファンをもつ。著書多数。

「2020年 『〈仏教3.0〉を哲学する バージョンⅡ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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